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森保監督と長友選手が出ていた紅白を見て

久し振りに大晦日はNHKの紅白歌合戦を流し見していました。審査員にサッカー日本代表監督として森保監督が出ていましたが、途中で謎のけん玉ギネスチャレンジのところで長友選手も出てきました。

こういったサッカーそのものとは関係ない仕事に関して、うるさいサッカーファンは文句を言うかも知れませんが、そもそもこういうのはサッカーファンに向けての行動ではありません。

サッカーに興味が無い人、ワールドカップが終わったら興味が無くなった人をサッカーに対して関心を持ち続けさせるための行動です(あと、日本サッカー協会とNHKの政治的なつながりを理由とした出演という面もあるでしょう)。

コアなサッカーファンは、そんなことは必要無いと思っているかも知れませんが、サッカーに興味が無い人の方が世間では多いのです。日常的にサッカーのことを考える人、サッカーを見る人になると1割もいないでしょう。サッカーの代表戦や、海外サッカーのダイジェストしか見ない人は、「日常的にサッカーを見る人」には当たりません。そういう人は他の興味関心もたくさん持っていて、「サッカーなんてどうでもいい人」と合わせると圧倒的多数派です。

「にわかファン」はとかくコアファンからは嫌われがちですが、コアファンの供給源はにわかファンであり、にわかファンが増えなければコアファンは減る一方です。

サッカー人気の低迷というフレーズは、代表戦で苦境に陥ったときに必ず出てきますが、そもそもサッカー人気は代表戦の結果に大して関係なく、他のスポーツやおもちゃ・遊びと競合しているだけであって、さらに言うと「スマホで時間を潰す」というあらゆるジャンルの趣味嗜好を破壊しているラスボスとの戦いの結果、比較的に人気を維持出来ているのがサッカーです。

だからといって現状にあぐらをかいていたらダメなわけで、サッカーファンを少しでも増やす可能性があるのなら、サッカーそのものに悪影響がないレベルであれこれあがく必要はあるわけで、その辺の機微やサッカー人気を挙げるという目的を理解しているからこそ、森保・長友両氏が紅白に出てきているのでしょう。

コアなファンはとかく、細かいところをいろいろ言いがちですが、そもそものサッカー人気を保てなければ、サッカーに回ってくる人材も資金もあらゆる面で減ってきます。資金面で苦境に立つことになると、優れた人材をつなぎ止めることは出来ず、指導者が「お金のために」海外に出ていくことも増えるでしょう。人材が減ってくれば影響は言わずもがな、選手も指導者も質も量も減ってきます。

国民が「サッカー」という存在を忘れないように、サッカー界における戦略的な出演と考えれば、多少の場違い感には目をつぶれますかね。

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