ホルムズ海峡のフィリピン人船員
Yo yo yo!
灼熱の太陽がガッツリ地平線に沈むとき、ホルムズ海峡っていうマジやばい場所をゆっくり進む石油タンカーの片隅で、フィリピン人クルーたちが集まってんだよ!雰囲気がピリピリしてんのに、タバコ回して必死にその不安をかき消そうとしてんだ。だってさ、イランとイスラエルが一触即発だって噂、最近どんどん大きくなってきてるし、ここがその嵐のど真ん中って感じよ!
で、古株のルーベンがふぅっと煙吐いて、鉄壁に寄りかかりながら、「なぁ、イランって何でこの海峡ごと全部封鎖しないんだ?」って、ズバッと沈黙を破ったわけよ。
そしたら、すぐそばで寝っ転がってたマルコがクールに言うのよ。「それは賢いとは言えないだろ。だって、GCCにもシーア派がいるんだぜ? イランもそれをいじりたくない、いや、あんま触りたくないってことさ」
ルーベンは眉ひそめて考え込んでた。「じゃあ、もしヤバくなっても、封鎖はしないってことか?」
そんで、影からひょっこり現れたパオロがフッと笑って、「いやいや、彼らはチラつかせるんだよ」って言うんだ。「それで、GCCもヒヤヒヤさせるんだけど、もし本気で封鎖しちまったら、GCCが団結しちゃって、イランにとっては逆に厄介なことになるんだよ!」
その場が一瞬静かになって、みんな複雑なパワーゲームについて頭で巡らせてた。何世紀も続く歴史が染みついたこの海を進む俺らは、どれだけヤバい場所にいるかってわかってた。もしイランがこの海峡をガチで閉じたら、地域全体がドッカン大混乱になるのは確実。
でさ、パオロがニヤリとしながらまた言うのよ。「それに、イランはシーア派の連携を崩したくないはずさ。もしこの海峡を閉鎖したら、GCCとの絆がぶっ壊れるんだ。そんなことになったら、シーア派の住民だって戦争には巻き込まれたくないって思うだろ?」
ルーベンはタバコを海にポイッと放り投げて、火が消えていくのをじっと見てた。「それで、最終的に誰が勝つんだ?」と、答えが分かってるように聞いてみた。
「そりゃ、中国さ」とマルコがポツリと言った。「やりたい放題、安く石油を全部持ってくんだよ。石油が東に流れ続けるなら、誰が戦おうと気にしないんだ」
二人はニヤリと苦笑い。俺らなんて、ただの小さな駒にすぎないんだ。でっかい勢力がチェス盤で動き回ってる間、俺らはただ、危険な海を進むしかない。
タンカーのエンジンがゴゴゴッと力強く唸り、船は世界で最も危険な海域をゆっくり進み続けていく。戦争はもう目の前かもしれない。でも、今の俺たちには、タバコと、ちょっとの不安な仲間がいるだけ。不確実な海を進む中で、せめてそれだけは持っておきたい慰めだ。
このストーリーに登場する人物名、団体名等は全て仮名です