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株式投資におけるテクニカル分析について①


こんにちは、こんばんは、おはようございます。
今回のnoteでは「テクニカル分析」について書きたいと思います。
自分も投資歴5年目、主にテクニカルでINとOUTの判断をしています。

テクニカル分析とは何か?
なぜテクニカル分析を使うのか?
テクニカル分析の種類

こちらのnoteではテクニカル指標、オシレーターについて解説
パート②ではローソク足の基礎や酒田五法、特徴的なチャートパターンからの分析について書く予定です。

テクニカル分析とは?

相場の分析には「テクニカル分析」「ファンダメンタル分析」の2つの分析方法があります。
自分はファンダメンタルが得意ではないので割愛します(笑)
いずれはファンダのnoteも書きたいですね〜

話を戻しますがテクニカル分析(以後テクニカルと呼びます)とは過去の値動きをチャートで表してそこからトレンドやパターンを把握し今後の株価を予想するものです。
チャートは取引の結果としてできたものであり過去に似たようなパターンがあれば将来も同じパターンになる可能性が高いと予測します。

テクニカルのメリットとして
・相場の動きを取引ツール上で確認できる
・チャートだけに注力すれば良い
・ファンダに関する知識がなくても問題ない
・分析力次第では精度を上げられる

反対にデメリットとして
・実際の相場は過去のパターンと必ず一致するとは限らない
・突発的な出来事に対して対応が遅れる
・売買シグナルは実際の動きから少し遅れる
・売買シグナルにはダマシがある

これらがあげられます。

現在では証券会社のアプリ、検索サイト等でテクニカル指標を簡単に表示させることができるので個人投資家でもテクニカル分析が容易です。

なぜテクニカルを使用するのか?

先ほども述べたように現在ではテクニカル指標を簡単に見ることができます。
スマホの証券会社アプリではチャートと共に複数表示できますし自身の時間軸に合った数値に設定もできます。
ということは見ている&使用している人が多いということなので例えばテクニカル的に買いシグナルが発生した場合そこで買われる→株価上昇につながる可能性が高いと思っています。
もちろんファンダに比べたら難しくもなく視覚的にわかりやすいというのもあります。


テクニカル分析の種類一覧

この先は各テクニカル指標について解説していきます。

移動平均線(MA)

移動平均線(Moving Average)は、ローソク足に絡むように描かれており、一定期間の価格の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフで、トレンド分析の代表格です。
よく使われる移動平均線は単純移動平均線(SMA)と呼ばれ、その他に、単純移動平均線よりも直近の価格に比重を置いた指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)があり、この2つは単純移動平均線と比較して値動きに敏感に反応するため、売買シグナルが早く出易いのが特徴です。
※指数平滑移動平均線と加重移動平均線の違いは、直近の価格に対する比重が指数平滑移動平均線>加重移動平均線になります。

使い方としては主に
・移動平均線が上向きなら上昇トレンド、横ばいなら方向感のないもみあい局面、下向きなら下降トレンド
・価格が移動平均線の上側にあれば強い相場、下側にあれば弱い相場

この2つになります。

移動平均線のゴールデンクロスとデッドクロス

移動平均線は、2~3本を組み合わせ使用することが多く、売買シグナルとして非常に有名なものに、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。

ゴールデンクロス(GC)
短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き抜けること。直近の価格傾向が上向きに転じたとみられるため買いサインとされます。

デッドクロス(DC)
ゴールデンクロスとは逆に、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けること。直近の価格傾向が下向きに転じたとみられるため、売りサインとされる。

基本的な移動平均線の設定日数として

日足:5日、25日、75日、100日、200日
週足:9週、13週、26週、52週
月足:6ヶ月、12ヶ月、24ヶ月、60ヶ月

これらが初期設定では多いです。
日足では13日、50日の設定もよく聞きます。
大衆が見ているという点では5、25、75が一般的な設定ですね。

グランビルの法則

移動平均線の利用方法の1つに「グランビルの法則」があります。
これは米国のアナリストである「ジョゼフ・E・グランビル」氏が考案した理論です。一般的に移動平均線の向きや乖離率などから、相場の方向性を分析するために使用します。

