クレイグズリストとジモティーの差

アメリカではクレイグズリスト、日本ではジモティーというクラシファイドサービスがあります。前者はこの分野の最大手かつ最古参であり、アメリカ人なら誰もが知っているレベルらしいです。

一方、ジモティーはそこまでの知名度も利用者もありません。売ります買いますサービスだけで言えば、日本だとヤフオクやメルカリの方が圧倒的に有名でしょうし、利用者も利用金額も多いはずです。クラシファイドサービスはネットオークションやフリマサービスとは違いますので、売上高や利益額で比較するのはフェアではありませんが、ジモティーとメルカリでは時価総額も売上高も比べものになりません。

メルカリ 1700億円
ジモティー 17億円

クレイグズリストとジモティーにも大きな差がついています。そもそも成り立ち自体にかなりの年数の違いがあるのですが、売上高でも

クレイグズリスト 700億ドル(約10兆円)
ジモティー 17億円

と、比べる意味も無いくらい違います。

個人的に、クラシファイドサービスってある程度の広さと人口の多さまでの都市じゃないと難しいようにも思えます。世界中の人は6人介したら誰でもつながりがある、と言われますが、知人を2,3人経由すれば多分たどり着けるだろうというくらいの街の大きさでないと、怖くないですかね。

隣室・隣家ですらよく知らない人が住んでいる大都会では難しいし、逆に人口が少なすぎる村ならそもそもこんなウェブサービスは不要でしょう。リアルに探せば見つかります。

リアルに知っている人が地域社会なら、悪いことへの抵抗感や制御が効くので、そのようなウェブサービスを使ってリアルに接触する場合に犯罪に出遭う可能性は低くなります。もちろんゼロにはなりませんが、匿名性が犯罪や悪事を誘発しやすいのはSNSやウェブ掲示板を見ていれば分かることです。

ヤフオクやメルカリなら、直接の接触はありません。物のやり取りは運送業者を使って発送しますし、お金のやり取りは銀行振込や各種決済サービスを使います。犯罪がゼロとは言いませんが、直接会う場合よりは少ないでしょう。

そう考えるのは日本人的思考なのかも知れません。アメリカだとまた別なんでしょうね。アメリカこそリアルな接触でヤバい人に出くわしたり、拳銃で撃たれる可能性も高いはずなのですが、それも込みの文化なのでしょうか。

そもそも運送業者や決済システム自体が日本ほど整備されていない、ということが一番大きい気がしますけれど。

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