シムラーからレコン・ピオの徒歩旅
去年、マナリからレーまで歩いたので、今年はシムラーからレーに行ってみることにした。
結果は、シムラーからレコン・ピオまで歩いたところであきらめた。歩き始める前からずっと体調が悪かったのだけど、シムラーで数日のんびりしてたら少し良くなったので歩き始めたが、ずっと微熱が出たりひっこんだりで、レコン・ピオに着く頃には本格的に体調を崩した。しばらく様子をみたが、少し歩くと微熱が出るようなので、泣く泣くあきらめた。いや、けっこう気安くあきらめた。しかしベトナムのムオン・ソーの旅行に続き、またも大失敗ということになった。
シムラー(Shimla)からTagnuまでは、ほとんど車道を歩いた。Tagnuからブラン・ガッティ峠(Buran Gatti Pass)は山道。ブラン・ガッティ峠を下り、バスパ川(Baspa)に出て道路を歩き、バスパ川がサトレジ川(Sutlej)と合流したところから2kmほど下流(レコンピオとは反対方向)に歩き、そこから山道に入りRunanに登って、Runanからカルパ(Kalpa)までは荒れた林道。
宿泊は、シムラーからレコンピオまでずっとテント泊。ブラン・ガッティ峠以外は、ほぼ車道だったので食べ物はいくらでも手に入った。
レコンピオで歩くのをあきらめなければ、レコンピオからサトレジ川西岸の山を歩いて、途中、ナコ、タボなどに下りたりしながらカザまで歩き、そこからは、ツォ・モリリのトレッキング・コースを歩いてMiruまで出て、車道を歩きチェムレ・ゴンパ、そこからDurbuk、Digarを通ってレーまで行く予定だった。
しかし、シムラーからレコンピオまで歩いて、ここからやっと車道歩きも少なくなり、徒歩旅行らしくなるところだったのに何だかもったいない気もする。とっくに初老のおじいちゃんなので来年のことはわからないけど、元気があれば来年レコンピオからまた挑戦しよう。
ブラン・ガティ峠(Buran Gatti Pass)
今回の徒歩旅行、唯一の峠越えらしい峠越えだった。パッバル川(Pabbar)を上流に歩き、ブラン・ガッティ峠を越えてバスパ川(Baspa)に下るルート。南にあるルピン川沿いを歩いて、ルピン峠(Rupin Pass)を越えてバスパ川に下るルートに比べると歩く人は少なそう。
チルガオン(Chirgaon)からTagnuまでバスが出ているので、普通はTagnuから歩き始めるよう。TagnuからBaruaまで、3日間のハイキングになる。1日目はTagnuから峠手前まで。羊飼いなどがよく歩くようで道はしっかりしている。藪もほぼなかった。羊飼いのキャンプ近くでテント泊。2日目は峠を越えて、大きな岩がごろごろしたところを下って行く。左側の斜面に細い獣道(家畜道?)がたくさん付いているので、岩を避けてそっちを歩いた方が楽かもしれない。羊飼いのキャンプが見えてくると、道もしっかりしてくる。テントを張れる場所も出てくるので、その辺りでテント泊。3日目、OpenStreetMapのルートだと道から外れて、細い道を行くのだが、藪が濃く、橋が崩落したところがあり、設置されているロープで沢まで下り、沢を渡って、ロープで上がったりと大変なので、OpenStreetMapのルートではなく、元の道をそのまま歩いてBaruaまで行った方がよさそう。Buruaからバスパ川に下りると、バスも通る道に出るのでサングラやレコンピオに出れる。
旅行情報
ずっと歩いてテントに泊まっていたので、あまり役に立ちそうな情報はないけど。
チルガオン(Chirgaon)
チルガオンの宿は高い。2軒聞いたけど、どっちも1,000ルピー以上だったので河原でキャンプをした。テントを張るなら橋から支流を下りバッパル川との合流の辺りがおすすめ。