買いシグナル
買①移動平均線がある程度の期間下降した後で横ばい状態になるか、或いは少し上昇基調に転じた時に、株価がその移動平均線を下から上に突き抜けたとき。

買②移動平均線が上昇トレンド中に、株価が移動平均線を下抜けたとき。

買③株価が移動平均線よりも大きくプラスに乖離した後、株価が下落したが移動平均線まで落ちずに再度上昇したとき。

買④株価が下降基調の移動平均線の下にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反発が期待できる)

売りシグナル
売⑤移動平均線がある程度の期間上昇した後で横ばい状態になるか、或いは少し下降基調に転じた時に、株価がその移動平均線を上から下に突き抜けたとき。

売⑥下降トレンド中の移動平均線を株価が上抜けたとき。

売⑦株価が移動平均線よりも大きくマイナスに乖離した後、株価は上昇したが移動平均線まで届かずに再度下落したとき。

売⑧株価が上昇基調の移動平均線の上にあって、移動平均線より大きく乖離したとき。(自立反落する可能性がある)


このように移動平均線と乖離、株価の関係から買いポイント、売りポイントの目安がわかるものです。
これはテクニカルでトレードする上で必須の知識になります。
デイトレ、スイング
5分足、日足
基本的にどの時間軸でも効果がありますしぜひ覚えてください。


MACD

MACD(通称マックディー)は、移動平均の発展版で、更に売買シグナルにおいて精度を高くした、トレンド分析の中でも人気のある指標の一つです。「移動平均収束拡散」又は「移動平均収束乖離」などとも呼ばれています。
トレンド形成時に威力を発揮するため、逆にボックス相場に弱いのが特徴です。
主にMACDとMACDシグナルという2本のラインの交差を売買のタイミングとして用いられることが多く、初心者の方でもシグナルの発見が容易です。

活用法としては移動平均線と同じでゴールデンクロスで買いデッドクロスで売りになります。

図表の買①及び、売①箇所。MACDとMACDシグナルのゴールデンクロスで買い、デッドクロスで売り。

あと、図表の買②及び、売②箇所。ゴールデンクロス後、MACDが0ラインを超えた時点で本格上昇とし追随買い。デッドクロス後、MACDが0ラインを下回れば本格下落し追随売り。
0ラインを基準にMACD、MACDシグナルがプラス圏内かマイナス圏内かによってチャートの強い弱いの判断になります。
数値設定は短期EMAが12、長期EMAが26、MACDシグナルが9に設定する場合が多いです。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、移動平均線と標準偏差で構成されており、移動平均を表す線とその上下に値動きの幅を示す線を加えた指標で、「価格の大半がこの帯(バンド)の中に収まる」という統計学を応用したテクニカル指標のひとつです。
特徴は、収束と拡散を繰り返していることで、この動きにあわせて「順張り」「逆張り」それぞれの投資に利用することができます。
活用法として

・順張り型(ボラティリティー・ブレークアウト)
相場の動きが乏しいときはバンドの幅が狭まり、相場の動きが激しいときにはバンドの幅は広がります。
バンドの幅が狭くなってきたところで値動きに注目し、終値が±2σをはみ出したら、素直にトレンドに追随します。

・逆張り型
±1σ~±3σを各々下値支持線や上値抵抗線と考え、株価が-1σ~-3σにきた時に買いポイント、+1σ~+3σにきた時に売りポイントとみます。

・バンドウォーク
相場にトレンドがある場合(つまり中心線の傾きが強い場合)、中心線と±2σライン、あるいは±1σラインと±2σラインの間で上下動を繰り返しながら、価格が上昇(下降)していくことがあります。

主に上記3つの方法があります。
よく使われるのは順張り型です。

株価がバンド内に収まる確率として
ボリンジャーバンドの±1σの範囲内に収まる確率 約68.3%
ボリンジャーバンドの±2σの範囲内に収まる確率 約95.4%
ボリンジャーバンドの±3σの範囲内に収まる確率 約99.7%


一目均衡表

一目均衡表は、昭和初期に細田悟一氏(ペンネーム:一目山人、都新聞社の商況部部長)が約2,000人のスタッフと7年をかけて完成させ、「相場は買い方と売り方の均衡が崩れた時に大きく動くので、どちらが優勢かが分かればよく、それを一目で知ることができる」という由来による相場分析手法です。
日本ではもちろん、海外のファンドマネージャーにも支持され、個人投資家の中でも最も人気の高いテクニカル指標の一つです。
一目均衡表は、転換線・基準線・先行スパン(2本)・遅行スパンの5本線を使い、時間論・波動論・値幅観測論の3つの理論から構成されています。

