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夕暮れの旅/ただいま投稿中

Yo!

さあ、電車がガタガタ揺れながら走る音、それがまたビートみたいに感じられて、まるで都会の夜をバックに流れるチルなトラックみたいな心地良さ。俺は都会の喧騒からどんどん遠ざかってさ、見渡せばビルじゃなくて、田んぼとかちっちゃい村がパッと広がってんの。乗客もどんどん減って、残ってるのは疲れた顔した人たちばっかだ。

実は俺、長年付き合いのあるビジネスパートナーとの契約をまとめに行く途中なんだよ。まぁ、言ってしまえばただの手続きなんだけど、なんかちょっとした感傷があったりしてな。7年前、初めて彼と会った時、あいつは自分の故郷と同じくらい広大な夢を持ってたヤツだったんだ。そんで、ちょうど太陽が沈む頃だよ、なんか背筋が凍るようなメッセージが俺に届いたんだ。俺の仲間のベテラン銀行員が退職するってさ。

タクシーで宿に向かう途中、まるで過去へタイムスリップしてるみたいだったぜ。昔は賑やかだった村も、今じゃゴーストタウンみたいになっちゃって、カラスが鳴くくらいで、後はもうシーン…。あの頃の活気があった旅館も、今は見る影もなくなっちゃってさ。そんで、10代半ばくらいの若い兄ちゃんが、胸に鶏抱えながら俺を出迎えてくれたんだよ。そいつは俺のビジネスパートナーの息子で、時間の流れとか、この村が抱えてる問題をガツンと思い出させてくれたよな。

俺たちが仕事を片付けた後、どうしても憂鬱な気分になっちまったんだよ。あの旅館、パンデミックの影響をモロに受けちゃってさ、まさに全国の中小企業が抱えてる苦しみの象徴だったわけよ。そして、その若い兄ちゃんは、まだガキみたいな年齢で大人の責任を背負わされてさ。でも、逆にそれが人間のタフさ、回復力の証でもあるんだよな。

旅館を出る時、俺の中で一つの時代が終わったっていう感覚をどうしても拭えなかった。俺が働いてたあの小さな田舎の銀行も、未来が見えない不確かな状況に直面しててさ、その運命は中国全体が抱えてる経済的な問題とも繋がってんだよ。小さい銀行を大きな金融機関に統合するのは、まぁ必要なことかもしれないけど、それって一つの時代の終焉を意味するんだよな。

家に帰る電車に揺られながら、俺は出会ったあの若い兄ちゃんの未来がどうなるんだろうって、ずっと考えてたよ。彼は家族を縛りつけてる貧困から抜け出す方法を見つけられるのか? それとも、銀行業界の再編が彼のコミュニティに希望をもたらすのか、逆に絶望をもたらすのか? 答えなんて、まるで未来と同じくらい不確かなんだよな…。

#日経COMEMO #NIKKEI

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