卒業検定とわたくし
さて、いよいよもって卒業検定の日である。天気は生憎の雨。雨具と着替えを用意して鼻息も荒く会場にはいる。
まずは諸注意を15分ほど座学で聞く。
その後、あれよあれよとコースに行き、プロテクター等をつけたら即卒業検定の実技である。
もっとなんというかこう…仰々しいというか儀式チックなスタートなんだろうなーと想像していた私にとってはまったくの不意打ちである。
教官「慣らし運転して、よければはじめてくださ~い」
柔らかな声でそう言われ、特に緊張感もなく検定開始。
雨が酷く、眼鏡が曇る。
ミラー合図目視、車線変更して1番を右…などとぶつぶつ言いながら、課題をクリアし、ラスボスへ挑む。そう、一本橋だ。
一本橋は金属製。その長さは 15m、幅は 30cm。これを5秒以上かけてクリアすれば OK なのである。ただし、脱輪あるいは転倒すると「検定中止」で無条件で落ちる。
雨に濡れた金属は滑りやすい。バランスを崩したらおしまい。規定の秒数にとどまらなくても減点されるだけ。
ならば、バランスを崩さない方法でクリアすればよい。スピードを上げれば車体は安定する。減点上等でチャレンジ。
一発成功!
すべての課題を終え、一礼して教官のところへ行く。
教官「ウィンカー出しっぱなしだったでしょ」
教官「バレてるからね(キラーン)」
教官「一本橋は良かったよ!6.9 秒!」
ええ…これどうなんだ…?ウィンカー出しっぱなしにしてたところなんてあったっけ?どれくらいやっちゃったんだ??受かったの???落ちたの????どっち!?
という疑問で頭がいっぱい。モヤモヤしながら待つこと2時間。
教官「はい、今日卒検の皆さん、合格発表します」
教官「合格した受験番号だけ画面に出ますからね」
祈るような気持ちでモニターを見る。
自分の受験番号は…
あった!!!!!!!
や、やったぜ!!!
この記録をつけようと思ったのは「40代のおっさんでも、普通に学校通って練習すれば免許を取ることができる」という証明をしてみたかったという理由だ。今更バイクの免許なんて取れねえよと思ってる人や、検定とかに落ちまくって惨めな思いをするのが嫌だと言う人も少なくないとは思う。
だが、運動不足の事務方のおっちゃんでもなんとかはなるのだ。
小型自動二輪は、密を避ける手段としても、休日を楽しむ手段としても低コストで優秀です。
免許取得に迷っている人の背中をちょっと押せたのなら、このシリーズを書いてきた甲斐があったってもの。
あなたも免許、とってみません?
※ 仙台近郊の自動車学校では、自動二輪免許取得希望者で混み合っており、受付をしていないところもあります。仙台北自動車学校はその点、スムーズに取得できるとのことですので、問い合わせしてみてください。卒業生から紹介された場合に三千円割り引かれるプランとかもあるので、利用してみたい人はお声がけくださいな。