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宝箱をつくるよ① 三つの葛藤
宝箱のドット絵がほしくなりまして、さっそく描いてみました。経済の話をするとき「貯金」のイメージとして使いたいのと、ゲームっぽい画作りにも使えるかなというわけです。
茶箱が好き
ゲームに限らずアニメでも、記号として「宝箱は赤!」という同調圧力があるのですが、ぼくは茶色の宝箱が好きです。落ち着きます。
とはいえ、もし実際にゲームを作るとなったら「赤箱」にすると思います。屋内なら木の床、屋外(ダンジョン)だと土や岩の茶色の上に置いても溶け込んでしまうからです。
でも描いた! 好きだから! わざわざ教室のドット絵用に作った木の床の上に置いてテストしてまで、ね。
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ちなみにぼくが長年プレイしているMMORPG『FINAL FANTASY XI』(FF11)の宝箱は「茶箱」が基本です。探すときたいへんなんだよ、もー! ま、わざとなんでしょうけどね。意地悪!
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青と緑の箱はいらない
一方、赤箱がメインであるぶん「普通」になってしまっているゲームにおいて、次いで「特別なもの」として登場するのが「青箱」ですが、ぼくは青箱が苦手です。
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たいていこの手の宝箱のグラフィックは「金縁」の装飾があるわけですが、青は補色(12色相環の対極にある)の位置にあるので、青+金では派手派手になりすぎます。青にあわせた配色にするなら「銀縁」にするのがベターなわけですが、当然「格が低い」感じになってしまいますよね。
金縁を維持するなら「緑」は綺麗な組み合わせになります。でも、これはいけません。なぜなら色覚異常のある方は、赤と緑の判別ができない(苦手とする)ので、やさしくないのです。
絵を描く人の多くは自分には色覚異常がないのでつい忘れがちですが、これは要注意なポイントです。「緑箱」を登場させる場合は、柄や大きさを変えるなど、色以外で見分けがつくようにする必要があるのですが……そこまでして緑箱を出したいわけでもありませんから、別の色を考えた方がいいでしょうね。
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開いた宝箱もいらない……けど
ゲームに使うための宝箱は、フタが開いた状態のグラフィックもほしくなります。わざわざ描くのは手間ですが、あった方が中身を「入手済み」であることを示せて親切です。
樽や本棚を調べてアイテムを見つけるゲームもありますが、あれは悪手なんですよね。入手済みか否か判別できないため、何度も調べてしまい「なにもなかった!」と言われてしまうことがよくあります。樽をぶん投げて破壊することで中身をゲットするゲームはそのあたりの都合を考えているわけですが「そこまでする……?」という気もします。
もちろん宝箱も、入手したら箱ごと消してしまうのはアリです。昔のゲームは容量不足のせいもあって開けた宝箱が消えるのは普通のことでした。消えてくれた方が、宝箱を開けた場所を通れるようになっていい、というメリットもあります。
ただ……
モンスターの定番「ミミック」を登場させたいなら、開いた宝箱のグラフィックは不可欠です。"mimic"という言葉自体は「真似る」という意味でしかないので無理に宝箱型モンスターにする必要はありませんし、あるいは罠がほしいだけなら「宝箱からモンスターが現れた!」とオバケでも出しておけばいいんですけどね。
うーん、でも宝箱のミミックはやっぱりほしい! うさんくさい経済政策を批判するときにも使えそうですし。
というわけで、次の課題は「開いた宝箱」ということになりそうです。がんばります。
(つづく)