2024年アルバム10枚

 これ書いて一足先に2025年へ。いや、やっぱり俺まだここにいたいよ。

 年間ベスト10枚。今年はこんなのみんな絶対年ベスに入れてくるじゃん…というビッグタイトルは少なかったように思う。キュアーとかヴァンパイア・ウィークエンドあたりもいたけど、今年も洋楽に対するアンテナは低め。洋楽でなおかつバンドサウンドでとなると、なかなか自分のところまで届かないのかもしれない。有名どころはいちおう一周してはいるのだが。宇多田ヒカルベスト盤は殿堂入りで入れなかったよ。去年以前のは↓から。今回で5年目だから、これまでの全部載せちゃう。

 埋め込みじゃなくてハイパーリンクにすればいいのに。でも、昔ながらの縦に長いアメブロみたいで興奮してきた。

10.ラヴの元型/AJICO

 この色気がすごい2024。俺はベンジーをあまり通ってきていないのだが、ここ最近のベンジーから繰り出される楽曲群には毎回驚かされる。ほんとはずっとかっこいいんだろうけど。UAとのボーカルも当たり前のようにGoodというか、どの楽器隊も良くてどれが良いとかもう言えないよ。

9.see you, frail angel. sea adore you./Homecomings

 みんな知ってるHomecomings。熱心なリスナーではなかったので過去作と比較してどうこう言えないのだが、丁寧なバンドであるなという印象は一貫している。⑤luminous~⑥ghostpiaにかけてのシューゲイズ色の濃さが嬉しい。ノイジーなのが好きなわけじゃないけど、ギターから轟音が発されるのは嬉しい。最近は聞くものに迷ったら、このアルバムに行き着いているので実はかなり好きなのかもしれない。

 全部聞いてほしいけどLuminousだけでも聞いて。

8.貉/有田咲花

 むじな。Xのおすすめタブは意外とワケのわからない映画や音楽を勧めてくれて結構重宝している。あのタブから提供されるものに慣れてしまうのはどうかとも思う。それにしても情報が少なすぎる。読み方も不明。SSWであるらしいことしか分からない。俺は情報を食べて生きているのに…。初聴時はNIRVANAを感じたのだが、今ではどこにNIRVANAを感じたのか全く持って思い出せない。タイトル曲にもなっている狢でようやくずっと夢を見て安心できると思いきや、奈落に突き落とされる。全然安心できない緊迫の14曲42分。にも関わらず不思議とするっと入ってくる。

7.On the shore/踊ってばかりの国

 アルバムを重ねていくごとにサウンド面でもリリック面でも深化していくバンド。個人的な好みではサウンド的にはもっとあっけらかんとしていたほうがハマれるのだがそれはそれ。ライブ行ったけどなんでカモメの鳴き声が喉から出るの。⑤サテンの2番Aメロ入のベースがお気に入り。

6.かわのうちがわ/世界のきたの

 去年の12月末にリリース発表だけど、人の手に渡ったのは24年入ってからだからセーフ。ほんとは10選に別のバンドの作品を入れようと思っていたのだが、最近ようやく入手できて聴いたらひっくり返った。鳴ってほしいときに轟音のギターがかき鳴らされるのは最高の一言。まだまだ聞き込みが足りないので、今年いっぱいはこれを聞いていると思う。

”あなたがここにいないことが許されて私がここにいないことが許されない”

あなたにここにいてほしい/世界のきたの

 貼れる音源がこれしかない。

5.CANDLE SONGS/a flood of circle

 フルアルバムとどちらを入れるか悩んだが、よく聞いたEPのこっちで。こと音源においてはフルアルバムのボリューム感もいいけど、フルスイングで千切れるEPもまた良し。シャララとかラッタッタとか佐々木亮介の声で歌われるとそれだけで最高。なんかまだ飛べそうな気がしたギター!!!

4.ISLAND/toconoma

 週末インストバンド。仕事と音楽両立するなよ俺が情けなくなる。基本歌モノばかり聞いていて人の声がしないとあまりしっくり来ないタチなのだが、これを聞いていてその手の違和感がないのはすごい。②SODAが叙情的でトラックとしても年ベス級。

3.kirin/リーガルリリー

 もっと長くやっている気がしたけれどフルアルバムに限るとこれが3枚目らしくて驚き。妙な話になってしまうが、たかはしほのかがこんなに音楽を長くやってくれるとは正直思ってなかった。ギターロックという観点からは個人的には今年イチ。これまでもリーガルリリーらしさをもたらしていた細かなアルペジオは今作では控えめで、せーのでガンと鳴らした音の力強さが好ましい。人気アニメのタイアップにもなった②キラキラの灰がタイアップにしては地味な曲だという印象もあったけれど、結局アンセムみたいになっているのも面白い。④ハイキや⑪地球でつかまえてのポエトリーっぽいのも初期の楽曲であるところの蛍狩りを彷彿とさせてグッと来る。でもやっぱり一番好きなのは①天きりん。キラーフレーズしかない。しもきたざわざわざわのフレーズのポップさに騙されるな俺をここから出してくれ!!!!!!!

2.HAZARD OF DUB/曽我部恵一、あらかじめ決められた恋人たちへ

 あら恋の重たいダブのオケに曽我部恵一のボーカルが加われば勝利確定。というのは少し乱暴だが、曽我部恵一あら恋の良さがそれぞれよく出ており、間違いがない。極彩色のアートワークといい最高づくし。2023年に曽我部恵一ソロ名義でリリースされた『ハザードオブラブ』のダブミックス盤。とは言え原曲を思い出せないくらいの差異がそこにはあり、やはり最強タッグであることを認識させられる。オリジナルあってのミックス盤ということもあるのだろうけれど、もっと評価されて良い至極の一枚。

1.wood mood/藤原さくら

 演奏がバチバチすぎるし余白があるようで張り詰めている。こんなに過去作と今作で評価が分かれるアーティストは個人的には初めて。とは言え最高傑作に違いない。とくに⑤daybreakがPV含め珠玉の一曲すぎるし、シンプルなフレーズ群とそのリフレインが言葉の力強さを裏付けている。ただ流すも良し聴き込んで良しの懐が深いアルバム。

I'll never fade away
I'll never fade away
You'll never fade away
It is now daybreak

daybreak/藤原さくら

以下プレイリスト

ざっくり良かったアルバム