チルガオンには、バスターミナルの入り口にSBI(State Bank of India)があるが、なぜかATMが設置されていない。バスターミナルの西側にあるHDFCのATMでキャッシング可。
カルパ(Kalpa)
3、4軒で値段を聞いたら、どこも1,000ルピー以上。そそくさと退散したのでよくわからないが、安い宿はなさそう。ホステルがあり、500ルピーぐらいでドミトリーがあるらしい。
レコンピオ(Reckong Peo)
バスターミナル近くのApple Resortというところに泊まった。最初、1,000ルピーといわれたが、500ルピーで1階の部屋に泊まらせてもらった。WiFiはなかったが、レセプションのお兄さんがパーソナル・ホットスポットで接続させてくれた。
キナウル地区の中心地だけあって、バスはヒマーチャル・プラーデシュ各地に出ている。
バスの時刻・料金は、online.hrtchp.comで確認できる。
旅行日記
1日目
8:50、宿を出る。朝食を食べようと店を探すが開いていないか準備中。仕方ないのでスニッカーズようなものとペプシを商店で買う。車通りが多いが歩道があるのでよい。
9:50、大きな町に出る。歩道がなくなり歩きづらい。ストーブ用にガソリンを買う。600mlちょっとで60ルピー。車通りの多い道をだらだらと登る。下の方に小さな道が見えたので、地元の人に聞いてみると、旧道ではないとのこと。この辺りはテントを張れそうなところもないし、水も出てないな。
13:10、Kufriに着く。商店で買い物、トマト500g 30ルピー、玉ねぎ200g 10ルピー、卵2つ 16ルピー。それから、1時間以上歩いて急斜面になんとか横になれる場所を見つけ、ツェルトを微妙な感じで張る。荷物のパッキングを見直していたら20時になってしまった。米を炊いて、ご飯を食べたら、もう21時。夜少し星が見える。そういえばシムラーはずと雲がかかっていてカラッとした晴れにはならなかったな。寝る。
2日目
夜はやはり地面が斜めでよく寝れなかった。朝食、粥。
6:00、歩き始める。1キロほどあるくとテントに良さそうな場所。もう少し頑張って探せばよかった。商店で、バナナを7ルピーで買う。この辺りは商店、宿多し。
8:35、Theogに着く。大きいな町。Theogから川まで下りになる。
12:45、川原にテントを張る。暑い。微熱が出る。
3日目
熱は引いたよう。
6:16、出発。すぐに井戸があった。朝、水を飲み切ってしまっていたので助かった。だらだらとした登り。
7:30、Gumma という町。結構大きな町。日が上ってくると暑い。
12:30、幹線道路から脇道にそれて、少し山に入ったところにテントを張れそうな場所を見つける。もう少し探してみるともっといいところがあったが、水場なし、眺望なし。
4日目
5:07、出発。しばらく歩くと、また熱っぽくなってくる。足も重い。
7:37、やはり熱っぽいので、水場から山に入る道があったので、少し山に入ったところでテントを張って寝る。
昼にお粥を食べて、ずっと寝る。
5日目
熱は引いたようなので、少し歩くことにする。1時間ほどで峠。峠に町があり、野菜を買おうと思ったが重くなるので、バナナ2本と豆とマギー(袋麺)を買った。ここから幹線道路を外れる。車が減ると思ったが結構多い。途中、雨に降られながらBeralまで歩く。Beralからはひたすら下り。雨が降る。川まで下ってテント泊。東屋ようなものがあったので、雨も降っていたので東屋の屋根の下にテントを張らしてもらった。
6日目
6:40、出発。標高も下がったので、今日は暑そうだ。橋を渡り斜面を登りTendali。そこから幹線道路まで下る。
8:55、ロールー着。食堂で何か食べようかと思ったが、何だか食欲がない。ロールーからは、道が細くなったが交通量は多いので歩きづらい。陽も高くなり暑いと思っていたら、また熱っぽくなってきた。
