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DX戦記5~XありDXの構造を考える

DXの4つの能力(スキル)を構造化する

前回、XありのDXが行われる状態を考えた結果「経済産業省のデジタルスキル標準は根性超人のなせる業」となり、「マインド抜きで整理しよう」という事で以下の4つの能力(スキル)という概念的な定義をしました。

  1. 提供価値を変えるための、ビジネスデザインスキル

  2. 商品を変え続けていくための、プロダクト/サービスデザインスキル

  3. 業務を変え続けていくための、プロセスデザインスキル

  4. 情報技術の継続学習による、ITリテラシー

いろいろ、考えたんだけど、実体験レベルでこんなもんかなと思います。日を改めて、矛盾や突っ込みを考えても思いつかないので。

突っ込みがいただければ嬉しいのですが、ほとんど読まれてない記事ですので望み薄(泣)

構造化を考えていて出てきたPantheon Model

この手のものはメタファーでそれっぽい説明ができると、なぜか有難味が増す」ので、まぁ、ちょっと考えてみたところ、いい感じにできたのがパンテオンの形っぽい何か。

パンテオン・モデル」と命名。なんかありがたい感じしませんかね?

左がXありDXのスキル構成要素。右がAIに書いてもらったローマのパンテオン。

パンテオンの形をしている深い意味

建物の形にしたのは、何か一つ崩れたら瓦解して成り立たないという事からです。

柱が崩れて崩壊するパンテオン神殿(ユピテルよ許してください)


もっともらしい「パンテオン・モデルの解説」

パンテオン構成要素1<VISION>

ビジョンの無い事業は「まぁ、がんばれ」くらいしか言えることがないですので割愛。

パンテオン構成要素2<Business Design Skill>

事業は価値を提供する行為です。
提供価値と、その価値を生むための行為と工程、そして対価を得る方法をBusiness Modelと言います。

このBusiness Modelを構想して、形作る行為の一類型がBusiness Designです。
このBusiness Designを行う能力は、広義のマーケティング能力とデザイン思考によって構成されます。

パンテオン構成要素3<Service/Product Design Skill>

提供する価値は、何らかのサービス、製品によって構成されます。
Service/Product Desigh Skillは、具体的なサービス、商品を作る能力です。

ここで注意が必要なのは、このサービス、商品自体が価値ではない事です。

つまり「ドリルではなく穴が欲しい」は有名ですが、穴が欲しい人に必要なものを作る能力です。

このService/Product Design を行う能力は、商品企画能力、設計能力によって構成されます。

パンテオン構成要素4<Process Design Skill>

価値を提供する際に、様々な複雑な工程が伴います。
Process Design Skillは、この工程を設計して、実行につなげる能力です。

これはすべての経済活動が対象になるので、部署や部門、職位に関わらず備える必要のある能力です。

注意すべき点は、この能力が高まるにつれ、提供する価値との相違が生じるリスクが内在することです。これを一般的に<個別最適化>と言います。

パンテオン構成要素5<IT Literacy>

すべての活動は、情報によって意思決定され、情報に基づいて行われます。
IT Literacyは、情報を扱う技術の中で、特に発展の著しい電磁的な技術を応用する能力です。

情報技術が経済活動すべてに影響するのは、紀元前からの歴史、もっと言えば考古学的な証跡を見ても明らかです。情報の扱いに細心の注意を払わな事がどれほどリスキーかを理解するには、以下の2冊が参考になります。

  1. 堀栄三『大本営参謀の情報戦記』
    情報職人として人類の上位に位置する人物が、一般人向けに書いた著作。論理的に、そして明快なストーリーの中で、情報と情報技術の軽視がいかに破滅的な行為か分かります。

  2. 曹操『孫子』
    人類史上で屈指の天才が、数千年後までを見越して書いた最高傑作。一般人向けに情報と意思決定、実行ノウハウ指南書。曹操以下の人間が書いた解釈を見たところで無駄なので、極力忠実な解説を見た方が良いでしょう。

というわけで、すべての活動の根源(※)として極めて需要な情報技術のリテラシーが、土台として情報技術が位置します。

(※)すべtの経済活動の根源
歴史を見ても、情報なき力は儚い。

という次第です。次回からはこの5つ(または4つ)の要素をテーマとした記事を書きます。

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