なんでもかんでも投票で決めれば良いとは思わない
ナイジェリア代表監督の進退を、ファン投票で決めるそうです。
なかなかにファンキーな話ですが、個人的には酷いものだと思っています。
サッカー協会が呼んで就任させた代表監督を、成績が悪いから更迭する、ということは良くある話です。日本でも最近ではハリルホジッチ監督が2018年ロシアワールドカップ直前に解任されました。
自分たちが決めた監督を成績不振を理由に解任したら、自分たちへの批判が起こります。。選ばれた人間だけではなく、選んだ人間にも責任があるのですから当然の話です。
しかし、「ファン投票で否定されたから解任した」という建前があれば、責任はある程度回避されます。それが目的なのか分かりませんけれど、少なくとも選んだ人間が責任を取らないための投票だと思われても仕方ないでしょう。
実際、成績が良くないことは事実だそうですから、ファンの不満が溜まっているのもあるのでしょう。ただ、それならそれで解任すれば良いだけのことで、ファン投票をする理由にはなりません。
投票した結果を突き付けて、
「ファンに嫌われているのだから違約金は安くて当然だよね」
とか
「自分から退任してくれ(違約金無しで)」
という方向に話を持っていきたいのかも知れません。
サッカー連盟が選んだ監督を守らないというのは、成績が悪いからといって受けるべき仕打ちとは言えないでしょう。
投票で解任を決めるのであれば、次の監督を選ぶのも投票させろとファンが言いかねないと思うのですけれど、次期監督の選任は結局これまで通りにするのであれば、責任を取らず権限だけ欲しい、というようなもので、卑怯者のそしりは免れ得ません。
さすがに日本で同様のことは起きないとは思いたいですが・・・、成績が悪くなったら似たような事を主張するファンはいるでしょうね。