DX戦記〜小学生にもわかる「DX」の意図と目的(2)【演習付】
やあ、みんな。
”小学生にもわかる”とタイトルに付けだだけで、アクセス数がとても増えたので驚いちゃったよ。世の中、難しい文章ばかりなんだろうね。
ちなみに、難しい文章も、生成AIに「小学生にもわかるように書き直してください」とお願いすると、内容は同じなのに、とても分かりやすく書き直してくれるので、おすすめするよ。
今日は、前回の続きだよ。僕も忘れちゃったので、ここまでのポイントを整理するよ。
ポイント1:単語「DX」には意味がない
日本の「DX」という言葉は、外国の「DT」と違って、定義があいまいで意味が無いんだよ。
ポイント2:「DX」と言う”意図と目的”には意味があって、それは3分類できる
だから、この意味のない言葉が使われる、”意図と目的”・・・つまり、何を狙っているか、を考えることが大事なんだ。
そして、その狙いは3つに分類できるんだ。
1つ目の分類は、「偉い人に、お仕事のやり方を”今風に”変えて欲しい」という意図だね。これは世界で言われているデジタル・トランスフォーメーション(DT)に近い意味だけど、日本全体を見ると世界より遅れている、という焦りが背景にあるよ。詳しくは、前回を見てね。
と言うわけで、今回は、残りの2つの”意図”を説明するね。
【分類2】具体的な事ではなく、なんとなくで、お金を出して欲しい、という意図
「DX」は「おお、そうか」を作りだす魔法の言葉
例えば、偉い人が「○○で、みんなの困りごとを解決します」と言ったら、みんなは、どう思う?
たぶん「○○ってなに?」と思うし「なんだか分からないけど、○○で、どう解決するの?」って思うよね。具体的な事が何も分からないよね。
ところが「DXで、みんな困りごとを解決します」と言ったとしよう。
不思議なことに、大人の人は、なんとなく「おお、そうか」と思っちゃうんだ。まるで魔法だね。最近はDXではなく「AI」という言葉も使われているよ。
「おお、そうか」と思ってもらえれば、お金をもらえる
身も蓋もない事を言うと、人が何かをしたり、物を買ったりするのを決めるとき、一番、重要視するのは「おお、そうか」という感覚なんだ。
だから、「このDXなサービスで云々」とか「DX化した、このシステムで云々」みたいなのは、ただ、偉い人に「おお、そうか」と思って、高く買ってもらう意図で使われている事があるんだよ。
そんなこんなで、「DX」という単語を使う意図 3分類の2つ目は「具体的な事ではなく、なんとなくで、お金を出して欲しい」というわけだよ。
コラム:「DX」を使う意図と、内容・結果の良し悪しは別の話
ちょっと難しい話になるけど、なんとなくでお金を出してもらう事と、その結果の良い・悪いは別の話なんだよ。
DXなんて単語を使えるのは、だいたいデジタル技術を使った商品なんだ。
デジタル技術を勉強していない偉い人に「デジタル技術がこうなので”今風の”お仕事のやり方ができます」と説明しても時間のムダだよね。
だから「DXだ、なんかすごいぞ、どやぁ」と言って、雰囲気で偉い人に「おお、そうか」って思わせてお金を出してもらっちゃうケースもある。
もちろん、お金を出しても、本当に具体的なものが何も出てこないケースもあるので注意だよ。
参考までに「DX」にお金を払った結果、良い事になるか、悪い事になるかは、「あなたの言うDXってなあに?」とか「その云々は、どうしてそうなるの?」と質問をすると、だいたい判断が出来るよ!
【分類3】なんとなく流行の言葉を聞いて満足してもらって、お金を出して欲しい
流行語としての「DX」消費
DXと言う言葉は、日本では間違いなく流行語だね。
「流行語」というのは、みんなが好む言葉の事だよ。
流行語が好まれる理由は、たくさん見たり聞いたりするからなんだ。
だから、流行語は、みんなが「好き」なだけなので、意味を知らないで使われることが多いんだよ。
「DX」はビジネス関連の流行語だけど、ビジネス関連の流行語というは、好まれるだけではなく、使ったり・聞いたりすると「なんだかすごい事を言っている」と感じて満足を感じる作用があるんだ。
だから、新聞や雑誌の記事とか、セミナーとか、このnoteとかで「DX」を見たり聞いたりすると、みんな無意識に「なんか、すごい事なんだろうな」と一定の満足度を得てしまうんだ。
僕は、広く一般に売られている新聞で「DX」という単語のある記事を読んでも、全く分からない事が多いんだ。書く人にデジタル技術の知識がないのか、良く分からないのかなと心配になるレベルだよ。
もちろん、ちゃんとした記事も、最近、少し増えてきたかなと思うけど。
でも、多くの人は「DX」と言う単語を見るだけで、十分満足できるので、新聞にお金を払い続けているんだよ。
さっきの繰り返しになるけど、これと、結果の良し悪しは、また別の話だよ。
【演習】僕が「DX」を、どの意図で使っているのか考えてみよう!
最後に、ここまで読んでくれたみんなに、少し考えてもらおうと思うよ。
このnoteは、タイトルに「DX戦記」なんてつけてるよね。
僕が「DX」という言葉を使う意図は、なんだと思う?
伝えた3分類に照らし合わせると、こんな感じになるかな。
読者が、偉い人たちを、うまいこと動かして、日本のお仕事のやり方を”今風に”変えて欲しいという意図
読者が、なんとなく「おお、そうか」となって、僕のコンサルサービスを高く買ってもらいたいという意図
読者が「なんかすごい事を言ってる」と思って、有料記事を買ってもらいたいという意図
正解も、はずれもないし、みんなが、どう思っても、僕は気にしないので安心していいよ。
この3分類をフレームワークとして、実際に自分で考える事が、一番大事な事だからね。