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【要約】レベル7/宮部みゆき
『レベル7』は宮部みゆきによる1990年に発表されたサスペンス小説です。記憶喪失の男女と失踪した女子高生を軸に、複雑に絡み合う謎を描いた長編作品です。
物語は2つの視点から展開します:
記憶を失った男女:
マンションの一室で目覚めた男女は、自分たちが何者なのかも分からない状態です。二人の腕には「level7」という謎の文字が記されており、部屋には札束、拳銃、血の付いたタオルが見つかります。自分たちが何か事件を起こしたのではないかと不安を抱えながら、真相を追い求めます。カウンセラー真行寺悦子:
「レベル7まで行ったら戻れない」という謎の言葉を残して失踪した女子高生・貝原みさおの行方を追っています。
この2つの視点が交錯しながら、物語は予想外の展開を見せていきます。やがて1年前の殺人事件が浮上し、事態は思わぬ方向へ進んでいきます。
本作の特徴:
複雑な伏線:
緻密に張り巡らされた伏線が、物語の終盤で見事に回収されます。スリリングな展開:
記憶喪失の男女の行動や、カウンセラーの調査が進むにつれ、読者をハラハラドキドキさせる展開が続きます。「level7」の謎:
タイトルにもなっている「level7」の意味が、物語のキーポイントとなっています。心理描写:
記憶を失った状態での不安や葛藤、周囲の人々の心情が丁寧に描かれています。社会問題への言及:
記憶操作や人間の心理など、現代社会に通じるテーマも含まれています。
『レベル7』は、宮部みゆきの初期の代表作の一つとして高く評価されており、1994年と2012年にテレビドラマ化もされました。650ページを超える大作ですが、後半に進むにつれて読者を引き込む展開となっており、特にラスト50ページは息をもつかせぬ緊迫感があります。
最後のエピローグでは宮部みゆき特有の美しい文章で締めくくられ、読後に爽やかな余韻を残します。複雑な物語構造と予想を裏切る展開、そして深い人間描写が融合した本作は、ミステリーファンだけでなく、幅広い読者を魅了する作品となっています。
参考文献:
[1] http://pro.bookoffonline.co.jp/hon-deai/mystery-shousetsu/20170628-level7-miyabemiyuki.html
[2] https://ja.wikipedia.org/wiki/レベル7_(宮部みゆき)
[3] https://www.shinchosha.co.jp/book/136912/
[4] https://booklog.jp/item/1/4101369127
[5] https://ameblo.jp/masayuki06-24/entry-12833463548.html
[6] https://m.media-amazon.com/images/I/61IH1kFPL2L._AC_UF1000,1000_QL80_.jpg?sa=X&ved=2ahUKEwjnw_jPnfCKAxVpI0QIHaafCSgQ_B16BAgIEAI
[7] https://www.shinchosha.co.jp/book/375006/
[8] https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784101369129