夢日記『拳銃』

拳銃で頭を打って死のうとしたのは
これで2回目だった

一発撃ち込んで死ねなかったので
二発目を撃ったらしい
記憶があるのはその二発目を撃った直後からだった

頭に二発も撃ち込んだのに
わたしは死んでいなかった

ただ、砕かれた頭蓋骨の中は
温かいもので満ちていていつもとは違う感覚だった

少し経って
穴の空いた所から真っ赤な血液がツーっと垂れた



拳銃なんて実際にはメディアでしか見たことがないから、細部まで想像が及ばなかったらしく、夢は終始無音だったし、撃った弾は頭を貫通せず脳内のどこかに留まっていた

頭を打てば爆音だし死ぬことくらい誰でも分かるけれど、夢なので、頭が朦朧とするだけで痛くもないし普通に生きていた

久しぶりに最悪の夢だった
こんなの夢でしか無いけれど起きてから切実に「夢でよかった…」と思った
生きたいと感じている自分に嬉しくなった


死にたい、とは全く思わないけれど、
時々、私が死ねばもしかしたらこんな揉め事くらいはどうでもよくなったり、どうにか解決したりするんじゃないか、と思う事がある

逃げたいだけの
ひどく頭のわるい考えだけど本気で考えている時がある

そんな風に考えてしまうことはあるけれど、
死にたくないし、
やはり死を嫌っているので
起きて夢と分かった時には
「チッ」っとデカい舌打ちをした

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