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頭の良さと英語力は関係ない! #1
考えてみれば当たり前のことかもしれませんが、本来「頭の良さ」と「その言語を話せるかどうか」は全くの別物です。今日は英語の国に来てみて分かった、このシンプルな結論について書いていきます。
カナダに来てみたら、みんな人間だった
どんな人でも英語をしゃべっている
留学先をカナダに決めた理由の一つは、治安が比較的いいことだった。これは本当にありがたくて、いつも神経質に子どもの動向に注意を払わなくても、ある程度「野放し」にできるのが良いところだと思っている。そして表だった人種差別をされることも少なく、基本的に地域の人は親切で優しい。
しかし、最低限のそういう条件をクリアした後は、「質の問題」になってくる。
どこの国にも地域にも、「感じの良い人」もいればそうでない人もいる。
「頭のいい(または知性のある)」人も、そうでない人もいる。
そしてそれと言語を使いこなすことには全く関連がない。
という、極めてシンプルな事実に気づいたのは、カナダに渡航して半年近くしてからだっただろうか。
それまで全く気づかなかったというわけではなく、うすうす考えていたことがはっきりとした確信に変わった、と言った方が近いかもしれない。
つまりどのような人間性の人であれ知性の人であれ、現地の人なら「英語」という言語は何一つ不自由なく使っているということだ。
日本語に置き換えて考えてみると
これは私の母語であるところの日本語を例にとってみればすっきりと説明がついた。
日本で生まれ育った人ならば、日本語に不自由することはない。多少読み書きの上手下手はあるかも知れないが、こと日常会話においては困る場面はないはずだし、「自分が日本語を上手にしゃべっている」という感覚さえないのではないかと思う。これが母語というものだ。
その上手に日本語を操る人たちの集団が、例えば小学校、中学校、と進んでいくに連れてテストやら受験やらに頭を悩ませ、同級生と点数を競い合ったりする。
「知性」がテストで点数化できるのかという議論についてはさておき、この学力の良し悪しを話題にするとき、「その人が日本語を上手に話せるかどうか」は問題にならないはずだ。それは基礎であり、前提であり、改めて論じる必要のないたぐいのものだからである。
それは全くもって、「英語が母語」の人たちにも当てはまる。
「英語だけ」の人がたくさんいる事実
英語に不自由しない、でも知性は…
以前にも書いたが、カナダの教育レベルの劣化はもはやとどまるところを知らない。
知人のカナダ人は20年近くを国外で過ごし、久しぶりにカナダに戻ってきて子育てをしているが、「僕の知っている『古き良きカナダ』はどこかに行ってしまった」と嘆く。
しかし、その堕落していく若者たちは少なくとも「英語には不自由しない人たち」である。
英語が話せる人は頭のいい人とは限らない
今こそ言おう、「『英語が話せる人は頭がいい』は幻想!」 だと。
だから私たちは英語を話す外国人を相手にして臆することなどないし、多少言葉が不自由でも「人格は対等」である、という基本概念を忘れてはならないと思う。
海外に出てわかる、日本のすごさ
海外に出て初めて、日本の当たり前が当たり前でなかったことに気づいた。
もちろん、「例外」があるのは百も承知の上で言っているのだが、例えば日本にはこんな人が多い。
よく学び、よく働く
予定や相手の事情など、細かいことまで気配りできる
細かいモノ作りができる
基本的な礼儀作法がきちんとしている
バイトの店員でも愛想がよく商品知識がある
それにひきかえ、カナダで私が1年観察した結果は、
学ぶ姿勢や働く姿勢が「なんか不真面目」な人がいる(けっこういる)
時間にルーズな人がいる(けっこういる)
同じ製品でも品質が違うこともざら
挨拶ができない、自分のものすら片付けられない人が多い
客に対して態度がでかい(店員に商品知識がないのは当たり前)
ということだった。繰り返すが、そうでない人だってちゃんといる。言葉の不自由な外国人の私たち家族と付き合ってくれるのは、そういう真に知性があり、良識がある人たちだけだ。
多分、これはカナダに限らず日本以外の国だったら多くの国がそうなのではないかと思う。
ここに個々人の問題を超えた、医療レベルや生活インフラ(道路、電気、水道 etc.) の出来不出来を加えれば、日本は世界一ではないか、とすら思える。
「英語が話せるだけで進学にも就職にも困らない、地球のどこでも生きていける。でも人間としての基本的な礼儀作法はわきまえない」
…私は、愛する故郷の人々が、こんな人々に負けているのが悔しくてたまらない。「ただ、英語だけ」なのだから。
(次回に続く)
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