13:15、チルガオン着。テントを張る気力もなく、河原で横になる。夕方、野菜などを買い、パッバル川本流の近くにテントを設営。
7日目
熱っぽいので休養。
8日目
3時過ぎに目が覚める。熱はなさそう。
4:55、出発。まだ暗いが20分も歩くと明るくなる。山間が狭くなる。
7:18、ダムワリ着。
その後、だらだらとした登り。Tagnuから少し下り。農作業の道に入ってしまい手こずる。川岸でテント泊。
9日目
5:45、出発。上の村まで登る。
6:20、村に着く。村からは山道になので、村の人に山道に入る道を聞きながら歩く。道はけっこう歩かれている。森林限界を過ぎたのか開けた場所にでる。キナウル帽子のおじさんたちが大勢で牛を見ている。この辺から放牧地なんだな。
9:15、道だいぶなだらかになる。天気もよくなる。涼しくて丁度いい。人も結構歩いているようだ。シェパードの人たちが結構いる。テント泊予定地の手前にシェパードがいたのでテントを張ってもいいか一応確認する。
12:50頃、テント設営。マギーとチャパティを食べる。少し昼寝。夕食、アタ(小麦粉の全粒粉)をうどんにして食べる。いまいち。チャパティは焼くのが面倒だし何かいい調理法はないのか。
10日目
5:10、小雨のなか歩き始める。歩き始めるとすぐに渡渉。しばらく川原を歩いていたが斜面に付いてる獣道(家畜道?)に上る。もやの向こうに青空がぼんやりと見え始める。登り口への道に気づかず過ぎてしまう。無理やり斜面を登り峠への道に出る。急な登り。高度順応ができていないとはいえ、標高4,000メートル程度なのにやたら息が切れる。1時間に1キロのペースになる。30分休憩する。休み休み、何度も踏み跡を見失いながら歩く。
12:10、峠に着く。タルチョがあるのでもうチベット文化圏かな。昼食休憩、チャパティを食べる。下り始めるとすぐに道を見失う。斜面を歩くのか、川のごろごろとした岩場か。OSMのルートだと岩場を歩いているようなので岩場を歩く。1時間ちょっとで岩場が終わり歩きやすくなるが、しばらく行くとまた道を見失う。細い踏み跡を頼りに下って行く。また微熱が出始める。開けた場所に出た。地図だとこの辺りがテント適地になっているが、次のテント適地まで行くことにする。沢を渡るとすぐにしっかりとした道になる。しばらく下ると次のテント適地に着いた。
11日目
5:45出発。太い道太い道と歩いていたらだいぶOSMのルートから外れてることに気付く。しっかりとした道だしこのまま村まで下りて行きそうだが、OSMのルートを取ることににする。途中、お兄さんがいたので道を聞くと、下にある細い道がサングラまで行くという。言われたとおりに歩くと道が切れてしまう。下の方に太い道があったので斜面を降りて、その道をすすむ。途中、橋が崩落したところがあり、ロープでザックを下ろしたり設置されているロープを使って登ったりなかなか大変。そこを過ぎると道も多少よくなる。人も多くなり人に聞きながら下る。村に着き、しばらく村のお寺などを見たりしてから下る。
10:34、バスパ川まで下りてからは車道歩き。
バスパ川とサトレジ川の合流地点からレコンピオの反対方向に2キロほど進んだところから、ルナン村に登る道に入る。急登の途中に送電線の鉄塔があり下が整地されていたので、テントを張る。
12日目
5:30から歩き始めて、1時間ぐらいでルナン村に着く。そこから林道を歩き、たぶん昼頃にカルパに着いたと思うのだけど、体調が悪くメモを取っていなかったのでよく覚えていない。
カルパで宿を取って横になろうとしたが、安いところでも1泊1,200ルピー。仕方ないので休み休みレコンピオまで下りて、何とか安い宿を見つけた。
その後、数日レコンピオで様子をみたが体調もよくならないので、ここから先はあきらめた。
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