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ネトゲ寄りメタバース

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ネットゲーム寄りのメタバースに関連する話題です。
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#社会学

メタバース経済・社会学 精神による殺人(後編)

後編では、MMORPG『FINAL FANTASY XI』(FF11)で起きた外国人差別を振り返りながら、自分が差別に染まって加害者にならないにはどうしたらよいかを考えます。 ただ、真剣に差別に立ち向かっている人にはたいへん申し訳ないのですが、今回の記事では差別意識を持つこと自体はあえて否定しません。例えば、たて続けに付き合った女性に無残に捨てられた男が「女なんて……」という気持ちになってアンチフェミニズムの道に堕ちていくのを「女性すべてがそうではない」なんてお説教的に責め

メタバース経済・社会学 精神による殺人(前編)

これまで既存のメタバースであるMMORPGを参考にして経済・社会を改善するヒントを探る記事をいくつか書いてきまして、次は「ぼくらが働く環境を改善するには?」という話題を書こうと思っています。ですが、その前に避けて通れない話題がひとつあります。 それが、移民や外国人に対する差別問題です。日本は少子高齢化が激しく進み、よほどのミラクルが起きない限り移民を受け入れて労働人口を増やすしかないと言われています。そこで考えないわけにはいかないのが、日本における外国人差別の問題です。

ドラクエ留学、ひとつき。(社会編②)

前回は、MMORPG『ドラゴンクエストX』(ドラクエ10)の特徴的なシステム「サポートなかま」について、過去のがんばりを活かして利益を得られる「印税制度」のようなものと考えられる、という話をしました。今回はサポートなかまの別の側面、その背景について考えて、「留学ひとつき」の報告をひと区切りとします。 ひとの役に立ちたいという気持ちまだオンラインゲームをプレイしていなければ、誰もが「お金を払って傭兵を雇い、自らの目的を遂行する」シーンを想像することでしょう。あるいは、どちらか

ドラクエ留学、ひとつき。(社会編①)

「ひとが集まるところで起きる変化を学ぶんだ」、「これは留学だ」と言い張ってMMORPG『ドラゴンクエストX』(ドラクエ10)を始めて1ヵ月の経過報告、その2回目です。 「サポートなかま」システムは奥深いドラクエ10には『サポートなかま』という、他のプレイヤーが育てたキャラクターを選んで、自分のパーティーメンバーにできる仕組みがあります。視点を逆にすると、1日のプレイを終えるときに酒場で登録しておくと、自分が育てているキャラクターを他のプレイヤーに使ってもらえる、という感じで

DQXでドラクエ社会学に挑戦!?(前編)

これまでいくつか、MMORPG『FINAL FANTASY XI』(FF11)を中心にメタバースにおける社会・経済について見たり考えてきましたが、記事を書きながらつくづく思い知らされることがありました。それは「そこにたくさんの人がいて、活動していること」と「人々が意見し、改善していくこと」がとても大切だということです。 「しょせんゲームの世界の話でしょ」と思われがちな話題ではあるのですが、ゲームをプレイするもの人間、ゲーム内社会を運営するのも人間ですから、それは間違いなく人