テストという言葉のややこしさ
今年も入学試験の季節が近付いてきました。推薦入試だったらもう終えている人もいますね。
学力を測る試験のことをテストといいますが、本番であるはずの入学試験自体でも「テスト」という言葉は普通に使われます。何せ、センター試験の後釜である大学入試共通「テスト」という言葉にもある通り、「入試=テスト」という構図は日本人にとって馴染み深いものです。
しかし、本来の「test」という英単語には、入学試験のような重要で規模が大きい試験は含まれません。examinationという単語が使用されます。
いわゆる小テストは「test」ですが、examinationのためのtestと考えれば、関係性は分かりやすいでしょう。
学校の定期テストも、最終的には進学のための「test」と考えれば「テスト」というのは間違いではないですが、卒業して就職する人にとっては入試に備える勉強ではありません。卒業が最終目的なのですから、「test」という言葉を使うのは不適当ということになります。
何故か日本語では定期テストも小テストも入学試験も全部ひっくるめて「テスト」という言葉が共通して使用されるようになったため、かえって英語との齟齬が生じてしまいました。
一般人の会話レベルとか、あるいは純粋に民間レベルでの小規模なものであれば「examination」のことを「テスト」と呼んでも別に良いと思いますが、せめて学校教育の総元締めである文部科学省が実施している大学入試のための共通試験のことくらいは、「テスト」という言葉を使わなければ良かったのに、と思ってしまいます。
そんな入試も毎年のことですが、インフルエンザの流行との戦いでもあります。特にこの冬は学校現場でのインフルエンザの流行は酷いようですので、少しでも受験生が感染せず、本来の力を発揮できることを祈ります。
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