システム開発が遅れている法人向け銀行サービス?
Windowsユーザーには長く使用されてきた(≠親しまれてきた)Internet Explorerが、来年Microsoftのサポート対象から外れます。今時、IEでしか使用出来ないウェブサービスなど本当に少ないですが、その本当に少ないサービスが結構代わりが効かないものもあります。個人レベルではまず見かけませんが、法人対象のネットバンキングではちょくちょく出くわします。
チラッと調べてみると、都市銀行4行(埼玉りそなはりそなと同じでした)では、
・みずほ銀行はIE・Firefox対応
・三菱UFJ銀行はIE・Firefox78 ESR(法人向け延長サポート版)対応
・三井住友銀行はIE・Edge・GoogleChrome・Firefox対応
・りそな銀行はIE・Edge・GoogleChrome・Firefox対応
となっていました。電子証明書方式でなければ、IE以外のブラウザへの対応はそれほど困難ではないと思いますが、IEサポート終了ギリギリまで引っ張るところもあるでしょう。
地方銀行や信用金庫・信用組合などは様々バラバラだと思いますが、
多摩信用金庫では現在検証中で、
池田泉州銀行はGoogleChromeやEdgeでの電子証明書利用が出来るようになっていました。
ゆうちょ銀行でもBizダイレクトでは来年にはGoogleChrome・Edge飲みでの電子証明書利用が出来るようです。
ともかく、ダメでもEdgeのIEモードで最悪使うようにするか、電子証明書以外の使用法を顧客の企業に案内するのでしょうね。
もう来年の話なのに大丈夫なのかと不安にもなってしまいますが、マスメディアでも別に騒いでいませんし、大丈夫なんでしょうかね。まあ、無理に急いでシステムを開発してもトラブルが起きたらダメですし。
みずほ銀行の先日のトラブルを思うに、複雑化した銀行システムを一新するのは並大抵ではないのでしょう。とは言っても、他の都銀でも地銀でもこんなにトラブルが頻発してないのですから、みずほ銀行特有の問題があるのは間違いありませんが。
最近は企業レベルならローコード・ノーコードの開発システムを使って対応しているところもあります。ちょっと前にはオフショア開発が流行して、開発にかかる人件費の抑制を目指していましたし、今もそれはありますが、肝心の東南アジア諸国などでの現地人件費自体が上昇していますし、あるいは個人情報保護の観点から開発拠点を海外に出来ない企業だってあります。
とは言っても、巨大で複雑なシステムであれば企業での内製化なんて出来るはずもなく、そうなると国内で開発会社なりSIなりに発注するしかありません。みずほ銀行の新システム「MINORI」はその良い例でも悪い例にもなりそうです。
金融庁はみずほ銀行に対してぶち切れ状態でしょうけれど、官庁だってシステム開発には苦しんでいます。
マイナンバーの利用が低迷しているのはメリットの少なさや一部の人たちの忌避感があるのでしょうけれど、それ以外のシステムでも、
こんなニュースもありました。各省で統一したシステムを作れないのに、みずほ銀行にしてみたら内心では反発もあるかも知れません。みずほ銀行の利用者の方が銀行に対してよっぽど反発しているでしょうけれど。