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自由保育と放任保育、見分け方はある?


フォロワーさんからの質問です。
「自由保育と放任保育の見分け方」についてです。

保育でとても良いとされている
「遊びの中からの学び」は、自由保育からの学びになってきます。
自由保育とは、保育士がこどもの様子を見て環境を考え、環境を設定し、その中でこどもが自由に遊んでいくという保育です。
外でも室内でも同じです。

例えば園庭なら、季節によって桜の花びらがあったり、落ち葉があったり、セミのぬけがらがあったり、どんぐりがあったり。
影の長短もあります。
天気によっても変化があります。

その環境を利用して、例えば
花の色水を作ったら楽しいかもしれないとこちらが思ったら
プリンカップなどを集めておいて、いくつか花の色水を作って置いてみたり、遊びの途中に作ってみて、材料あるからやってみる?など自然と誘ってみるなどもできます。

落ち葉も集めてみて落ち葉プールを作ってみたり、落ち葉シャワーをしてみたり。
落ち葉はお金の代わりにもなったりするので、買い物のごっこ遊びでもののやり取り遊びとしても使えたりします。

落ち葉を拾って、室内で落ち葉で顔を作ってみたりもできます。

影の長短も、時間によって影鬼の難易度が変わることも楽しめます。どの時間に影が長くのびるのかな?と探究心もくすぐることができます。

もう決まった設定しかできないとおもいがちな園庭でも、季節や天候など自由な遊びの中に保育士が環境設定や工夫で関わっていくと、遊びがもっと発展していきます。
自由な繰り返し遊びの確保も大切ですが、そこからひとつ踏み出したら遊びが発展して、そうしたらまたこどもの豊かな発想でまた遊びが発展して…とどんどん変化していきます。

室内でも、環境の設定をしてみて、こどもたちがどんなものに興味をもってるかな?
次に発達させたいのはどんなことかな?
どんなものを用意したら今の遊びがもっと充実したものになるかな?
こちらが用意するべきか、なにか材料だけ用意してこどもたちが工夫して作ったほうがいいかな?
などなど。
こんな事を考えて、じゃあ今日はこうやって関わってみよう、この材料をここに用意して1つ見本を作っておいておこう、
おままごとの時に「メニューはありますか?」って聞いてみよう。製作の材料のところに広告をおいておいて、画用紙に貼ったらメニューになりそうかもと言葉がけしてみよう!などなど………

環境設定と、保育士の関わりで
どんどんこどもたちのあそびを発展させて
その中でまずはこども同士の関わりを学んだり、
自然と色や個数について学んだり、
大きくなって来ると色々な遊びのやりとりや役割の中で、自分を主張したり、周りの話を聞いて周りに合わせたり、色んな意見の落とし所を見つけていくことも、少しずつトライアンドエラーを繰り返しながらですが、経験していきます。

例えばこれが放任保育になった場合は、環境設定に工夫がなくいつも決まった設定でのみ遊んでいたり、
いつもお砂場でお山を作っている子はずっとお砂場でお山を作っていてもなにも言葉がけしない、見守る…となってしまいます。

保育室内でも、保育室にある決まった玩具を与えて、一緒に遊びはしつつも、危険がないかを中心に見ていくという形になりがちです。
同じ玩具でももちろん遊びの発展はできるのですが、放任保育をしているとあそびを工夫していくものという認識ではなく、怪我をしないで時間まで居られればいいという認識になりかねません。

友達と関わらない子はずっと関わらないままになってしまいますし、
遊びの発展がわからないこどもたちも、こちらが一緒にやってみたら新しい楽しさに気づくかもしれないチャンスを逃してしまったりします。
自分から友達と関わることができたり、自分からなにか工夫して遊んでいけるこどもは良いかもしれませんが、みんながみんなそのような姿ではないので、やはり放任保育ではなく、保育士がしっかりとこどもたちの今好きなものを把握してこの子にはこのような関わりをしていきたいなど"ねらい"をもって関わる自由保育が良いと思います。

最近は、カリキュラムや施設の目新しさやサブスクなどに囚われず、
自由保育の園がいい!という風潮も耳にします。

遊びの中から学ぶことはとても大切で重要なことです。
ですが、自由保育というのは一番保育士のスキルを要すると思っています。
いち保育士のスキルにかかってしまう感じです。

一人ひとりの今を把握する力と、一人ひとりが次何を伸ばしたいのか考えることも大切です。
また、友達と関わることがあまりない子については遊びの中でどのように友達との関わりを作っていこう?とか、
友達とのやりとりが上手くいかない子に対しては、こちらがロールモデルとしてどのように関わったら良いのかを見せたり、遊びの中でやりとりの経験を積んで、うまくやりとりできた成功体験を積みたいな、などなど。
本当にたくさんのことを考えて、実行していかなくてはなりません。

放任保育では、もしかしたら大人しいから、ずっとこの遊び方で遊んでいても大丈夫だからと、こどもを取り零す可能性があります🥲

自由保育は、集団での遊びであるものの、一人ひとりに対して考えて接していくので、
大人しいから、人に迷惑をかけることをしないからという理由で放置しても大丈夫という認識にはなりません。

園見学に行った時に一見、パッと見ではわからないかもしれませんが、「いまこどもがハマっている遊びはありますか?」とか、(こどもの好きな遊びがあってこその発展になるので、好きな遊びがわからないと環境を工夫することが難しい。)
「自由保育で工夫していることはありますか?」(最近工夫したエピソードなど)とストレートに聞いてもいいと思います。
しっかりと自由保育について考えている園は、スラスラと答えられるはずです✨

わたしは考えるのが大変だけど楽しい
こどもの笑顔をたくさん引き出せる
自由保育がすきです😉🩷
自分の関わりや環境設定が自分の想像した姿や、それ以上の発展をみせたり
毎日保育がとても楽しいです🎶

ハッピー保育園ライフを過ごせますように✨🦥

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