寡占化されるeコマース市場
ZOZOをヤフーが買収するというビッグニュースがありました。
ヤフー、ZOZOとの提携で電子商取引の物販1位が射程圏に
https://jp.reuters.com/article/yahoo-zozo-idJPKCN1VX1FP
その時には前澤社長に関してゴシップ的に取り上げる内容の記事が多かったですが、日本国内のeコマースがヤフー・楽天・アマゾンに集約されつつあるという流れも見て欲しいところです。個人的には、創業オーナーが巨額のお金を手に入れることはどうでもいい話です。親類でも友人でもありませんし。
ヤフーは少し前に、ネット通販サービスであるLOHACOを巡ってアスクルと泥沼の争いを繰り広げました。
ヤフーVSアスクル、対立の背景はソフトバンクGの親子上場 (1/3)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1909/02/news057.html
結果的にはアスクルをヤフーが株式では掌握しましたが、ことはそう簡単に済まなさそうです。
アスクル新社長が激白!ヤフーとの離別に迷いなし
https://diamond.jp/articles/-/212710
ただ、最後には金がある方が勝ちます。二転三転するかも知れませんが、最終的にはヤフー(ソフトバンク)がアスクルを完全掌握するか、LOHACOを奪い取るでしょう。
ただLOHACOは現時点では規模的にも利益的にもまだ魅力的な事業ではないでしょうし、ヤフーががっつり関わってどこまで伸びるか分かりませんが、ZOZOによるファッション分野、LOHACOとヤフーショッピングによる個人ショッピング分野など今後も買収は進めて行くと思います。
将来的に日本における通販事業、金融事業なども含めたeコマースがヤフー・楽天・アマゾンの三者がビッグプレイヤーとして存在することになります。
楽天は日本発の日本メインの事業体で、ヤフー(ソフトバンク)は日本発の海外にも軸足を置いている事業体、アマゾンはアメリカ発の世界中だがアメリカメインの事業体という三者三様の企業が競い合う形になります。
今自分が使っている何らかのウェブサービスやショッピングサイトなども、日本ローカルのものは今後いずれはヤフーか楽天のどちらかに買収されると覚悟しておいた方がいいかもしれません。
寡占状態になりますので、個人情報保護も含めて消費者の利益が本当に確保されるのかどうかということは不安視されますが、その一方でアマゾン独占という形にもならなさそうですので、その点は日本特有の事情ながらも消費者にとってはいいことなのかなと思います。中国ほど独自路線で行くのもそれはそれで不便というか、国家管理が行き過ぎて欲しくもありませんし。