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処理水放出と犬の散歩

福島第一原子力発電所処理水の海洋放出が始まってから2カ月余りがすぎましたが、最近はこの話題についてほとんどメディアで耳にすることがなくなりました。状況は何も変わっていないはずなんですが、かの国からの嫌がらせ電話やホタテの中国輸出でボロ儲けしていた業者が窮地に陥っている話とかその後どうなったのでしょうか?(まさに喉元すぎれば。。。っていう感じです。)そもそも処理水は何が問題なのでしょうか?ググってみると処理水に含まれるトリチウムなる物質が問題で、ほかの有害な物質は除去してあるのですがトリチウムは水素分子と比べると中性子が2つ多い三重水素なるものであり酸素と結合して水分子となってしまっているため除去ができないということのようです。

ここで疑問なのはいくら濃度が低いとはいえ、こんな性質のものを放出し続けたら海にあるトリチウムの量はどんどん増えて海水のトリチウム濃度は時間を追うごとに上がっていって有害なレベルになってしまうのではないかと心配するのですが、放射性物質には半減期なるものがあって、放射線を出しながら時間が経つと量は減っていくらしいです。
それなら海がトリチウムだらけになってしまうこともないかと思います。でもトリチウムの半減期は12年です。12年。。。まあ12年かかっても問題がないという計算がどこかにあるのでしょう。
いやまてよ、環境省のホームページによれば「トリチウムを含む水は、生物学的半減期が10日で、体内に取り込んだ場合も速やかに体外に排出され、特定の臓器に蓄積することもありません」ということらしいです。
つまり自然界に放っておくと半分になるのに12年もかかるものが、人間が飲んでしまえば10日で半分に減らすことができるということです。
じゃあなんで、みんなで積極的に飲んでトリチウムを減らそうキャンペーンが起きないんだろう?色々調べたけど、結局なんだかわからないままでした。

一方で色々と考えているうちに、犬を散歩させている人が愛犬が用をたした電柱に申し訳程度の水をペットボトルでかけている姿がオーバーラップしました。
「なんで水をかければOKなの?」
「その水の量はどこかで決められているの?」
「そもそも人のうちの前で排泄させること自体がNGでは?」
排泄している本人(犬)はこれはマーキングという本能で排泄とは違うというでしょうけど、されている家の人にとっては迷惑なのは同じで、飼い主がわかれば、海を挟んだお向かいの国の人たちのように、クレーム電話の一つもしたくなるでしょう。

処理水放出と犬の散歩中の行為を比べるのも我ながらどうかと思うのですが、結局のところ、世間が持つ犬の小水に対するのと同じレベルにしか感じられないような情報しかマスコミが流さないのが問題じゃないかなと思います。まあ、水分子と中性子が、なんていう番組作ってもチャンネル変えられるだけで視聴率がとれないのは容易に想定されるんですけどね。(ほんとにトリチウムだけですよね?他にヤバいもの入ってないですよね?)

全然関係のない話ですが、日本政府はなんでペット犬に税金をかけないんだろうかと思います。小便はそこら中にまき散らすし、吠えればうるさいし、興味のない他人にとっては迷惑以外の何物でもない究極の贅沢品のように思えるのですが。(私は犬嫌いではありません。念のため。)

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