活用法としては基準線と転換線を使った活用法先行スパン1と先行スパン2を使った活用法遅行線を使った活用法があります。

基準線と転換線を使った活用法

基準線が重要で、基本的には移動平均線と同様の使い方になります。
・基準線が上向きなら上昇トレンド下向きなら下降トレンド
・ローソク足が基準線の上側にあれば強い相場下側にあれば弱い相場と判断します。
・基準線が上向きの状態で、転換線が基準線の下から上へ抜ける(ゴールデンクロス)を「好転」といい買いシグナルとなり、逆に基準線が下向きの状態で転換線が基準線の上から下へ抜ける(デッドクロス)を「逆転」といい、売りシグナルとなります。

先行スパン1と先行スパン2を使った活用法

先行スパン1と先行スパン2に挟まれたゾーンのことを「雲(抵抗帯)」と呼び、「雲」とローソク足との位置を見るだけで、相場の動向をチェックすることが可能です。
・ローソク足が雲の上方にあれば強い相場下方にあれば弱い相場と判断します。
ローソク足よりも雲が上にある場合→上値抵抗線
ローソク足よりも雲が下にある場合→下値抵抗線
ローソク足が雲を下から上に突破した場合は上昇サインとなり「好転」、逆にローソク足が雲を上から下に突破した場合は下落サインとなり「逆転」。相場の転換点として重要なポイントとなります。
※雲は抵抗帯の名のとおり、厚い場合は突破には日柄を要し、薄い場合は、影響が少ないので抜けやすく、転換しやすくなります。
・2本の先行スパンが交差した所(「雲のねじれ」などと呼ばれます)は相場の転換点(トレンドの転換、もしくは加速)となる可能性が高いとされています。

遅行線を使った活用法

遅行線は「売り」か「買い」かのタイミングを計る場合に見ます。 遅行線がローソク足を上回った場合を「好転」(買いシグナル)逆に下回った場合を「逆転」(売りシグナル)と判断します。

下記3つの条件が揃うと、非常に強い買いシグナル(売りシグナル)になります。
・転換線>基準線(転換線<基準線)
・ローソク足>雲(ローソク足<雲)
・遅行線>ローソク足(遅行線<ローソク足)


DMI

DMI(Directional Movement Index 、方向性指数)は、オシレーター系の指標で非常に有名なRSIを開発したJ.W.ワイルダー(米国)が、市場の状況を見極めるために考案した指標です。逆張りで効果を発揮するRSI、ストキャスティクスなどの指標が一方に傾くトレンド相場に役に立たないところから、その欠点をカバーするためのトレンド系の指標として開発され、トレンドの有無と強弱を探ろうとするものです。(DMIをオシレーター系指標に分類する場合もあります)
この指標の特徴は、終値の比較を無視して、当日の高安が前日の高安に比べてどちらが大きいかを見極め、相場の強弱を読むところにあり、価格の変動幅(ボラティリティ)からトレンド分析をします。
DMIは通常、以下3本のラインを使って売買の判断をします。

+DI 上昇トレンドである可能性の判断
-DI 下降トレンドである可能性の判断
ADX トレンドの強弱の判断

まず、+DIと-DIの2本の線がクロスした地点で売買シグナルが発生すると考えられます。
+DIが-DIを下から上に上抜いたら買いシグナル
+DIが-DIを上から下に下抜いたら売りシグナル

※+DIと-DIの幅が大きいほどトレンドが強いことを示しています。
つまり、+DIが最高値にあり-DIが最低値にある時は、非常に強い上昇トレンドであると判断できます。
更に、ADXが上昇していれば買いシグナル(上昇トレンド)、売りシグナル(下落トレンド)の信頼度がより高くなります。
※ADXが下降している場合は、2本の線がクロスしても「ダマシ」に合う可能性が高まります。

