人が使うデジタルデバイス・紙媒体のサイズ
スマートフォンの大画面化は相変わらずですが、1画面としてはもう限界に達したかと思います。人の手が急激に大きくならない以上、持てるサイズに限界は当然あります。大きいモノで7インチで、それ以上を求めるなら折りたたみ式やスライドして広がるタイプなど、変則ギミックが必要です。
スマホに限らず、人間が使うデジタルデバイスの画面サイズはだいたい絞られてきました。
手で持つデバイスであれば4インチ〜7インチ
持ち運んで使用するデバイスなら10インチ〜15インチ
机の上で固定するスタイルのデバイスは20インチ〜30インチ
大雑把に分けるとこんなものだと思います。それぞれ上から、スマホ、タブレット・ノートPC、デスクトップPCが該当します。
そして、それぞれのサイズで、いわゆるRetina解像度、人間がそれ以上細かさ(あるいは粗さ)を認識できないくらい細かな解像度であれば、それ以上細かくするメリットはほぼありません。なんとなく綺麗には見えるかも知れませんが、トレードオフとして必要な性能・電力が犠牲になります。
数十センチメートルは離れて利用する、20インチ〜30インチくらいのモニターであれば、もっと目を近づけて使用するスマホほどの細かさは必要ありません。画面全体で、ドットを認識できない程度の解像度で十分となります。
そう考えると、もうこれ以上の高解像度さへの挑戦は、一般人が使うデバイスではほぼ不要でしょう。
思えば、デジタル画面に限らず紙の媒体だってサイズは印刷技術の発達によって変更されてきました。
日本で言えば和紙と筆と墨を使っていた時代では、情報量に比してどうしたって結構な大きさが必要です。しかし、木版印刷を挟んで活版印刷の時代になると、人の目で読めてなおかつ小さなサイズの文字で表現できるようになり、本・雑誌・新聞のサイズが定まりました。
前述した、
手で持つデバイスであれば4インチ〜7インチ
持ち運んで使用するデバイスなら10インチ〜15インチ
机の上で固定するスタイルのデバイスは20インチ〜30インチ
がそれぞれ、本・雑誌・新聞と同じなのは偶然でしょうか?
偶然でないとしたら、あくまでデバイスのサイズを決めるのは技術ではなく人間の手と目ということになります。
さて、今後のテクノロジーの行方を考えてみると、デジタル画面については、リフレッシュレートの向上と消費電力、目へのダメージ軽減が短期的目標になるでしょう。
そして長期的目標としては、画面が画面ではなくなる、今のVRグラスがさらに進化して現実とデジタル画面の融合というか、区別が必要無くなる状態になるのではないかと思います。
まあ、脳に電極を差し込んで直接情報のやり取りをするのであれば、画面インターフェイスも不要になるでしょうけれど、さすがに私が生きている間は無いと思うのですが。
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