ワンオペ総務経理課長が作ったEXCEL VBAの入門書
みなさんがExcelVBAを学んでみたいと思ったきっかけはなんですか?
・仕事を効率化するため
・スキルアップのため
・転職のため
理由はいろいろですよね。
でも、プログラミング言語の種類はたくさんあるし、入門書やテキストもたくさんあります。
そんな数あるプログラミング言語のなかから、ExcelVBAを選んだあなた、もしかしたらすでにプログラミング学習で挫折していませんか?
●プログラミング学習で挫折してしまうのはなぜ?
本屋さんにいくとプログラミングの入門書はたくさんありますが、タイトルにはたいてい「子どもでもわかる」とか「はじめての〇〇の教科書」といった、いかにも初心者むけの本がたくさん並んでいますよね?
それほど、プログラミング学習は独学が難しく、挫折する人が多いということなのです。
それは、あなたの努力が足りないからでも、ましてや才能がないからでもありません。
原因は単純で、学習の方法を間違えているからです。
●高校数学、全部おぼえてますか?
高校生のときに勉強した『数学』を今でもおぼえていますか?
自慢じゃありませんが、私はほとんど覚えていません!
なぜ覚えていないかというと、実務で使わないからです。
人間の脳は使わない知識は不要だと判断してどんどん忘れます。
プログラミング学習も同じです。
数学の教科書と同じように1ページから順番に勉強をしていっても、数学の教科書と同じように忘れてしまうのは当然なのです。
それが何に使うものなのか?
どういうふうに使うものなのか?
イメージしながら学習をしなければ、身につくわけがありません。
さらに言えば義務教育で6年間学んだ英語はどうですか?
“This is a Pen.”(これはペンです。)
という英会話のフレーズを、日常生活で使う機会って、たぶんないですよね?
(あるとしたら超レアケースだと思います。)
記憶に残るような学習をしていないのですぐに忘れてしまうのです。
その結果、途中で挫折してしまい、時間をムダにしてしまうのです。
つまり、今までどおりのプログラミング学習のやり方では、スタートラインに立つことすらできなかったのです。
そんなプログラミング学習の「なんとなく難しい」を解決したくてつくったのが本書です。
●イメージができればスイスイ理解できる。
繰返しになりますが、イメージができないから覚えられないのです。
では、イメージしながら学習するためにはどうしたら良いと思いますか?
答えは簡単、実務にあてはめてみるのです。
本書は実務でよくある具体的な仕事をピックアップしているので、
「このボタンを押すとこう動く」
とか
「こういうときはこんなふうにすればいい」
といったふうに、実際に仕事をしている感覚で学習ができるので、スイスイ理解できるはずです。
例えば、自動車の免許を取ったときのことを思い出してください。
教習所のなかで運転するのと、実際に路上にでて運転するのとでは、感覚がまったく違いますよね?
右折するとき、教習所ならハンドルを右に回せばオッケーですが、路上に出たらどうですか?
対向車がくることもあれば四車線の道路もあります。
田舎道なら信号すらないところもあるでしょう。
プログラミング学習も自動車の運転と同じ。
実務に落とし込んで学ぶから、実務で使えるのです。
いったんコツをつかんでスタートラインに立ってしまえば、あとは前に進むだけ!
今まではネットで調べても宇宙語にしか見えなかったプログラムのコードも、少しずつ意味が理解できるようになるはずです。
宇宙語がプログラムとして理解できるようになったら、あとは挑戦するだけ!
どんどんプログラミングの楽しさにはまっていくはずです!
そのためにはまずスタートラインに立たなければならないのです!
●ExcelVBAはプログラミングの登竜門?
「でも、せっかく貴重な時間をつかってプログラミング学習をするなら、もっとちゃんとしたプログラミング言語を学習したほうが、キャリアやスキルアップにつながりそう」
そんなふうに思うかたもいると思います。
もちろん、世の中には市場価値の高いプログラミング言語がたくさんあります。
歴史の古いC言語なら、OSやアプリケーション開発だけでなく、機械制御や組込系のハードウェアでも使用されているので、プログラマーとして転職を考えるうえでは幅広い活躍の場が期待できます。
いま大人気の機械学習ならPythonでしょう。
スクレイピングも、Webアプリケーションの開発に欠かせないものになっているので、人気の高いプログラミング言語です。
在宅ワークで人気の職種、Webデザイナーを目指すならHtmlやCSSはマストですよね。
クリエイティブなお仕事なので、もちろん持ち前のセンスも重要ですが、その才能を表現する場はWebが主流になっていますから、HtmlやCSSは“強味”というよりも“できて当たり前”になっているように思います。
いまご紹介したように、プログラミング言語にはそれぞれに個性があります。
得意不得意、向き不向きがあるので、活躍できる場所が違うのは当然ですよね?
会社で仕事をするうえでもっとも活躍しているアプリといえばExcelです。
つまり、プログラミング学習の第1歩を踏み出すのに、ExcelVBAは最適といえますし、なにより実用的なのです。
●プログラミング学習、はじめるなら今がチャンス?
