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年金制度改革関連法が成立した。
今日(5/29)年金制度改革関連法が成立した。
主な変更点は以下のとおり。
1 厚生年金の適用範囲が拡大
パートなどで働く短時間労働者は、サラリーマンなどが加入する厚生年金に加入していない人が多く、将来、受け取る年金が十分でないと老後の生活を懸念する声も上がっています。
このため、短時間労働者が厚生年金に加入しやすくするため、現在、従業員「501人以上」の企業に勤めていることが条件となっている企業規模の要件を段階的に緩和します。
2022年10月に「101人以上」に、2024年10月に「51人以上」まで、2段階で引き下げます。保険料の半分は企業が負担するため、負担が増える中小企業に配慮し、段階的な引き下げとなりました。
「101人以上」にした場合、新たに45万人が。「51人以上」にした場合、65万人が適用対象となると見込まれています。
いわゆる「就職氷河期」世代の非正規雇用の人などの低年金対策につなげるねらいもあります。
2 在職老齢年金の見直し
「在職老齢年金」は、働いて一定の収入がある高齢者の年金を減らす仕組みですが、高齢者の就労意欲をそいでいるという指摘も出ています。
このため、60歳から64歳の人については、年金が減らされる収入の基準額を今の月額28万円から47万円に引き上げます。
一方で、65歳以上の人については、与党内からも「高所得者の優遇になる」などとして、引き上げに慎重論が相次いだことから、今の月額47万円で据え置かれました。
3 受給開始年齢 選択肢の幅を75歳まで拡大
年金の受給開始年齢は、現在、60歳から70歳の間で自由に選ぶことができます。
高齢者の就業機会の拡大にあわせ、受給開始年齢の選択肢の幅を75歳まで拡大し、60歳から75歳の間で選べるようになります。
年金額は、65歳より早く受け取り始めた場合は、1か月当たり0.4%減る一方、65歳より遅らせた場合は1か月当たり0.7%増えます。
75歳から受け取り始めると、65歳からの場合と比べ、年金額は84%増えることになります。
4「iDeCo」が利用しやすく
公的年金に上乗せする「個人型」の確定拠出年金=「iDeCo」が利用しやすくなります。
60歳未満となっている加入期間の上限が、65歳未満まで延長される一方、60歳から70歳までの間で選べる受給開始年齢の選択肢が75歳まで広がります。
また、申し込みなどの手続きが、オンラインでできるようになります。
さらに、「企業型」の確定拠出年金に加入している会社員が希望すれば、労使の合意がなくても「iDeCo」に加入できるようになります。
「企業型」と併用する場合、掛金は合わせて月額5万5000円までで、このうち「iDeCo」は、月額2万円までの範囲で自由に組み合わせることができます。
「iDeCo」は、掛金や運用益は非課税となるメリットがあり、老後の資産形成につなげてもらうねらいがあります。
今回の改正で、主に手続きで影響が出てくるのが「1 厚生年金の適用範囲が拡大」。厚生年金のほうが適用範囲が拡大されたということになれば、健康保険のほうも同様ということでいいのかな?(ニュース見落としてるだけかも…)そうすると今まで扶養に入っていた人も、被扶養者とはならず、自身で厚生年金保険・健康保険に加入することになるので、本人も保険料を負担しなければいけなくなるし、会社の負担も増えることになる。
たぶん、対象になる人に事前にこういう風に法律が変わって、加入対象になるんですよというお知らせを作ったりして説明しないといけないなぁ…。