【要約】世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事/津川友介
『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』は、UCLA助教授の津川友介氏による著書で、科学的根拠(エビデンス)に基づいた健康的な食事法を紹介しています。
本書の核心は、健康に良い食品と悪い食品を明確に分類していることです。
健康に良い食品(グループ1):
魚
野菜と果物(ジュースとじゃがいもを除く)
茶色い炭水化物(精製されていないもの)
オリーブオイル
ナッツ類
健康に悪い食品(グループ5):
赤い肉(牛肉や豚肉)と加工肉(ハムやソーセージ)
白い炭水化物(精製されたもの)
バターなどの飽和脂肪酸
著者は、これらの分類が複数の信頼できる研究結果に基づいていることを強調しています。
「茶色い炭水化物」とは、玄米や蕎麦、全粒粉パンなど、精製されていない炭水化物を指します。一方、「白い炭水化物」は精製された白米、うどん、パスタ、白パンなどを指します。著者は、白米が砂糖とほぼ同じ性質を持つと指摘しています。
本書の特徴的な主張:
バターコーヒーは健康に良くない
グルテンフリー食品が必ずしも健康的ではない
100%果汁でもジュースは避けるべき
βカロテンのサプリメントは推奨されない
白米は健康に悪い
著者は、健康的な食生活の秘訣は単純に、健康に悪い食品を健康に良い食品に置き換えることだと述べています。例えば、牛肉・豚肉・白米の摂取を減らし、魚や野菜をより多く摂取することを推奨しています。
本書では、エビデンスの重要性も強調されています。医学研究は主に「ランダム化比較試験」と「観察研究」に分けられ、一般的にランダム化比較試験の方がエビデンスとしては強いとされます。さらに、複数の研究結果をまとめた「メタアナリシス」が最も強力なエビデンスとされています。
著者は、食品の「成分」よりも「食品」や「食生活全般」に注目することの重要性を指摘しています。個別の栄養成分に注目するよりも、食事全体のバランスを考えることが健康的な食生活につながるとしています。
本書は、2週間ほど推奨される食事法を実践することで、体の変化を実感できるとしています。
重要な点として、著者は「体に良くない」と説明しているのであって、「食べるべきではない」と主張しているわけではないことを強調しています。完璧主義にならず、時には好きなものを楽しむことも大切だとしています。
この本は、玉石混交の健康情報の中で、科学的根拠に基づいた信頼できる情報を提供することを目的としています。読者に自分の意志で健康になるか、それとも病気になるかを選択する力を持ってもらいたいという著者の思いが込められています。
参考文献:
[1] https://bunkyo-clinic.jp/blog/世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事
[2] https://www.flierinc.com/summary/1579
[3] https://audiobook.jp/product/240241
[4] https://str.toyokeizai.net/books/9784492046241/
[5] https://book.cm-marketing.jp/books/9784844374527/
[6] https://books.rakuten.co.jp/rb/15398595/
[7] https://www.youtube.com/watch?v=-5HBfmff_GQ
[8] https://www.audible.co.jp/pd/世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事-オーディオブック/B084JKXGD8