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ソロバンによる成功体験によって数学が苦手になってしまったかも知れない?

自分が数学が苦手な言い訳になってしまいますが、子どもの頃における計算と算数(あるいは数学)は別物だと考えるべきでしょう。

言い換えると、計算が上手なことと算数・数学が出来ることは別な話だということです。

私自身、子どもの頃にソロバン塾に通っていて、3年も行っていると、2桁3桁の加減乗除は暗算でそれなりに出来るようになっていました。

そうなると、小学校レベルの算数の問題は、「より問題の本旨に沿った解き方」ではなく、「ソロバンで培った暗算による力技」で、強引に正解を出すか正解に近付いていきます。

この「力技」は結構長持ちして、中学校レベルの数学なら計算力によってそれなりに得点出来ます。

計算が速いため計算そのものにかかる時間が少なくなるので、出題者が意図する方法や、より「数学的思考」に基づいた解き方に気付かなくてもなんとかなってしまいます。

自分的にはこれが悪かった。ガーッと強引に計算出来ることでもらえるお釣りは、高校数学にはほぼありません。ちゃんと理解出来ないと手も足も出なくなります。

もちろん、これは自分における問題点であって、世の中のソロバン熟達者の大半は、高校以降の数学にもちゃんと適応して得意科目にしたのだと思います。あくまで個人的な問題です。

中途半端な成功体験により、計算が速いだけなのに算数・数学が出来ると思ってはいけないということなのですが、そのために数学的思考が身に付かなかったのだとしたら、結構人生を左右するレベルの問題なんじゃないかとも思います。

とはいえ、今の自分にとってソロバンが不要だったとも思いません。もしかしたらソロバンもやっていなければ計算が遅く、もっと算数・数学が出来なかった可能性もあります。

また、大雑把な暗算でだいたいの数字をパッと頭に思い浮かべられるのは、日常生活では無意識的に出来ます。スーパーやコンビニの買い物でレジで計算される前にどれくらいの金額になるかはだいたい分かりますし、消費税計算も3%や8%のときでも苦にはなりませんでした。仕事ではExcelか電卓で計算するにしても、暗算でも大まかな数字は掴めるので、Excelの関数や計算式が間違っていたり、電卓で桁がズレたりしても結構気付きます。

そう考えると、人間万事塞翁が馬でもあるし、禍福はあざなえる縄のごとしでもありますね。

ちなみに、私は公文式はやっていなかったのですが、公文でも反復練習で計算させるので、この点ではソロバンと似ているかも知れません。どちらにせよ、数学と数学的思考はちゃんと勉強しなければ身に付かないものですね。

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