公的資金注入が珍しくない21世紀の銀行業
私の今のメインバンクというか、主に使用している銀行は新生銀行改め、SBI新生銀行なのですが、
こちらの記事にある通りなら上場廃止し、SBIと政府のみが株式となって、最終的には公的資金の返済が始まるのでしょう。20世紀末の金融危機時に注入された公的資金に関しては、大手銀で唯一残っていたSBI新生銀行が返済すれば、ようやく20世紀の不景気の終わりを迎えることになります。
その一方で、2008年のリーマンショック時にも公的資金による銀行救済は行われましたし、先般の新型コロナの際にも特例の公的資金貸出はありました。結局は借りては返済してまた借りてという繰り返しになるのは、銀行が貸し出す一般企業だけではなく、銀行自体も同じなのでしょう。
100%純粋に資本主義と自由主義の論理だけに則り、政府及び政府系機関によって民間企業の救済が一切ない社会というのは、21世紀においてはまあ無理でしょう。
とは言え、全ての経営難の民間企業が国家・政府・公的機関による救済を受ける訳でもありませんし、受けたからといって永久にそのままの状態が続くわけでもありません。りそな銀行だって2兆円の公的資金注入後、事業計画を抜本的にやり直し、外部からの社長も呼んで、返済に成功しました。
今回のSBI新生銀行にしても、元々は日本長期信用銀行であり、金融危機で破綻した後に他行との合併救済を模索するものの成立せず、結果として国有化となりました。その後、アメリカのファンドに売られて新生銀行になりましたが、なんやかんや色々とあった挙げ句にSBIホールディングスが敵対的買収によって取得したという経緯になっています。
多分、将来的にはSBIグループの銀行部門の中心になるんでしょう。民間の銀行が民間に戻るのは当然ですが、これで安定してくれると良いのですけれどね。破綻されてサービスが悪化したり身売りされたら、ユーザーとしては不便ですから。