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文明が進化すると、だんだん男が弱くなり、女性が強くなる。これは自然の摂理なのである。いずれ男なんて必要なくなるんじゃないかなと。7月5日
大阪の法善寺横町と言うところに
夫婦善哉(めおとぜんざい)という一つのお盆に
二つのお椀のぜんざいを食べさせる店がある。
このぜんざいを注文するのは老若男女問わず
カップルである。昔から、このぜんざいを
食べると二人仲良く末永く暮らせるという
キャッチフレーズで、このあたりの名物になっている。
夫婦善哉を食べながら若いカップルが、まじめな顔で話し合っている。
こんな場面では、昔も今も、男は真面目そうだが気の弱そうな男、
つまり、やさ男金と力はなしタイプ。
そして、女は勝ち気でよく気のつくタイプの方がドラマになりやすい。
たとえば、昭和初期なら、こんな会話になる
「お父はんもお母はんも、わてらのこと、
認めてくれはらへん。それも、しょうのないことや
わての甲斐性ではなあ」
「辛抱強く話したら、きっと、お父はんも
お母はんも認めてくれはる。うち、そんときまで
まってる」
「もし、おまえと添い遂げられへんなら、
いっそ、道頓堀に身をなげて・・」
「そんときは、いっしょに・・」
とまあ、あったかいぜんざいに手も着けず
かたく手を握りあって涙する二人でありました。
これが令和風では少し趣が異なります。
現代風の雰囲気を醸し出すために
男は耳にイヤリングで茶髪にしておきましょう。
「なあ、うちも両親反対やて」
「そうか・・・しかたない死のうか」
「あほな・・・死ぬなら一人で死んで。
遺書なんか残したらあかんで、次の彼氏探しにくくなるから」
「青酸カリ飲むか」
「苦いそうよ」
「睡眠薬とか・・・」
「明日の朝には目が覚めるよ」
「道頓堀に飛び込もうか」
「あんな汚いところイヤや・・・
あんた、いっそ二人で逃げよ。駆け落ちや。
うち、一度やってみたかったんや。
死ぬ気で働いたら何とかなるわ」
「住むところは?・・・」
「まかしとき、私の友達に不動産屋の
娘さんがいるんや」
「でも、保証金くらいはいるよな。
俺、もってないよ」
「まかしとき、私、お嫁に行くのが
子供の頃からの夢やったから
郵便貯金してるんや。10万くらいならある」
「そうかあ・・・二人で暮らしたら、
かわいい子供ができたらいいなあ。
でも、俺、種ないかも・・・」
「そうやなあ・・・いかにも弱そうやもんね。
まかしとき、いざとなったら、
私、どっかから良い種もらってくるから」
「 」