選手の移籍が相次ぐガンバ大阪のサポーター的強がりを言ってみる
(2019/07/17追記)
この夏の移籍ウインドウのところで、ガンバから他クラブに移籍する選手が相次いで発表・報道されています。
既に公式にリリースされた確定の移籍だけでも
オ・ジェソク:FC東京
田中達也:大分トリニータ
ファン・ウィジョ:ボルドー(フランス)
の3名です。
そして今日には
藤本淳吾:京都サンガ?
中村敬斗:トゥエンテ?
というニュースもありましたが、翻ってガンバに加入する移籍の方は
復帰の宇佐美貴史ただ一人です。
こうしてみるとバランス悪いな、というか戦力が減ってしまうのではないか、と心配してしまいますが、現時点ではそれほど大幅な戦力低下、ということにはならないのではないか、と高をくくっています。
というのも、ガンバ大阪は序盤苦しみ下位にいたものの、この8試合に限れば4勝3分1敗(勝ち点15)と上位争いレベルの成績であり、その原因となったのが大阪ダービーでの選手入れ替えとフォーメーション変更です。
ホームで迎えた第12節セレッソ大阪戦で宮本監督は、それまでの4-4-2を3-5-2に変更し、さらに3バックの右に大卒ルーキーの高尾、アンカーに矢島、インサイドハーフに高江、左アウトサイドに福田と若手を大胆に起用しました。
これによって守備が大幅に改善し、それからの8試合では多少の選手の入れ替えはありつつも大まかには変えていません。
第12節H セレッソ大阪 1-0 勝
第13節A コンサドーレ札幌 0-0 分
第14節H 鹿島アントラーズ 1-1 分
第15節A ジュビロ磐田 0-0 分
第16節H 湘南ベルマーレ 1-0 勝
第17節A 松本山雅FC 1-3 勝
第18節A FC東京 3-1 負
第19節H 清水エスパルス 1-0 勝
と、8試合で8得点5失点となり、首位のFC東京戦はそもそもガンバが強かった頃でも勝てなかった相性の悪い味スタですからあんまり落ち込んでいないというか、サポーター的には切替はしやすかったのではないかと思います。
8試合中5試合が無失点というのは明らかに守備の改善が見られると言って良いでしょう。
そして、移籍の話に戻りますが、
オ・ジェソクはこのフォーメーションの割を食ってしまった形になりました。3バックに入るには高さに不安がありますし、ウイングバックとなるとスピードや得点力で考えざるを得ません。4バックなら左右どちらでもこなせますから、4バックのクラブならどこに行っても重宝されるでしょう。ましてや、長く一緒にやっていた長谷川監督から呼ばれたわけですから、FC東京への移籍はしょうがないかと思います。2013年からガンバに所属し、外国籍選手としてはガンバ史上最長の所属でしたから、ある意味功労者としての処遇かと思います。
ファン・ウィジョに関しても、以前から欧州移籍の希望はあったのは分かっていましたし、昨年の活躍はチームを降格から救う数少ない希望でもありました。低迷していた状況での16ゴールはリーグ優秀選手に選ばれたことから分かるように、誰もが納得する輝きでした。そもそもガンバに来るときにも所属していた城南FCに違約金をもたらし、そしてガンバからボルドーへの移籍でも契約を延長してから違約金を残していってくれるわけで、どこでも義理堅いのだなという気持ちもあります。ウィジョにしても、残留争いの真っ只中でアジア大会に送り出して優勝&兵役免除を勝ち取った上での欧州移籍ですから、ガンバに対する恩義もあったのでしょう。お互いにリスペクトした契約だったと思います。
まだ発表されていませんが、藤本淳吾にしてもここ数年はチーム全体が守備に苦しむ時間が長く、攻撃面での能力を発揮することが出来ないチーム事情もありましたので、年齢も考えるとやはり出番が多そうなチームを選ぶのは仕方ないかなと思います。ただ、今の京都は非常に好調ですから、移籍してすぐに出番があるとは思えませんが、闘莉王の頭にCKを合わせる、というオプションとしてはいいのではないでしょうか。一美もいることですし。
中村敬斗はそもそもガンバにずっと居続けることはないだろう、ということは大半のガンバサポも分かっていたことでしょう。もちろん良いオファーがあれば、ということでしょうが、欧州移籍は時間の問題だったと思います。ある意味、堂安ルートといった感じでしょうか。ガンバで戦力になり始めたところで、U20W杯があって夏に移籍する、となれば全く同じですね。残念ですが覚悟はしていたことです。
ただ、田中達也に関しては、正直なところ戸惑いというか、よく分からない移籍ということしか分かりません。熊本から来て半年で出ていってしまったらどうしようもないのですが、リリースなり報道なりでは特に理由もない状況でした。序盤はなかなか出番が無かったものの、小野瀬の怪我の間に右アウトサイドでのポジションで活躍していて、小野瀬の復帰で控えに回るにしても上下動の激しいポジションですからローテーションもあり得たはずで、出場機会はそれなりに見込めたはずなのですが。理由が報道されていないということはそれなりに事情があるのでしょうけれど、個人的には罵倒する気はありませんが今後の対戦では吹田では盛大にブーイングされることになるかも知れません。
現時点での起用法ではこの5名は
スタメン ウィジョ・敬斗
ベンチ入 田中
ベンチ外 ジェソク・藤本
といった感じなのですね。
そして宇佐美が戻ってくるので、ウィジョが抜けた分は何とか埋まります。問題は敬斗が担当していた左アウトサイドですが、そもそも敬斗にしてみれば本職のポジションではなく、怪我の藤春が戻ってくればレギュラーでしょうし、大阪ダービーでは福田が抜擢されて躍動していましたから、このポジションもなんとかなりそうです。
右の小野瀬の控えとしての田中、中盤の攻撃的オプションの藤本、4バックに戻したときのジェソクがいなくなったとしても、現状のスタメンで即影響が出ることはなさそうです。
もちろん、補強してくれるに越したことはないのですが、FWでは宇佐美・アデミウソン・食野・渡邊千真の他にJ3で活躍中の高木もいることですし、藤本の代わりのプレースキッカーも宇佐美が出来ます。DF陣も、現時点で控えCBに菅沼と青山がいます。中盤は流れを変える遠藤がいて、出番が今年は少ないですが今野もいます。
こういった思考の流れを経て、ガンバサポとしてはこの移籍ラッシュにもなんとか平常心を保っていられるということになっていますので、皆様も知り合いのガンバサポがいたらあまり煽らないであげてください。
(2019/07/17追記)
上述の藤本、中村はその通りに移籍が発表されました。そして今野もジュビロ磐田への移籍が報道されていますが、今野に関しても現状はベンチにも入っていない状況ですので、移籍したとしても戦力低下とは言えないでしょう。ただ、磐田の戦力強化にはつながるでしょうから残留争いを激化させてしまうことに変わりはないのですが・・・。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?