会計のシステム化は今後もどんどん加速していくでしょう。
もはや大企業だけの話ではなく、大なり小なり、中小企業も避けては通れないイバラの道になります。
新型コロナウィルスがZoomやリモートワークといった新しい働き方を当たり前にしてしまったように、何がきっかけで大きな変化がうまれるか、それは予想できません。
また、会計制度はどんどん複雑化し、多くの企業はERPなどの会計システムの導入が不可欠になりました。
税務も、行政事務の合理化からe-TAXやeLTAXの整備などシステム化がどんどん進んでいます。
もちろん、いきなりERP導入はハードルが高いですが、新しい仕事やポジションが必要になったとき、アサインされるのは「システムに強い人」であることは間違いありません。
仮に、あなたが経営者になって、新しく人を雇う場面を想像してみてください。
二人の候補者は簿記2級を持っていて年齢も実務経験も同じくらい。
面接をしてみると、
・一人目は「経理しかできません」とちょっと自信がない。
・二人目は「経理だけでなくプログラムもできます」と自信満々!
さて、どちらを選びますか?
当然、自信のある方がいいですよね?
転職を考えるとき、転職先の社長や部門の責任者も同じことを考えるはずです。
●ExcelVBAでもワンオペレベルの効率化ができる。
ここで少し、私のことを紹介させてください。
私は以前、東証一部上場企業の財務経理部門で働いていました。
従業員は北海道から沖縄まで、全国に1万人近くいる大きな会社で、膨大な経理処理をExcelVBAなどのプログラムを駆使して処理していました。
この時の経験が役に立ったのが、その後、地元宮城にUターンで就職した中小企業でのことでした。
オファーを受けたポジションは『総務経理課長』。
部門の責任者として、部署全体のマネジメントが仕事だと思っていました。
しかし、私の入職と同時に総務・経理・人事労務・システム管理の担当者、全員が退職してしまいました。
入職したその日から、総務・経理・人事労務・システム管理のすべてを、私一人(ワンオペ)で行うことになってしまったのです!
それにもかかわらず、私は毎日定時退社ができました。
ちょうど同じ時期、私は東北大学の会計大学院に合格し、定時で退社した後は大学院に通学し、若い学生さんたちと一緒に、スキルアップのために大学院の講義を受けていました。
もちろん、入学試験のための勉強も、定時退社ができたおかげです。
フルタイムかつワンオペで、大学院に通うことができたのは、ExcelVBAを使って徹底的に業務を効率化し、それによって自由な時間を生み出したからこそ実現できたことです。
●バックオフィスのシステム化は待ったなし!
「でも、うちの会社はアナログだし、上司がシステム化に乗り気じゃないから関係ない」
そんな話、私もよく耳にします。
実際、大手企業にいたころ、年配の上司や先輩がたは、システム化をめんどうくさがっていました。
理由は、システム導入の経験がないからです。
今の世の中は少子高齢化です。
上の世代はどんどんリタイアして辞めていきます。
かといって、少子化で採用環境は売り手市場。
新人の採用は簡単にはいきません。
昔のように『残業』=『正義』なんていっていたら、せっかく採用した新人はすぐに辞めていきます。
その結果「人手不足で手が回らない」という状況に陥ってしまいます。
辞めていった新人を恨んでも、仕事が減るわけではありません。
だからこそ、今がプログラミング学習を始めるグッドタイミングなのです!
古い考えの上司や先輩はいなくなり、新しい考え方で物事を進めるチャンスがやってきたのです!
新人さんなら、今までのやり方も知らないので、新しいやり方に文句をいうこともありません。
なにより、どんな企業もバックオフィスのシステム化という問題を抱えているからこそ、キャリアップのチャンスでもあるのです。
●未来の自分をつくるのは今の自分。
「でも、仕事が忙しくて時間が作れない」
そうなんです。今までの入門書では仕事をしながらの学習が無理だと、私は思っています。
プログラミング学習は、最初にもお話したとおり、まずはスタートラインに立つことが重要なのです。
それにも関わらず、たくさんの用語や、文法や、ケーススタディをゼロから学習していくことは、本当に無意味です。
なぜなら、みなさんに求められているのはシステムエンジニアの知識ではないからです。
ところで、経理職員は『事務員さん』と呼ばれることがあります。
「経理は楽な仕事」という意味の蔑称です。
これは、制度会計や税法に対する無知が生み出した呼び名です。
そして、そう呼ばれるような仕事をしてきた会計職にも責任があります。
本書を手にとってから1年後、あなたはどうなっていますか?
転職したあなたを、転職先の役員はどんな風に呼びかけるでしょうか?
「事務員さん」ですか?
それとも「〇〇課長」ですか?
1年後の自分を理想の自分に近づけるのか、それとも今と同じままなのか、それは今のあなたが決めることです。
そして、スキルアップやキャリアアップを実現してください。
未来の自分をつくるのは、今の自分です。
理想のあなたの未来を実現するために、本書をお役立てください。