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事件が選挙に与えた影響の研究結果を知りたい

昨日は参議院選挙の投票日でした。

今回の参院選は争点は多数あれど、改選議席から大きな変動は無いと最初から予想されていました。岸田政権にとっては最近のインフレ・円安傾向はマイナスでしたが、ロシアによるウクライナ侵攻後の初の国政選挙という面では与党側にプラスに働くはずで、結局はプラマイゼロとして与党過半数は間違いなくて、改憲に必要な議席を確保するかというところが見所で、おそらく歴史的に見てそれほど重要な選挙にはならなかったはずでした。

しかし、選挙日の2日前に起きた安倍元首相暗殺事件によって、現在を生きる者にとっても、後の時代においても、歴史に残る選挙になってしまいました。

選挙戦終盤の惨劇により、有権者の投票行動に影響があったのは間違いないでしょうけれど、実際にはどれくらい、どのような影響があったのかは、詳細に調査しないと分かりません。

しかし、おそらくはマスメディアでは安倍氏の弔い合戦的に与党が勝利したと言う報道がなされるであろうことは容易に想像できます。

しばらく後に出てくるであろう、大学や団体による投票行動調査の研究報告は、世間的には無視されるのでしょうね。

世代別での政党支持率くらいの、自社調査結果に基づく分析くらいしか見られない
選挙は民主主義の根幹であるはずですが、選挙に関しての分析はマスメディアでは数日で終わるのは、マスメディアにとっても選挙は結果のみ重要で、そこに至る経路は重要ではないのでしょう。

今回の悲劇に対して、「民主主義の否定だ」という非難は政治家もメディアも一般人も唱えています。それに対して、犯人の動機から民主主義の否定ではなく個人的な逆恨みではないか、という意見もあります。

それはそうかも知れませんが、実際に事に及んだのは選挙応援演説時ですし、これによって今後の日本における選挙演説での警備体制や有権者との触れ合いにマイナスの影響が出てくることは間違いありません。そう考えれば、やはりこの銃撃は「民主主義の(根幹である選挙の在り方に対する)否定」と捉えるのは、そんなに的外れだとは思いません。

ともかく、今回の選挙はほぼ全ての日本人にとって死ぬまで忘れられない選挙になってしまいました。

最近では、戦争・大地震・感染症・経済恐慌・格差増大など、大正〜昭和初期と現代との見立てがなされることがとみに多くなってきました。両者の異同をざっくりと無視して安易な見立てを行うことは嫌いだったのですが、今回の事件によって、有力政治家の暗殺ということまで100年前に似てきてしまったことには、暗澹たる気持ちになってしまいます。

選挙結果よりも、事件が選挙に与えた影響の方が多分重要になると思いますので、この点の調査・研究は自分的に論文など調べたいと思っています。

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