FICO Eataly World@ボローニャ 訪問記
「Eatalyのテーマパーク」と呼ばれる、FICO Eataly Worldを見てきました。
規模は大きいが、「テーマパーク」と聞いてディズニーランドやユニバーサルスタジオのような統一感のある世界を勝手に想像をしていたが、それとは違い、出店者が個別に作った展示の集合体という施設だった。
公式Webサイトによれば、FICO Eataly Worldは、
「地域の伝統と高い品質を守りながら作られているイタリアの様々な農産/畜産物を一つの屋根の下に集め、そのストーリを伝える」
ことを目的としている。
この施設はEataly単独のものではなく、以下の企業と団体が中核となって作ったFICO Eataly Worldが運営している。(FICOはFabbrica Italiana Contadina ≒ イタリアの農業工場の略)
- Eataly
- Coop Alleanza 3.0
- Coop Reno
- Agri-food market of Bologna (CAAB):ボローニャの農産物の市場運営及び市場流通会社
イタリア北部のボローニャ市の中心部から車で15分程度にある市場と同じ施設内にある。
建物はすべて平屋でL字型をしており、その周りに家畜を飼育しているスペース、イベントスペース、駐車場などがあり、総面積は10万㎡。
公式Webサイトによると、施設内には、
・40の農業関連展示施設:家畜200頭、栽培品種2,000種類
・40のレストラン
・6つの教育設備で最大50クラス/日、セッションを開催
・6つのシアターを備えた展示施設
・最大1,000人を収容できる会議施設
などがある。
出典:FICO Eataly World Webサイト
施設の入り口は市場のゲートと同じで、入場料は無料で駐車料金は2時間は無料。この施設を2時間を見られるとは思えないので、不思議な値付けの仕方である。
入り口は数か所あるが、上記案内図の左上側から入り、右下のEatalyの物販コーナーで買い物をして出ていくか、また左上に引き返しながら食事をして左上から出て行くのが良い。
施設が広いため、左上の入り口前で三輪自転車の貸し出しをしている。
施設内の展示/店は、
・家畜の飼育場所
・野菜などの生育場所とその説明
・シアター形式での説明設備:それぞれで2ユーロの入場料が必要
・生産者による製造工程の展示(製造設備や販売施設、イートイン付き)
・生産者による試作/調理施設:ジェラート教室など
・教室形式での啓発施設:ワインなど
・レストラン/テイクアウト
・物販スペース(Eataly)
・書店
・生産設備/トラクターなどの展示
に大別される。
訪問したのは平日の午後で、さほど混んでいなかった。大部分の来場者はイタリア人らしき人が殆どで、中高生の食育教育?か、法人の視察グループであった。
この施設は初めて行った時は目新しいものが多く面白いが、出店者が定期的に変わる訳でも、展示物が頻繁に刷新されるのかは疑問だ。
またほとんどの展示や説明に重点が置かれているため、モノを売る/買う楽しみも多くはない。何度も繰り返し行きたい施設とはあまり思えない。
構想段階から意図しているかは不明だが、イタリア国外からの旅行者も含めて対象とし、1回限りの入場者をたくさん集めるタイプの施設。
3年後にも入場者をきちんと確保できるのか、また入場料も取らないため収益性も確保できるのかについても、疑問である。
写真
建屋の周りにある家畜飼育スペース
チーズ製造工程の展示
チーズの対面販売
チーズの製造設備
パルミジャーノチーズのカウンターバー
料理教室の試食コーナー
ピッツェリア
所々に広場があり、駐輪スペースもある
子供向けワークショップ
ジャラート作り教室
料理教室
野菜/ハーブなどの説明コーナー(有料)
セミナー教室
種/鉢植えの販売
ワイン教室
壁面に展示してあるワインがすべて試飲できる試飲カウンター
ワインビネガー
トラクターの展示
Eatalyの物販エリア
Eatalyのレジ
オリーブオイル抽出設備展示及び試飲コーナー
シーフードレストラン
魚介類の説明コーナー(有料)
オリーブオイル
トマト缶詰
手作り生パスタ
生ハムなどの飲食スペース
手作りパスタ
ニョッキと生麺
以上