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古面白い漫画推薦文「フルアヘッド!ココ」 米原秀幸

皆さんこんにちは。
では、今週も書いてまいりましょう。
今週は米原先生の「フルアヘッド!ココ」です。


ワンピースより先!海賊冒険譚!

今回取り上げた「フルアヘッド!ココ」は、いわゆる海賊冒険物語です。
今でこそ海賊マンガといえばワンピースですが、そのわずか半年前に週刊少年チャンピオンで発表された作品です。
独自の世界観とストーリーで多くのファンを魅了してきました。主人公ココの成長や冒険、仲間たちとの絆を描く本作は、少年漫画の魅力が詰まった一冊です。

この作者の米原先生、本作品の前の「ウダウダやってるヒマはねェ!」もそうですが、とにかく躍動感のあるコマとそれが似合うキャラクターが魅力です。

どんなストーリー?

「フルアヘッド!ココ」は、海賊団の一員となった少年ココが、出会った海賊クレイジー・バーツとその海賊団の仲間たちと旅に出る物語です。
旅の中で出会う仲間や敵、謎、授かった力の真実と幅広く冒険が広がっていきます。

世界観としては大航海時代のヨーロッパのような世界を軸に、ファルコン文明という古代に滅びた超古代文明を追い求めるというファンタジーが絡み合たものとなっており、時代に思いをはせるロマンと冒険譚としてのロマン、さらには古代文明というロマンという、もう好きな人には溜まらないものを詰め込んだ宝箱のような作品です。

オススメポイント

  1. 独自の世界観とキャラクター
    個性的なキャラクターたちは、各々が持つ魅力的なバックストーリーで読者を引き込みます。特に仲間の船員の設定も作りこまれており、作品を読んだことのない人でも、彼らの過去編の部分だけでも読みきり作品として楽しめるくらいの完成度です。サブキャラクターでこれだけ作りこまれているなら、メインキャラは作品に表現されていない部分でどれほどの設定が隠れているのか、ついつい考え込んでしまいます。

  2. エキサイティングなバトル
    戦闘シーンの描写が非常にダイナミックです。前作はいわゆる不良漫画で、そこでの喧嘩シーンも躍動感があって素晴らしかったのですが、そこに剣や銃、さらには怪獣との戦いが加わり、より緊張感あふれる手に汗握るものとなりました。

  3. 心温まるエピソード
    先にも書いた通り、キャラクターの作りこみが深いので、どのキャラクターにもしっかりとした背景があります。海賊になるまでの話や、海賊同士での確執とその解消など、ただの冒険活劇ではなく人と人が息づいてその世界にいるんだなということが分かるエピソードが多くあります。

最後に

ということで、今回は「フルアヘッド!ココ」をご紹介しました。
海賊マンガといえばどうしてもワンピースというイメージを持つ方が多いと思います。
しかしながら、他にも面白い海賊漫画はあるんだぞ!というところが伝われば幸いです。

ちなみにこの米原先生、その後の作品として手塚治虫の「鉄の旋律」をリメイクさせた「ダイモンズ」という作品もあります。
設定はそのままに、ほぼオリジナルストーリーのような形で展開させる様はストーリーメイカーとしての腕前が発揮されていますので、ぜひこちらも読んでみてください。
ではまたー。


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