シャッターをきる
アナログカメラが主流だった頃、シャッターを切る瞬間は今よりも少し特別なものだった。構図、露出、適当に切ってしまうと現像されたフィルムには何も写っていない事などしょっちゅうだった。
写真はその瞬間を切り取り変わる事のない風景を写し続けるけれども、時間はそうではない。1秒前に撮った風景はもう2度と帰らない。
アナログカメラ、フィルムには、2度と戻る事のない風景を永遠のものにするそんな魅力があり、撮りたいと思った景色、光が演出する瞬間は一目惚れにも似てる。気になったけれど通り過ぎてしまった景色は、引き返して撮りに行ってももう違うものになってしまっていたりする。
私は、写真が、カメラが好きなんだなぁと最近心底感じる。
今はデジタルが主流になり、インスタグラムなど写真アプリでオシャレな写真を多くの人が撮れるようになって、私が学生の時よりもかなり事情が変わった。
もちろんデジタル一眼は便利で大好きだし、何よりも重くないし。笑
でも、久々にライカを取り出してズマールレンズでシャッターを切り、現像した写真に対峙すると、そこに写る素晴らしいボケに心を奪われる。人間の技術って凄い。
オススメは、デジタルでサンプルを撮り構図や出来栄えをある程度客観視してからアナログカメラで撮る事。私はあまり構図が上手くないのだかこれで随分解消されたような気がする。
もし、フィルムに興味がある方がいたら是非使ってみてほしい。
1秒前の、もう2度と出会う事は出来ない時間を切る。
シャッターを切る。という事。
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