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初体験
彼の娘はただ今妊娠中。あと3週間くらいで、まさかのおじいちゃんになるらしい。
この3連休で嫁が娘の所に行っている。
という前置きがあり…
昨日、家族に嘘をついた。
「友達が連休で帰ってきてるから、夜会わないかって言われた」と。
「いいよ」と快諾。
みんなの揃う休日に仕事の飲み会以外で出かけることなんて初めて。
でも誰も何も疑ってない。
彼は仕事。昨日は定時で上がり、一度社用車を自宅に置いて、自分の車でいつもとは違う待ち合わせ場所へ来てくれた。
時間は19:30。
「ヒロ、ただいま。お待たせ。家、大丈夫だった?」
「うん、大丈夫だったよ。コウさん、おかえりなさい😊」
「腹減ったな。ご飯食べ行こ」
向かったところは、念願の居酒屋。彼と夕飯を一緒に食べたことないんです。
小さな居酒屋のカウンターに座って、串焼きを数種類、天ぷら盛り合わせ、冷奴を注文して、初めての乾杯🍻
側から見ると、仕事帰りの上司と部下(たぶん)。ゆっくりお話ししながらノンアルコールで気分だけ酔って、とても楽しい夕食でした。お店から出て🅿️まで、手を繋いで歩きました。
「夜景とか見たいな」
「じゃ、俺が若い時バイクで行ってたとこ連れて行く」
これまで冬が来るたびに、一緒にクリスマスのイルミネーションとか夜景みたいって言い続けていました。だからこれも初体験です。
車で数分の山の上、他にもたくさんの人が夜景を楽しんでいました。
「今日は何時までいいの?朝まで?」
「朝までは無理だよー。でも遅くなっても大丈夫だから、もう少し一緒にいたい」
夜のドライブも初めて。いつも夜や夕方に逢う時は、そのままホテルにいっちゃうから。
周りが暗いから運転中も手を繋いでくれたり、昼間では人目を気にしてしてもらえないような事もしてくれました。
対岸の夜景の見える港に車を停めて、その日最後のひと時を一緒に過ごしました。
「今日は、居酒屋デートと夜景デート、夜のドライブが叶いました😊」
「そうだな。楽しかったな。このままヒロを俺の家に連れて帰りたい。でもこの後の1時間より俺はこの先の20年を選ぶよ。それ以上かもしれないな」
「うん、もっと一緒にいたいけど、この先もコウのそばに居られるように、今の気持ちに流されない。無理はしない。だよね」
「そうだよ。今日はもう帰ろうな。今からだとヒロの家に到着するのは23時ごろかな。本当は送っていってやらなきゃいけないんだけど、ごめんな」
「大丈夫。帰ったらLINEしていい?」
「もちろん、必ず連絡して。ヒロから連絡入ったら、俺は風呂に入って寝るから。枕をヒロと思って抱っこして寝る」
今無理をすれば、周囲に変な違和感を与えてしまう。少しの我慢で、この先も彼の特別な存在でいられるなら、私はこっちを選びたいと思うようになった。これも彼のお陰です。
「コウさん、大好き」
「うん、ヒロ大好きだよ」
「1番好き?」
「1番好き😊」
と、強引に言わせて私の初体験づくしのデートは終わりました。
また今日から彼断食ですね。