LED世界シェアでは上位にランクされる日亜化学工業株式会社の財務諸表(第68期)を見てみる

今回は日亜化学工業株式会社をEDINETで調べることにした。日亜化学工業株式会社は、発光ダイオードなどの電子デバイスや蛍光灯などに使われる蛍光体を扱っている。

連結貸借対照表,バランスシート/BS

「連結貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と私が気になるところに着目している。

次に純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(令和4年12月31日)が、8051億円だったのに対し、当連結会計年度(令和5年12月31日)は、8235億円と増加しているので、稼いでいる。当連結会計年度(令和5年12月31日)の負債合計(835億円)と純資産合計(9741億円)のバランスをみると、純資産合計が上回る。

連結損益計算書

次に連結損益計算書(PL)。こちらも私が気になるところに着目している。営業利益は前連結会計年度 (自 令和4年1月1日 至 令和4年12月31日)が、919億円だったのに対し、当連結会計年度 (自 令和5年1月1日 至 令和5年12月31日)は、435億円と減少しているので、当連結会計年度の営業の調子は悪かったようだ。最後に報告書をみると、正極材料事業は、電気自動車(EV)需要の拡大ペースが鈍化し、正極材料需要も当初の予測から減少。当社の正極材料の分野は、顧客の方針転換や当社の設備立上げに時間を要していることもあり、出荷量は減少。一方、原材料価格の高騰と為替の影響により売上高は増加。結果、売上高は215,488百万円(前期比109%)、正極材料需要の減少により原材料価格相場が急落し、多額の評価損を計上することとなり、6,446百万円の営業損失。光半導体事業。LED事業、車載分野では、自動車各社の生産及び販売が回復しており、高機能ヘッドライト向けをはじめとした商品の出荷量増と、為替の影響により、売上高は増加。液晶バックライト分野は、車載ディスプレイ向け商品の出荷量は増加、IT製品やTV等の市場の停滞が長期化しており、売上高は減少。照明分野は、欧米を中心とした景気の先行き不透明感による照明設備の買い控えが発生、出荷量、売上高ともに減少。スマートフォン向けフラッシュLED分野は、市場は停滞したものの、ハイエンド製品のシェア増加に伴う出荷量の増加と為替の影響により、売上高は増加。UV分野では、新型コロナウイルスの5類移行に伴い、殺菌用途市場の需要が大幅に減速、出荷量、売上高ともに減少。次にLD(半導体レーザー)事業。プロジェクター分野は、中国市場減退の影響を受け想定を下回ったものの、出荷量、売上高ともに増加。一方、車載ヘッドライト分野では、搭載車種のモデルチェンジに伴う需要減により、出荷量、売上高ともに大幅に減少。次にその他事業。蛍光体事業は、LEDの需要減速及びX線用の出荷量減少に伴い、売上高は減少。磁性材料事業は、自動車販売が回復基調にあり、補機用モーター向けを中心に出荷量、売上高ともに微増。といったことが書かれている。


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