追憶 - 人それぞれのはたらく価値観 -
最近は内省したり、今後のことについて思いを巡らせてみたり、じっくり考え事をする時間が多くありました。
その中でも新卒のときからこれまで働いてきた時間のうち、楽しかったことや印象深かったことを思い出していて、自分自身の働く価値観というか、「働く」ということそのものに対して感じていることを改めて再認識していたので、今日はそのことについて書きたいと思います。
初めて働いたときの話。
私は新卒で人材派遣会社に勤め、営業をやっていました。1週間だったか2週間だったかの泊まり込みの研修を経て、配属先で初めて勤務したときのこと、そのときに感じたことを今でも覚えています。
営業職だったこともあり、配属先の方がとてもユーモアに溢れていておもしろくて、業務自体も当然ながら初めてやることばかりで、何もかもが新鮮で楽しかったです。
そんな中で感じたこととしては、「仕事というのはそれだけでもただでさえ楽しいのに、その上お金ももらえるなんて最高」ということです。
元々「働く」ということそのものに携わる仕事につきたいという思いがありました。
新卒で入社した会社での仕事は、すべての業務がそれに紐づいていたし、さらに誰かが働くきっかけを日々提供する仕事だったので、すべてにやりがいを感じていました。
のちに様々なことを経験する中で自分が目指す方向が変わったこともあってその会社は退職してしまいましたが、とにかく「仕事というのはそれだけでもただでさえ楽しいのに、その上お金ももらえるなんて最高」と心の底から思っていました。
その影響もあって、朝7:00くらいから終電近くまで働いても、若いうちは体力もそこそこにあったのでへっちゃらでしたし、楽しいとはいえそりゃあ大変なこともありましたが乗り越えることができました。
周囲の方が「どんな仕事でも楽しむ」というマインドを持っていた方が多かったので、自分自身もそのマインドを持つことができましたし、どんな些細な作業でも楽しんでやってみるというスタンスはこのときに身についたと思っています。
「あのころは特に楽しかったな」と思う時期。
それは、スタメンという会社でカスタマーサクセスの仕事をしていたときです。
私は運良く、スタメンという会社のTUNAGというサービスの、カスタマーサクセスの組織を立ち上げるタイミングでカスタマーサクセス組織に入ることができました。
日々正解のないことと向き合い、クライアントにとってどのような体験が提供できたら成功と呼べるのかということを、毎日頭がちぎれるほど考えていた時期でした。
働き方はというと、今だからこそ言えますがとてもめちゃくちゃで(笑)、
1日に打ち合わせが8本(1本あたり大体1時間なので、それだけで8時間いってしまうという伝説の時期。1分も遅れられないスケジュール組みのため、時間通りに打ち合わせをやり切る能力が身についた)
資料作成が終わらなすぎてPCを抱きしめながら寝る(寝落ちした結果資料が間に合わないので朝4時とかに起きてまたやった)
日帰りで福岡にいって4件打ち合わせして帰る(行きの飛行機が遅れないかどうかということが勝負のスケジュール)
といった感じでした。
(※創業間もないころの働き方であって、今現在は全くこのような働き方ではありませんし、このような働き方を推奨するものではありません。)
ワークライフバランスとはほど遠かったし、自分自身の仕事の遅さも相まって、この時期はまあ見ての通りだいぶしんどかったのですが(笑)振り返ってみると、すごく楽しかったんです。
充実してたといったほうが良いのかもしれません。
仕事に没頭していたというか、自分たちが届けたい、世の中に広めたいと思えるサービスがあって、そのサービスがクライアントにもたらす価値の可能性を心から信じていて、それを広めるためにあらゆることをやっていきたいと心底思っていました。
そういうサービスに出会えた自分は幸せだったなと思います。
しんどいことも最後は思い出になる。
私が今でも定期的に思い出す言葉があります。
それが、「しんどい方が、生きてる感じするやろ」という言葉です。
新卒のときに入った会社の先輩が言っていた言葉なのですが、圧倒的に誰よりも仕事をして成果を出していた方の言葉でした。
その方に「なんでそんなに大変なことが多いのに頑張れるんですか?」と聞いたことがあって、それに対して返ってきた言葉でした。
瞬間的にしんどいことも、あとになって振り返ってみると、思い出にしかならないと思うんですね。
(そういえばその人と同じくらい成果を出していた先輩が言っていた言葉は「人生は思い出作り」でした。)
割と誤解している人も多いと思うのですが、楽しいということと楽することは違うし、達成感を得るためには一定のしんどいことも絶対ついてきます。
私は働くことは自分自身の自己実現をするための手段だと思っているので、しんどいことも含めてまるっと楽しんで、人生を充実させていきたいなと思っています。
だから、今振り返ると、笑っちゃうくらい大変な時期のことばかり思い出してしまうんですけど、それがまさに人生だと思うし、そういうのを積み重ねてまたこれからも生きたいと思っています。
体力は衰えていくので、無理ない範囲にはしたいと思いますけど。笑
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