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【#6】中学1年生(と親御さん)必見!中学1年2学期途中から、突然数学が分からなくなる現象、その原因とは…?

こんにちは!中学数学ホスピタルの部屋へようこそ!管理人のDr.Hiroshiとこ、学習サポート塾郁学館代表の長岡宏です。
前回、過去の大切な忘れ物を探す旅、と銘打ち、ポジティブな過去への旅(つまりは「復習」)が、いかにどれだけ大切か、数学ピラミッドに時系列を加えて実演しました。
それに加え、現在(2021/08/17記載)は、学校は夏休み、休み中に伝えておきたいこととして、今日は、中学1年生のアナタ(もちろん親御さんにも)に、2学期中に訪れる(かもしれない)数学の落とし穴を紹介します。

小学校から中学1年1学期まで、算数数学に困ることは無かった。でも2学期途中から急に数学が分からなくなり、3学期、図形に入るころにはもう数学キライ…、そんな思いをする生徒さんは、毎年一定数います。その原因と、今できる対策(心得)をおつたえします。例によって手書きです(これの方がラク!)
まずは、こちらを↓

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左の問題:正負の計算と文字式で構成されている式の計算。
右の問題:方程式(等式の性質)を解く問題。
問題に用いている数字文字は、「私がわざわざ同じにそろえて問題を作りました!」異なる部分は、
左:真ん中が、ー(マイナス)の符号
右:真ん中が、=(イコール)
この時点で、この2つの問題は、解き方が全く異なることに、おわかりいただけただろうか・・・?【#2】でも似た問題を載せており、重複するようですがそれだけ大事!続きを見ていきましょう。

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左の問題は、与えられた式を、通分したり文字と数字の項をそれぞれ計算して、途中式は、ずっと=(イコール)でつないで、答えを導く。よって、与えられた式(問題の式)と、答えの式は、数量関係が等しい!のです。
それに対し、右の問題は…、(方程式を学習するのは2学期になってからですが、いわゆる「未完成型予習」として見ておいてください)、

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途中式はこんな感じで、左の問題と比較すると…、

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・1つの等式(方程式の途中式一つ一つが、等式となっている)につき、=(イコール)は1つ。決して途中式同士を=でつないではいけません!
・=(イコール)を挟んで、左を左辺、右を右辺と言いますが、途中式で、「両辺に3をかける」や、「両辺を4で割る」、文字は左辺に数字は右辺に「移項」したり、もはや変形しまくり(変形しないと解けませんので)。問題の方程式と、答えのχ=6は、全く別もの。

タテ写真で見てみましょう。

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よく見てお分かりいただけましたか?ホワイトボードの汚れまでよく見える(笑)、くらい見て比較してほしい!

同時期に、数学の問題の「問い方」・表現が、専門的で難しくなります。数学的用語を多く使用し、論説的な表現に移行していきます。例えば、「方程式の利用」では、

(例題)
2けたの自然数がある。その自然数の一の位と十の位の数の和は11であり、十の位の数は一の位の数の2倍より2大きい。この2けたの自然数を求めよ。

のように、「2けたの」・「自然数」など、数学的用語のほか、このような表現は日常生活ではほぼ用いないので、違和感を感じる・理解するのに時間がかかるかもしれません。
(例題を載せたからには答えも書きます)
<解答>
2けたの自然数の一の位の数をnとすると、
十の位の数は、nの2倍に2をたすので、
(2n+2)と表せる。
また、それぞれの位の数の和が11であることから、nについての方程式
n+(2n+2)=11
が成り立ち、これを解くと、
n+2n=11-2
3n=9
n=3
よって、求める自然数の一の位の数は、3。
十の位の数は、2×3+2=8
よって求める自然数は、83 (答え:ここまで)
解答もややこしいですね。でもこのレベルの問題は、方程式の利用(応用)でも易しい部類です。

数学的に独特な問い方・言いまわしに加え、難易度が急に高くなります。方程式が終われば、それを利用した「比例・反比例」、続いて図形に入りますが、図形の専門用語と公式の多いこと!さらに面積・体積から辺の長さを求めさせる、やはり今まで学習した内容をフルに使います。

【#6】のまとめです。
中学1年の2学期から、急に数学が分からなくなる現象、その原因・対策は、
・式の計算(政府の計算・文字式)の解き方
・方程式(等式の性質)の解き方の、大きな違いに気づけるか
・数学的な独特の問い方・言い方・表現に対応できるか
・数学的に難易度が高くなる
これらを意識して、2学期の落とし穴にハマらないよう、健闘を願っています。

それでも困ってしまったら、↓にご一報を!可能な限り対応します。
学習サポート塾 郁学館
https://www.ikugakukan.jp/


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