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ドジャース×ヤンキース:熱狂と商業化の裏に潜むエンターテインメント主義など,メルマガ - 2024/10/27

読者へのメッセージ(小話): 現在、若者の離職率は34.9%に達し、3人に1人以上が3年以内に辞めています。この現実は、かつての「石の上にも三年」といった根気強さが重視されていた時代から、「根性だけでは成長は得られない」という新たな価値観への移行を示しています。企業はこの変化に対応し、若者たちが求める「おいしい」成長や自己成長の機会を提供する必要があります。今の若者は、ただ「甘い」待遇を求めているのではなく、魅力的なキャリアの構築を望んでいます。このように、企業はもはや「根性」だけではなく、「柔軟性」で勝負する時代に突入しています。私が考えるに、現代の大人たちも多くが逃げの姿勢を見せており、上の世代は引退していく中で、この流れは止められないのではないでしょうか。新たな価値観を受け入れることで、企業は若者たちの心をつかむことができるでしょう。

■今日のトピック

ワールドシリーズ第1戦 ドジャース 延長10回サヨナラ勝ち。私は野球にあまり興味がありませんが、この件を全体的に見渡すと、それは競技を超えて高度に洗練されたエンターテインメント産業へと発展していることがわかります。特に注目選手の動向がリアルタイムで話題になり、劇的なプレーが瞬時に世界中へと配信されるこの現状は、もはや日常の一部です。このような熱狂的な状況の背後には、資本主義によって支えられるメディアやエンターテインメント業界の力が大きく関わっています。こうした背景が、単なるスポーツ観戦を超えた新しい形の娯楽として、私たちの日常に溶け込んでいるのです。

しかし、この現象は単なる資本主義の産物にとどまらず、より深層的な構造を持つ「エンターテインメント主義」によって支配されていると捉えることができます。これは、観客やファンの熱狂的な支持と、それに応えるように演出される試合内容との複雑な相互作用によって生み出される現象です。

例えば、大谷翔平選手の敬遠や劇的なプレーは、単なる野球のプレーとしてだけでなく、視聴率や話題性を高めるための戦略的な演出である側面も否定できません。これは、観客やファンの期待を裏切らない、むしろそれを超えるような劇的なドラマを提供することで、より多くの視聴者を惹きつけ、エンターテインメントとしての価値を高めようとする試みです。

このようなエンターテインメント主義は、現代スポーツに以下のような影響を与えています。

  • 試合の演出: 試合は、単に勝敗を競う場ではなく、観客を楽しませるためのエンターテインメントとして演出されるようになります。

  • 選手の役割: 選手は、単なる競技者ではなく、エンターテイナーとしての側面も求められるようになります。

  • メディアの影響力: メディアは、試合の盛り上がりを演出するだけでなく、スポーツの価値観やトレンドを形成する上で大きな力を持つようになります。

  • ファンの役割: ファンは、単に観戦するだけでなく、積極的に試合に関わり、ソーシャルメディア上で意見交換や共感を深めるようになります。

結論として、現代スポーツは、資本主義とエンターテインメント主義という二つの強力な力が相互作用することで、高度に商業化されたエンターテインメント産業へと変貌を遂げています。この傾向は、今後もますます加速していくことが予想されます。

なお、エンターテインメント主義とは、あらゆる事象や活動において、娯楽性や興奮、感動といったエンターテイメント要素を最大限に引き出し、人々を楽しませることを重視する考え方、あるいはその傾向を指します。スポーツに限らず、政治、経済、文化など、様々な分野でこの概念は当てはまります。

余談:野球をはじめとするすべてのスポーツは、今や「エンターテインメント産業の一部」として、他の娯楽コンテンツと激しい競争にさらされています。

・限られた視聴時間と選択肢の多様化
現代の視聴者はNetflix、Amazon、YouTube、TikTokなど、数多くのエンターテインメントの選択肢を持っており、一人ひとりが持つ「自由時間」は限られています。スポーツもこの競争に巻き込まれ、視聴者の「関心」を引きつけ続ける必要があるため、以前のように試合そのものだけでなく、視覚的に刺激的なハイライトや選手の個性を活かした演出が増えています。

・スポーツのコンテンツとしての進化
たとえば、野球では試合のダイジェストや個々の名場面が短い動画でSNSに流れ、視聴者がアクセスしやすい形で提供されています。これは、試合全体を見る時間がない視聴者でも短い時間で楽しめるようにする工夫です。視聴者の関心を逃さないため、スポーツはますます「コンテンツ」として消費されるようになっています。

・エンターテインメントの中での競争と魅力の維持
野球やサッカーなどの伝統的なスポーツも、他のデジタル娯楽と差別化し、視聴者に強い魅力を感じさせる必要があります。そのため、ファンとのインタラクティブな体験や選手のプライベートな一面の公開、試合以外の舞台裏など、付加価値を提供する戦略が取られるようになりました。

まとめると、 野球やサッカーはもはや単独でファンを集められる時代ではなく、デジタル時代の他のエンタメと競い合いながら、視聴者の関心を集め続けなければならない状況です。スポーツは単なる「競技」から「コンテンツ」へと進化し、視聴者が短時間で手軽に楽しめるような工夫を凝らしながら、多様化するエンターテインメント市場での位置づけを模索しています。

参考:「サッカーを観戦していた自分の子供たちは、10分もすればモバイルやタブレットを使って違うものを見始めてしまうんだ。サッカーは今、Netflix、Amazon、YouTube、TikTokと競い合っている。でも一人ひとりがそういったものを見られる時間は限られているんだよ」と書かれているが、これはサッカーに限ったことではないと私は考えています。

では、次の気になる記事を紹介します。

下請けに243回やり直しさせる Vチューバー事務所大手に是正勧告。この事件の本質は、主に以下の4点に集約されます。まず、クリエイターの労働力搾取です。特にフリーランスのクリエイターに対し、発注内容を超える無償の細かい修正を要求し続け、結果として労働を搾取する事例が発生しています。次に、契約の不透明さです。通常、クリエイティブな仕事にはやり直しが発生しうるものですが、今回のケースでは、契約書に具体的な修正の範囲や回数が明記されておらず、クリエイターが不当な要求に対抗しにくい状況でした。さらに、業界構造の問題も浮き彫りとなっています。特に動画制作業界、Vtuber業界などでは、フリーランスのクリエイターが多く、企業との力関係が不均衡になりがちです。この構造的な課題が、クリエイターの保護を難しくしています。また、法制度の不備も課題です。従来の下請法は「やり直し」に関する定義や範囲が曖昧であり、企業側の不正を立証するのが難しい面があります。これらの問題から、クリエイティブ業界全体における労働環境の改善が求められており、より公正で透明な取引が行われることが期待されています。

「携帯料金変えずデータ容量増やす「実質値下げ」合戦…動画視聴やスマホゲーム普及が背景に。」で考えることは..。

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