見出し画像

7.ブラッディ・マリー、気をつけろ!

リクエストをもらってた楽曲エッセイをひさしぶりに書いてみたいと思う。
昨日くらいからまた少し暑いけど、秋の夜長にどうぞ。

noteを振り返ってみたら、楽曲について書いたのは「6.ダーティーな世界 (Put your head)」までだった。つまり、2004年頃までの楽曲でエッセイを書くのが止まってる。この頃を思い浮かべた時、思いつく楽曲はいくつかある。例えば「髭は赤、ベートーヴェンは黒」「化けの皮はがしましょう」それに斉藤が書いてきた「Acoustic」とかね。

でも今夜は「ブラッディ・マリー、気をつけろ!」について書いてみたいと思う。さっき挙げた3曲より少し後に書いた曲だから、2005年頃になるんだけど、今日はその頃について書いてみたい。

この楽曲はMVも作ったし、その当時の写真がたくさん残ってる。いま振り返ってみると興味深い。
15周年『STRAWBERRY ANNIVERSARY』の時にたくさんの方から当時のバンド資料を送ってもらってたんだよね。

2005年当時、在籍してたVictorからも膨大な資料を提供していただいて、当時は「こんなアウトテイク残しといて、どうすんの?」って思ってたけど、こういう事なんだね

大切に保管していただいて、
改めて、すべての関係者に感謝です。

まさに「マヌケなクインテット」って感じ

「ブラッディ・マリー、気をつけろ!」が収録されたアルバム「I Love Rock n’ Roll」は2005年11月リリース。それより先にリリースされた「Thank you, Beatles」が同年5月リリースだから、そのわずか6か月後にリリースされたということになる。

と言っても「Thank you, Beatles」はVictorの社内レーベル・SPEEDSTAR RECORDS契約前にリリースしていた3枚のアルバムからのセレクションだったから、特に作曲に力を入れたアルバムではなかった。ま、要は「これまでのまとめー!」みたいな盤だよね。

つまり、髭の「I Love Rock n’ Roll」とは、メジャーレーベル契約後、最初にバンドが取り組んだフル・アルバムって事になる。

くっそ生意気な🕶️

それでそのSPEEDSTAR RECORDSというレーベルには、とても自由な気風があった。周りのバンドから聞くようなメジャーレーベルならではの「息苦しさ」みたいなものは感じなかったし、まあ俺は俺のことしか分からないから、少なくとも髭に関して言えば、作曲に対するご指摘やセールスに関するご指導ご鞭撻?、そういったものが一切なかった。

そんなレーベルから受けた最初の提案が山中湖での一週間のバンド合宿だった。DTM全盛のこの時代にバンド合宿なんてあまり聞かなくなったけど、その当時、バンドのアルバム制作手段として合宿ってのは、まあよくある話だった。

提案を受けた当初はバンドとマネジメント、それに新たに仲間になったレーベルスタッフとみんなで山梨県でひっそり合宿なんて、楽しそうじゃん!って感じだったんだけど、よく考えてみれば(アタマが良い子なら、よく考えなくても分かったと思うんだけど、)その合宿には結果ではなく、成果が求められた。という、そんな当たり前の事が、アホな子にも後から徐々に分かってきた。(真ん中の水曜日くらいにわかった🧐)

話は変わるけど、ロサンゼルス・ドジャースの大谷くんはすごいよね。「ホームラン打つよね??」って空気の中、ほんと打つんだから。

「ダーティーな世界」や「髭は赤、ベートーヴェンは黒」のネクストは最低限マストで、さらにその先を私達としては期待してますよ。っていう無言の、というかみんなの笑顔の裏にある圧を、そのときバンドをやっていて初めて、山中湖で感じた気がした。

当然だよね。すべてはただじゃない。
でも、その時の俺たちがこんな感じ

ここから先は

1,747字 / 8画像

¥ 300

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?