(前回記事のつづき)
センサーちゃんの正義感
センサーちゃんには、正義感が強い人が多いと思う。
私自身は、世の中の不正義に怒ってもそれを言動に表す勇気がないけれど、
モモにはそれがある。
ある日のフランス語の授業中、
担任がいないのを良いことに、例の男子たちは好き放題し始めたそうだ。
そこらへんにある、カード大のプラスチック袋を
(ちなみにこれはポップコーンの素?が入ったものだったそうだ)
投げる、人に当てる、大声で騒ぐ、など。
周りのみんなは見て見ぬふりをしていたけれど、
モモは「〇〇(男子の名前)、やめてよ!」
と主犯格の男子に言ったのだそうだ。
するとその男子は目を剥き、
声を出さずに「F」で始まる禁忌ワードをモモに言ってきた。
で、パンチとかキックの真似もしてきて、
それがモモに当たりそうになった。
隣の取り巻き男子はそれを見て笑ったり、
同じくパンチやキックの真似をしてきたりしたそうだ。
その時に、普段はモモを守ってくれる女子が不在だったのも大きかった。
教室の片隅で、フランス語の先生からも見えない場所で起こったできごと。
ちなみにこのフランス語の先生は、後任の先生。
前任の先生は、あまりにもモモのクラスが荒れているので
「もう私は担当しません!」と辞めてしまった経緯がある。
担任に話せないまま下校
下校前の教室の片付けの時間の時に、
フランス語の授業内での出来事を担任の先生に話そうと思ったモモ。
でも先生が忙しそうなので、話せないまま下校時刻に。
迎えに行った夫カイによると、
学校から出てきた時はモモはガックリ落ち込んでいたらしい。
ことの顛末を聞くと、家族一同「さすがにこれは学校に言った方が良いのでは?」と言うことになった。
これまではモモを経由していろいろ「やばい」話を聞いてはいたものの、静観していたのだ。
モモは「私は体が小さいし、歯向かうから狙われるんだよ。体が大きい子にはそういうことしてこないもん」と言う。
それ、弱い者いじめってやつだよ。
一番卑怯なやつ。
私も親として相当腹が立った。
モモは泣きながら「明日学校に行きたくない」と言う。
担任に連絡
私がモモから話を聞いたのは夜7時過ぎだったので、もう先生は業務時間外だった。
基本的に業務時間外は働かないのが普通のカナダだが、
モモの担任は献身的な人で、いつも寝る前に生徒の親からのメールをチェックしているらしい。
そこらへんは夫が詳しくて、「夜10時くらいに返信が来たこともある」と言う。まずはメールしてみよう、ということになった。
家族みんな英語ネイティブではないので、起こったこと・学校側に求めることを英文でまとめるのに1時間以上かかった。
すると、担任から夜のうちに返信があった。
(つづく)