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デジタル技術の進歩と幸福度の関係は?

11月13日から15日まで幕張メッセにて行われたInter Bee2024に勤務先が出展したため、説明員として私も3日間会場に足を運びました。2020年より前は色々な展示会に毎年のように出展していたのですが、新型コロナ後は幕張メッセに説明員として行くのは初めてになります。

弊社出展ブースも思ったより盛況で訪問客がなかなか途切れないなか、うまく抜けだして他社のブースを見学にも行きました。そこに展示されていたものはおそらくすごい技術なのでしょうが、なんかピンときません。正直「こんな技術、必要なんだろうか?」と思いながら足を進めていくと会場の一番奥の方にあったNHKのブースにたどりつきました。そこには「放送100年」と称して昔のテレビやカメラの放送に関する機器が年代ごとに数多く展示されていました。ブラウン管のテレビや、分厚いプラズマテレビを懐かしく眺めていると、今では信じられないくらい巨大な家庭用ベータマックス、VHSのビデオデッキがあって、「そういえば最初に家にあったビデオデッキは重くて一人では運ぶのは辛くて、修理に来た電気屋さんに運ぶの手伝わされたな」なんて考えていると、ふとあの頃に描いていた「未来」は今みたいな世の中じゃなかったような気がしました。おそらくあの頃はワクワクするような楽しい夢のような未来を妄想していたのですが、最近はやりのAIやDXはそれとは異なりなにか窮屈な感じがします。便利は便利なんですけどね。(むしろ便利すぎるのが問題なのかも。)

ちょっと話は変わりますが、日本は所得が上がらず、円安のためどんどん貧しくなっていると言われていますが、ずっと好景気で給料も上がり続けているアメリカがみんな裕福で幸せかというとちょっと違うようです。
2000年代の初めにアメリカに駐在していた時の知り合いとチャットしたのですが、一般の人のマインドはあの頃とは全然違うようです。私がアメリカにいた時は大量消費の時代で巨大なスーパーでどでかいカートを一杯にした家族がレジに並んでいて「そんなに買ってどうするの」っていうイメージだったのですが、今では一般消費者の消費マインドは冷え切っていて、買い物に行っても欲しいものさえ購入できないのが普通の状態で、「働けど働けど我が暮らし楽にならず」状態は我が日本とかわりがないらしいです。
ここ数年の世界経済の動きは私が数十年前に学校で習った経済学とはだいぶ異なった様子を見せてきたように思います。新型コロナという予想不可な要素もあったせいもあると思いますが、経済活動自体がこれもまたAIやDXによって形が変えられたせいかもしれません。もうすでに人間のコントロールから外れてしまっているようにも思えます。

「どうしたらテクノロジーは人を幸せにできるのですか?」

ムーアの法則から2045年にはAIが人間を上回るシンギュラリティが起こると言われていますが、当然のことかもしれませんがシンギュラリティは2045年に突然起こるわけではなくて、もう既にそれは徐々に動き出しているのだと思います。またその進化は自身の進化と同時に人類の劣化を同時に引き起こしているようにも思えます。

最後にまた展示会の時の話に戻りますが、技術の進歩よりもなによりも最も驚いたのは海浜幕張を通る外房線特急が全席指定席になってしまっていたことです。あとで調べたら、えきねっとを使えば大幅な特急料金アップということにはなってはいないみたいですが、先の京葉線快速廃止(結局すこし復活したみたいですが)も含めて、東京にくる千葉県住民に対する嫌がらせみたいに見えますよね。
そのうちどこか国の大統領みたいに県境に壁を作ろうとする都知事が出てきたりするのでしょうか。(東京からディズニーランドに行けなくなっちゃうけど。)

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