テレビのインタビュー回答力
テレビのインタビュー対応は難しいものですね。ある程度想定問答がある場合はまだしも、その場での質問となると、うまく答えられるかどうか不安なものです。
視聴者が見ていられる時間は短い
「うまく答えられる」というのがまたポイントで、テレビという媒体特性では、一つの回答で使える尺は15秒程度が限界でしょう。昨日オンエアされた取材内容を見てもそうでした。秒数で言えば5〜15秒、表示されるテロップで1〜3カットくらいとなります。
テレビでは視聴者が同じ人のコメントを見ていられる時間の限界がおよそ15秒くらいなのだと思います。そのため編集作業では使えるコメントを短く抜粋してナレーションなどを合わせてつなぎ合わせる必要があります。
インタビュイーとして心がけるべきは、なるべく短文で、シンプルなセンテンスでの回答を繋げていくことだと思いました。どのセンテンスを切り取ってもある程度完結性があることが望ましいでしょう。イメージ的には、テロップ2カット分のセンテンスで会話を展開していく感じでしょうか。
いきなり本番でやろうとしてもできるものではありません。普段からシンプルなセンテンスでの発話を意識することです。また、文章を書くときにも同様に意識すると、いい訓練になるでしょう。・・・というわけで、今も意識的に短文を繋げているつもりです。
明確な答えを即座に導く準備が必要
話し方の意識づけや習慣化とともに不可欠なのは、内容に対する理解と答えの準備です。いくら話し方を意識しても、何と答えて良いかが定まらなければ簡潔に答えられません。したがってインタビューの話題についてよく理解しておくこと、自分の思考に落とし込んでいることが、準備として欠かせません。
想定質問を聞いておくことも必要でしょう。とは言え、こちらの回答内容によって新たに生まれる質問も当然ながら出てきます。そのため、想定質問を確認して回答を用意するとともに、その周辺まで思考を広げておくことが有効だと考えられます。
単純に自分の感想を言えばいいわけではありません。会社のスポークスパーソンとして答える場合は、自分の言葉が会社の考えになります。会社の理念や価値観に準拠するとともに、世間一般の方々にとっても知る価値のある内容を、誰もが分かる言葉でお伝えする必要があります。簡単ではありませんが、それがスポークスパーソンの仕事です。
経験を重ね、振り返りをしながら、インタビュー回答力を鍛えていきたいと思います。これも広報力の一つだなと感じた次第です。
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