パラボリック

パラボリック(英語で放物線の意味)は、RSIやDMIを生み出したJ.W.ワイルダー(米国)によって考案された指標です。パラボリックは、チャートの上または下に放物線のラインを表示するテクニカル指標で、主に相場のトレンド転換点を探る時に有効的です。描かれた放物線(SAR)と実際の価格の交差するポイントが売買転換点を示し、どてん(途転)を繰り返して行うのがパラボリックの狙いです。
どてん(途転)とは、保有しているポジションを正反対にすること。買建玉をすべて売却した上で、さらに新規に売り建てたり、売建玉をすべて買い戻した上で、さらに新規に買い建てることを指す。
活用法は
上昇トレンド(買いポジション)の時はチャートの下にSARが表示されます
下降トレンド(売りポジション)の時はチャートの上にSARが表示されます
パラボリックの売買ポイントは、チャートがSARにタッチしたら上昇と下降トレンドが逆転します。
つまり、下側に表示されているパラボリックのSARが、チャートにタッチするまで上昇トレンドが継続します。
SARがチャートのローソク足にタッチすると、今度は上側に放物線が表示されます。
ここから下降トレンドがスタートし、再びSARにチャートがタッチすると、上昇トレンドに転換します。


エンベロープ

エンベロープ(移動平均乖離率バンド)は、移動平均線に対して一定の乖離を持つ伴線を引いてバンド(帯域)を表示したものです。
エンベロープは単純移動平均線(SMA)の上下に、一定幅で乖離させた複数の線を表示させたもので、価格が基本的に移動平均線に絡みつくように動き、上下バンドの範囲内に収まる習性に着目し、「順張り」「逆張り」それぞれの投資に利用することができます。

活用法は

順張り型
一般的な移動平均線(MA)でのトレンド判断の見方となります。
移動平均線を上抜けしたら買い、下抜けしたら売りのシグナルとなります。
更に、上限バンドを越えたタイミングで追随の買い、下限バンドを下回ったタイミングで追随の売りと判断します。

逆張り型
価格がエンベロープの下限バンドに達したら、相場は売られ過ぎで、反転して上昇するだろうと判断し、買いのシグナルになります。
逆に、価格がエンベロープの上限バンドに達したら、相場は買われ過ぎで、下降するだろうと判断し、売りのシグナルになります。

ボリンジャーバンドとの違い

エンベロープと描かれる形が似ているのがボリンジャーバンドです。エンベロープは、ある期間の移動平均値から任意の幅をその上下に帯域として描きますが、ボリンジャーバンドはこのエンベロープに標準偏差などの統計的な要素を盛り込んだ応用型の指標です。
エンベロープは同じ幅のバンドを描き続けているのに対し、ボリンジャーバンドは値動きの勢いによって指標の帯域であるバンドが広がったり縮んだりします。


オシレーター分析一覧

RSI

RSI(相対力指数)は、オシレーター系のテクニカル指標の代表格で、人気ある指標の一つです。パラボリック・DMI・ピボットなど数多くのテクニカル指標を生み出したミスターテクニカル分析とも言えるJ.W.ワイルダー(米国)が考案し、現在の相場の相対的な強弱(又は過熱感)を表す指標です。特徴としてボックス相場が続いているときの的中率は高いものの、上下に強いトレンドが出ると、売買シグナルが出ていたとしても、トレンドの勢いが止まらずに、結局ダマシに終わることがあります。
活用法は
・逆張りシグナルとして活用
RSIは0%~100%の間で推移しますが、RSIの数値が大きい程上昇分の値幅が大きく相場が強いと判断します。反対に数値が0%に近いほど相場は弱いと判断します。そして、RSIが70%~80%を超えると買われ過ぎ、反対に20%~30%を割り込むと売られ過ぎと判断し、逆張りの目安として使われる手法が一般的です。

・相場の転換サインとして活用(ダイバージェンス)
実際の値動きが直近の高値を更新(または安値を更新)しているのに、RSIが高値(安値)を更新していないというように、値動きとRSIの動きが逆行することをダイバージェンス(逆行現象)といい、直前までの値動きのトレンドが続かずに相場の調整や反転を示唆する有力なサインとして有効的です。

n(パラメータ値)は考案者であるJ.W.ワイルダー氏が最適とする“14”(日足)と設定する場合が多いです。
他パラメータ値としては、日足では9日、22日、42日、52日。週足では9週、13週です。
※期間設定は、もっとも効果がでると判断できるものを使えばそれが正解になりますので、既成概念にとらわれる必要はありません。

