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空き家 × 聖地巡礼: 高校生の探究活動から見える未来

日本全国で増加し続ける空き家の数は、現在約900万戸に上ります。年々増加するこの現象は、周辺住民にとって大きな悩みの種となっています。盛岡一高の2名がこの社会問題に対して独自の視点でアプローチし、解決策を探る探究活動を行っています。


空き家の課題

まず、日本の住宅政策を見てみると、新築住宅を増やす政策と空き家を減らす政策が同時に行われており、まるでアクセルとブレーキを同時に踏んでいるかのような状況にあります。この矛盾を解決するため、彼女たちは「空き家 × 聖地巡礼」というテーマで活動を展開しています。


期待する効果

岩手県の豊かな自然、歴史的な街並み、そして現代的な建物を背景に、高校生たちは空き家を撮影スタジオとして利用するアイデアを考えました。撮影地にすることで経済効果が生まれ、地域のPRや観光客の増加にもつながると考えています。また、地元住民にとっても誇りとなることが期待されています。

しかし、こうした取り組みにはデメリットも存在します。取り組みを継続するための労力や撮影関係者への迷惑、観光地としてのロケ地化に対する観光客や近隣住民からの不満などが挙げられます。それでも、彼女たちが調査した自治体では、こうしたデメリットを上回るメリットが得られていることが多いとのことです。


今後の活動について

具体的な構想としては、空き家をリノベーションし、制作会社に貸し出して撮影地として使用することが挙げられます。これにより、聖地巡礼スポットとしての経済効果が生まれ、制作会社に再び貸し出すというルーティンが確立されることを目指しています。これにより、スノップ効果(社会的地位や名声を高めるために高級品や特定の場所を好む現象)を生み出すことも期待されています。

彼女たちの目標は、このような取り組みを通じて、空き家問題をファンの聖地巡礼による経済効果で解決することです。地域社会に新たな価値を創出し、持続可能な方法で空き家を有効活用することが求められています。


終わりに

高校生たちの探究活動は、空き家問題という社会的な課題に対して新たな解決策を提案するものです。撮影スタジオとしての利用や聖地巡礼スポット化というアイデアは、地域経済の活性化や住民の誇りを高める可能性を秘めています。今後、この取り組みが実現し、多くの地域で成功することを期待しています。

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