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水の調達元を山から海へ

少し前の話ですが、1月下旬は、観測史上最強の寒波などと言われる寒さが日本列島を襲った日々でした。風雪被害や鉄道・道路のストップなどを恐れた企業・会社員の中には、在宅勤務に切り替えた人もいたでしょう。

そんな中でMicrosoftのTeamsやSharepointが使えなくなったのには驚きと同時に笑ってしまいました。何もこんな時にサーバダウンするなよという意味の笑いなのですが、実際に自宅で仕事中にMicrosoft365の諸サービスが使えなくなって途方に暮れた人は災難だったと思います。

私は自宅ではなく出勤して、そこでSharepoint上のエクセルファイルが更新されずにおかしいなと気が付いたのですが、社内での連絡がOutlookとTeamsだけの在宅勤務者は強制的に休憩させられた感じだったのでしょう。

さて、そんな大雪も日本の大地にとっては重要で、雨のみならず豊富な水分を山にもたらします。その雪はすぐに融けずに残っているものはもちろん、融けて地面に染みこんだ分も、少しずつ地下水や川となって下流住民の恵みとなります。

夏場に雨が少なくても全ての土地が国土が干上がることにはならないのは、そういった雪解け水や伏流水のおかげです。

日本は水と安全はタダと言われたこともありましたが、昔から水がどの地域でも豊富だったかというとそんなことはありません。川を挟んだ村同士、集落同士での水利権の争いは古くからありました。政治体制としてそれ以前よりはるかに安定していた江戸時代においても、時には村と村がお互いに憎しみ合うような激しいものでした。

上下水道が整備され、一方、稲作を減らす減反政策が行われて水が貴重でなくなった20世紀後半になると、前時代のような水を巡る問題はほぼ無くなりました。

しかし、昨今の外国人による水源付近の土地購入問題、あるいは山林の管理が出来なくなってきている問題を考えると、豊富な水を日本の国土にもたらしてきた山からの水に頼り切って良いのかとも愚考してしまいます。

対策としては、法律で外国人による土地購入の制限をかけるとか(既に諸外国では存在しています)、あるいは山林管理についての予算を付けるとかということになるのでしょうけれど、立法も行政もそういう点での動きは遅いですよね。

じゃあ頼れるのは民間だ、ということになると、海水を淡水化して飲料水などに使用出来る技術は既に存在していますし、日本は先駆者の一つです。中東などそもそも水源が非常に乏しい国や地域にプラントとして輸出しています。

山からの水を頼れなくなる時が来ないことを祈りますが、もしそうなった場合についての準備や議論はしておくべきなのでしょうね。

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