ストキャスティクス

ストキャスティクス(stochastics)は、RSI同様で相場の買われ過ぎ・売られ過ぎを判断する分析手法で、オシレータ系の指標として、個人投資家の間でも非常に人気があります。
「%K」と「%D」の2本のラインを利用した、ファーストストキャスティックスと、「Slow%K」と「Slow%D」の2本のラインを利用したスローストキャスティクスの2種類がありますが、ファーストストキャスティックスは、相場の動きに素早く反応するため、短期売買向きでダマシも多いのが欠点です。それを補う役割を果たすのがスローストキャスティクスで、一般的にはこちらを利用することが多いです。

上記でも述べてますように、スローストキャスティクスの方が実用的であるため、スローストキャスティクスでの活用法について、解説します。
基本的には、「ボックス相場」で最も効果を発揮し、逆張りシグナルとして利用します。

・買いサイン
「Slow%D」が0~20%にある時は、売られすぎゾーンと見て買いサインと判断
また、0~20%で「Slow%K」ラインが「Slow%D」を下から上に抜ける(ゴールデンクロス)で強い買いシグナルと見ます。
・売りサイン
「Slow%D」が80~100%にある時は、買われすぎゾーンと見て売りサインと判断する。また、80~100%で「Slow%K」ラインが「Slow%D」を上から下に抜ける(デッドクロス)で強い売りシグナルと見ます。


サイコロジカルライン

サイコロジカルラインは「投資家の心理」を数値化した指標で、計算式も簡単でわかりやすい指標です。
主に、相場の強弱の見極めや、買い場、売り場を判断するのに有効的です。
例えば、赤と青のボールが1つずつ入っているBOXからボールのどちらを引くか予想するゲームで、10回連続して赤が出た場合でも確率は常に50%ですから、次のゲームではどちらにかけても確率は変わりません。
しかし、ゲームに参加している人の心理を考えると、次のゲームで「もうそろそろ裏が出てもいい頃」という心理に傾く可能性が高くなります。
同じようなことが株式市場で起こったらどうでしょうか?10日連続して上昇し、「もうそろそろ下がるだろう」と思う投資家が多くなれば、株式市場では売りが先行したり、買いが続かなくなり株価が下落する可能性が高まります。
つまり、この投資家の心理を数値化した指標がサイコロジカルラインです。

活用法としてサイコロジカルラインは、0%~100%の間で推移しますが、50%は通常で、25%以下は売られ過ぎであり、75%以上では買われ過ぎと判断します。
実際の売買タイミングとしては、75%以上になったらすぐに売り、25%以下になったらすぐに買いではなく、75%以上になって、75%を上から下に抜けたら売りシグナルとし、25%以下になって、25%を下から上に抜けたら買いシグナルとします。
※サイコロジカルラインは大雑把な計算で求められる指標なので、一般的な12日営業日を使って個別銘柄の分析するには精度はあまり高くありません。どちらかというと、日経平均などの株価指数の動きをつかむのに有効です。

n(パラメータ値)通常12日で設定する場合が多いです。

RCI

RCI(順位相関指数)は、過熱感を測り、現在の価格が割安か割高かを判断するときに使われる代表的なテクニカル指標の一つです。RCIは投資家の心理を数値化して、売買のタイミングをとるのに役立てようという考えから生まれたもので、日付と価格それぞれに順位をつけて両者にどれだけの相関関係があるのかに着目しています。
RCIは、RSI(相対力指数)と類似していて、価格が一定以上上昇すると割高、一定以上下落すると割安と判断します。計算期間をn日間としてRCIを算出する場合、n日間価格が上昇し続けると100%になり、逆に下落し続けると0%になります。

n(パラメータ値)は“9”(日足)と設定する場合が多いです。
但し、価格の動きには銘柄ごとに独特な動きがあったりしますので、最適なパラメータ値を探って設定することが重要です。

