所有した楽器から私が学んだこと(購入する時の基準) その1
ベーシストの楽器の出したい音を出すお手伝いをしているhirokiと申します。
主にエレクトリックベースを弾いていて楽器の調整や楽器、pu製作、ジャズベースタイプのpu集めが好きなことから、puはじめとしたパーツ選びの相談を受けることが多いです。
私が今の楽器製作、pu製作、調整をするにいたるまでに、色んな楽器を所有して、よいなと感じたり、所有する前に気づかなかったことに気づいたり、不満があってパーツを買ったり調整楽器屋に出したり自分で調整したりを繰り返してきました。
楽器に限らず失敗の経験から色んなことを学んで成長していくと思うので、今手元にある楽器から教えてもらったこと、特に、
こんなはずではなかったな、
ここを確認してから買うべきだったな、
という視点を中心に楽器を紹介していこうかと思います。
所有してきた楽器については、Xのプロフの画像、結構前のもので朝から夜中まで毎日働いててストレスと物欲が凄く沢山勢いで購入して並べた自己満足写真がわかりやすいです。
今は恥ずかしくてやれません、、、上には上がいらっしゃるし本当に楽器愛をもってきちんと撮ってるかたもいらっしゃるし。
右から手に入れた順になります。
量が多くなりそうなので、今回1回目(写真の右2つ)です。
1 Fender California series precision special
1-①購入経緯、理由
・新品で購入、見た目で決定、人が持ってなさそうなベースでありながらフェンダーというメジャーなメーカーというのも決め手。
・楽器の種類や音もあまりわかっておらずジャズベとプレベの違いも曖昧、サンバーストとかスタンダードなカラーは年重ねた人が使うデザインという勝手な思い込みがあり全く刺さらなかった。
1-②買って学んだこと
・プレシジョンスペシャルでジャズベのようなバキバキのスラップ音を出すのは難しいこと。
・このベースのブリッジpu(ブリッジ側ジャズベースタイプのピックアップ)の位置による音が70'sのジャズベの位置(60年代に比べて70年代ブリッジに近くて固め、細めの音になりやすい)でありリア単体で音出すには音が細くなってしまうこと。
・自分はプレシジョンスペシャルのプレベとジャズベミックスの音はあんまり好みでなく、自分はジャズベの音が好きであること。
1-③学んだことから他の方に伝えたいこと
・pjのベース(ピックアップがプレシジョンベースのピックアップとジャズベースのピックアップの組み合わせのベース)は楽器にもよるけどpjミックスの音が中途半端な音になりがち。その中途半端を理解するのも難しいので選ぶのがとても難しいモデルであること。
pも使えてjも使えるし便利だから、の理由で購入しがちだけど、pのみが1番良さそう、ってなることが多そう。世の中のベーシストみるとpj1本持ってて満足って人よりjとpそれぞれ持ってて使い分けてる人が多いのも納得します。
・このベースに限ってはjのpu位置が70's位置なのでシャープな音はでるけどj単体ではとても使いにくくpj買うならjの位置が60'sである方が使いやすいと思う。
2 Innerwood GIG5
2-①購入経緯、理由
新古品のような感じで購入(楽器フェア展示品)。1の後に買ったのもありアクティブのジャズベタイプが欲しくなったと同時にフュージョン系のスラップやローBの音に興味を持ち始めたこと。
atelier zやmoon、sadowskyなどと検討して、前のベースと同じく人があまり持っていなさそうな物が欲しいと思って購入。初めての5弦購入となりました。
2-②買って学んだこと
・メイプル指板はスラップのプルの音がアンサンブルでとても際立つこと。
・メイプル指板はローズ指板のようにオイル塗れないので手入れしたあとローズ指板のような回復はなく段々汚れていくこと。
・弦高の低さの限界点とその音。これまでフレットノイズや弦のビビりがよくないもの、と思っていたけどアンサンブルに混じるとそこまで目立たないこと。
・バルトリーニNTMBがついていたのですがバルトリーニでメイプル指板であればマーカス的なサウンドになると思ってたけどかなり違うこと(イコライザーの帯域が全然違うだけでなくそもそもの音の質感も違う)。私個人的な好みでバルトリーニNTMBは全く好みでなかったです。
2-③学んだことから他の方に伝えたいこと
・ジャズベースタイプのベース選ぶ時の判断基準
最低限、
メイプル指板か、ローズ指板か
リアpu配置は60'か70'か
パッシブかアクティブアクティブベースのプリアンプは何が入っていてそのコントロールの帯域はどこか
が必要だったことです。
事前にこれの音の違いが聴き分けられなくても好きなベースがどちらに属しているかで選んで試奏すれば、本当に欲しいベースが高くて買えない、とかでも似たような音の傾向のベースに出会える確率がとても高くなると思います。
これ以外にもボディ材のこととか色々あるでしょ?という意見はそのとおりです。
今回2つのベースともにアルダー材であったためまだこの時点でボディ材を判断材料にした方がという考え方ができていませんでした。
また次回以降書きます。
1回目はここまでにします。
この後の購入にも沢山の学びがありました、もちろん購入だけでなく人の楽器を弾かせて頂いたりと沢山の学びの機会があり今も毎日学んでいます。
3 最後に
読んでくださっている方がいらっしゃって感謝しています。
私以上に沢山のベース購入されたり沢山改造したりしてる方は沢山の気づきを得ていると思います。
気づきは楽しいし素晴らしい楽器に出会えるとすごい物欲にがられたり、私の場合ビルダーにあってみたいとか調整したの誰だろう?という気持ちになり心動かされ人生楽しくなります。
今回購入して気づいて次買う時はという学びを少し書いてきましたが購入しなくても済む場合もあります。
最後に、
実は楽器そのものを購入しなくても手持ちの楽器を少しパーツ変えたり調整してもらったりで解決することもあります。
とはいえ、パーツ交換して試奏なんてできないし、という交換して違った音になるかと、という心配もあるか思います。私もそうでした。
楽器の調整やパーツ交換の経験からこんな音になりそうだよ、とか何となく今の楽器の音が不満で音を変えたいんだけど何からてをつけていいかわからない、といった悩みを聞いて、
その人にとって意味のある楽器の調整
その人にとって意味のあるパーツ交換
をするお手伝いをしてプレイヤーを幸せにしたいと思って私自身楽器を調整したり日々勉強しています。
皆様にそれぞれにとっての、弾いてて心地よい楽器に出会えて弾くのが楽しくなるヒントになればと思います。
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