【学マス】学園アイドルマスター GOLD RUSH 第4話 備忘録【ゴルラ】
前回のあらすじ
ことねにアイドルとしての仕事を与え、お金稼ぎとレベルアップの両立を図る犬束P。ことねは無事に初仕事を終えることができるのか?
千奈との出会い
冒頭は倉本家の邸宅内から始まる。千奈は同学年のことねを師匠と仰ぎ、『ビリのドンケツから這い上がる方法』について教えを請うのであった。
ここで簡単に倉本千奈について紹介する。
千奈は倉本財閥の令嬢であり、祖父と学園長が古い友人関係という、生粋の上流階級だ。所作からも育ちの良さが見て取れ、ことねも『住む世界がちげー…』と乾いた笑いを漏らしている。
アプリ版では星南に憧れてアイドルを志した経緯が語られ、入学試験最下位という設定はコミカライズ版でも共通である。
ちなみにドベ2は筆記満点・実技0点の篠澤広。更にそこへ補欠入学の花海佑芽も加わり、補習組あるいは2組の三馬鹿と言われる始末である。
1組の三馬鹿といい、この学園はヤンキーと劣等生しかいない極めて特殊な私立高校なのだろうか。
このように、千奈の落ちこぼれっぷりは誰が見ても明らかである。
彼女はそんな現状から脱却すべく、犬束Pが執筆した『赤点銭ゲバ少女の大逆転』という有料記事(500円)を読み、感銘を受けたと語る。
多少事実はぼかされているだろうが、一体どこに感銘を受けたのか問いただしたくなる。タイトルの時点で地雷臭しかしない。
内容も「元々才能はあったものの、過労デバフが掛かっていたので、数日間休養を取ることで中等部No.4に勝てました。いかがでしたか?」以上に書くことはないだろう。理解のある彼くん以上に身も蓋もない。
ちなみに、赤点銭ゲバ少女とは言うまでもなくことねを指しており、彼女は自分の過去が情報商材化されている事実をここで初めて知る。最初は犬束Pに食ってかかるが、取り分(おそらく授業料)を聞いて態度を一変させた。それでいいのか。
また、この記事は『HATSUBOSHI BLOG』なるサイトに掲載されており、学園側の許可を得て公開に至ったものと推察されるが、監修が機能しているか甚だ疑問である。
アイドルとお金
気を取り直し、一問一答形式で授業が始まる。
ことねは終始『お金』の大切さを熱弁するが、対する千奈はご覧の様子だ。一連のテンポ感はアプリ版のやり取りを彷彿とさせ、千奈が様々なコミュに引っ張りだこな理由がよくわかる。
その後も漫才が続き、千奈は”お金を稼ぐ気持ち”がアイドルには大切だと解釈するも、電話越しに祖父から否定される始末。
ことねもアイドルとお金稼ぎは関係ない(儲からない)のかと狼狽えるが、犬束Pが儲かるとフォローを入れる。
ただしそれは、一流が儲かるのであり(どの業界でも言えることなのだから)アイドルでなくてもよいとバッサリ切り捨てる。アイドルについて教える場を設けた張本人がそれを言うのか。
その結論を聞いて千奈は弱音を吐き、そんな彼女に思うところがあるのか、ことねは「どうしてアイドルになりたいの?」と問いかける。
ことねは『その日の生きがい』『元気が貰える』『未来が楽しみになる』といった言葉でアイドルを表し、自分もそうなりたいと答える。千奈もそれに同意し、アイドルは自分にとって理想のかっこいい女性像であるという答えに辿り着くのであった。
筆者はこの辺のくだりから『推し』『エモい』『尊い』『○○しか勝たん』といったニュアンスを感じ取った。ひと昔前であれば『萌え』『○○は俺の嫁』といったところか。昨今の推し活事情には詳しくないものの、時代が変われども『偶像』としてのアイドルを求める気持ちは普遍で不変のようだ。
授業は佳境に入り、最後はエモい言葉で畳みかけ、ことねは無事(?)アイドルとしての仕事を終えることができた。
さて、いい感じに話をまとめているが、当初の議題であった『ビリのドンケツから這い上がる方法』についての具体的な方策は語られず、「貴方は素材がいいので、プロデューサーが現れたらきっとうまくいきますよ」という理解のある彼くん理論で煙に巻いているだけである。怪しいセミナーかな?
その日の帰り道、犬束Pがそれらしいことを述べ、サブタイ回収とオチが完成する。第1話で既に達成しているが、いずれゴールドラッシュも再度タイトルを回収する日がくるのかもしれない。
千奈のキャラクター性について
ストーリーの振り返りは以上となり、ここからは細かな分析を行っていく。ぶっちゃけた話が愚痴なので、読みたくない方はここでブラウザバックを推奨する。
まず、千奈の呼称における傾向についてだが、彼女は基本的に他人を苗字+さん付けで呼んでいる。
例外と言えば、年上の先輩を名前+お姉さま呼びする場合だろう。
補足になるが、千奈が教えを乞う場合、相手をお師匠さま呼びする根拠はここで示されている。
また、一部のコミュでは咲季のことを『花海さんのお姉さま』と呼ぶシーンがある。これは同じ花海性の二人を混同しないようにする便宜上の呼び方であり、他に『咲季さん』という呼び方もある。
より詳細な情報を知りたい方は以下のサイトを参照されたし。
上記のルールに当て嵌め、改めてコミカライズ内での呼称を分析していく。まずは『藤田ことねお師匠様』について。
これは初対面の相手をフルネームで呼ぶ敬意と、個人指導で来訪した相手をお師匠様呼びする敬意が混ざっているものと思われ、まだ呼び慣れていないことも加味すれば、おかしいと指摘するほどではない。
その後、呼称は『ことねお師匠様』に変化する。筆者はここで少し違和感を覚えた。なぜなら、先に述べたルールのいずれにも当て嵌まっていないからである。
どのような場所・状況でも自分ルール(+世間一般の常識)を重んじるであろう千奈が、師匠と仰ぐ相手を名前呼びするだろうか?
オーソドックスに『藤田さん』か、元気よく『師匠!』と呼びそうなものである。以前、メディアの違いについて触れたが、シナリオの都合等でアプリ版と違った展開になるのを是としただけであり、キャラにブレが生じることには疑義を呈したくなるというのが本音だ。
その他に、”ビリのドンケツ”や”底辺”といった言い回しも目に付いた。千奈風に訂正するなら『ダメダメ』や『落ちこぼれ』といったところか。
ただ、これには待ったをかけたい。おそらくだが、上記の言い回しは有料記事内の言葉をそのまま引用したものと筆者は推測している。真偽が定かではないため、今回は保留とした。
その他に、性格面でもわずかなズレと思しき描写があった。
千奈は弱音を吐くことはあるものの、最後には負けない・諦めないといった前向きな言葉で締める傾向が強い。これは自分の立ち位置(これには家柄も含まれており、個別シナリオでもフォーカスされている)や足りないものを自覚し、その上でどうありたい・あるべきといった考えが働いているためだろう。
憧れである星南会長に近付くため、自分がなりたいと言い出したアイドルの夢を途中で投げ出さないため、他のアイドルに失礼がないようにするため、千奈は常に前向きであろうと努めているのだ。
長々と説教臭い話が続いてしまったので、最後は筆者が一番好きなセリフで締めたいと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?