売買の判断としては大きく2つあります。
1つ目はRCIの向きを見る方法です。RCIは価格の動きに沿って上下しますので、RCIが底値圏で上がり始めたら買いと判断し、天井圏では、下がり始めたら売りと判断します。
2つ目はRCIの範囲を見て判断する方法です。RCIが底値圏で上がり始めてから、-80%ラインを越えてから買いと判断し、天井圏では、下がり始めてから80%を下回ったら売りと判断します。
買いのシグナル
売られ過ぎの-100%ラインに接近した後反転し、上昇し始めたタイミング
底値圏から上昇後、-80%ラインを越えたタイミング
マイナス圏で反発したとき
売りのシグナル
買われ過ぎの100%ラインに接近した後反落し、下落し始めたタイミング
高値圏から下落後、80%ラインを下回ったタイミング

移動平均線乖離率

移動平均線乖離率は、現在の価格が移動平均線からどれぐらい離れているかをパーセンテージ(%)で表したものです。移動平均線は価格の動きの慣性を引き出したものであり、移動平均線に対して価格が離れすぎた乖離率の拡大は価格が上下に行きすぎた状態なので、価格は移動平均線の慣性力に引き戻され、これを修正する動きをし、この考えに基づくのが移動平均線乖離率であります。
よって価格の天底を判断しそろそろ相場が反転すること予想し主に逆張り投資に使われます。
活用法は価格が移動平均線から大きく上に離れると、乖離率もプラスに大きく変動し「売り」のサインとなります。
一方、価格が移動平均線から下に大きく離れて、乖離率がマイナスに大きく変動した場合「買い」のサインとなります。
※上昇、下降を問わず価格と移動平均線との乖離幅については、使用する移動平均線の日数や相場動向、銘柄の特性によって変わりますので、過去の乖離率の動きから適したゾーンで判断します。
例えば、以下の図は日足チャートに25日移動平均線を表示し、下段には25日移動平均線乖離率を表示しています。
過去のマイナス圏における乖離率が-8%前後で反転しており、この付近を「買い」と判断します。また、プラス圏における乖離率が5%~6%あたりで反転しており、この付近を「売り」と判断します。

n(パラメータ値)は移動平均線で良く利用する値になります。
日足:5、25、75、100、200
週足:9、13、26、52

その他のテクニカル分析

フィボナッチ

フィボナッチは人名で、レオナルド・フィボナッチという13世紀中世ヨーロッパ、イタリアの数学者です。分析はフィボナッチ数列からフィボナッチ比率という数式の考え方をベースとし、幾つかある指標の中でも最も投資家に利用されているのが「フィボナッチ・リトレイスメント」です。リトレイスメントは戻りの意味であり、戻りの目安の判断としたり、価格帯の中でのサポートライン、レジスタンスラインとして利用することができます。
※「フィボナッチ・リトレイスメント」以外に、相場の動きを時間軸からフィボナッチ数列で計算する「フィボナッチ・タイムゾーン」や、ある価格からトレンドラインを引き、そのラインを割った後、次に反転するポイントをフィボナッチ数列で予想する「フィボナッチ・ファン」や、円弧(えんこ)を用いる「フィボナッチ・アーク」などがあります。

活用法
「フィボナッチ・リトレイスメント」では、フィボナッチ比率に基づいた23.6%、38.2%、50%、61.8%と補足的に76.4%の水準がよく用いられます。チャート上の表示方法はまず、計測期間の最高値 or 最安値を始点、終点と決め、「フィボナッチ・リトレイスメント」をセレクトします。その価格差をベースにして重要なフィボナッチ比率をチャート上に示してくれます。
一般的な使い方としては、終点を0%として、戻りの目安を23.6%ラインに置きます。次の戻りの目安を38.2%ラインとし、更にその次を50%ラインとします。ここまでくると半値戻しとなり、その次は61.8%ラインを目安とし、最後に100%ライン(始点)を意識します。
また、図の中で38.2%ラインを目前に、下落に転じた場合、23.6%ラインがサポートラインとして働く場合があります。
よく投資家の間で、どこまで戻るんだろう?と話題に出ることが多々ありますが、その際はこの「フィボナッチ・リトレイスメント」のフィボナッチ比率によるラインが一つの目安になってきます。


以上、テクニカル指標パート①でした。
いかがでしたか?
ここに記載している以外のテクニカル指標もありますがメジャーなものを多くまとめてみました。
冒頭でも申した通りパート②ではローソク足の基礎、チャートパターンから読み解く売買サインについて書いていますのでそちらも併せてよろしくお願いします。

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