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【最近見た映画】How to have sex

前回の記事を読んでいただいた方、ありがとうございました。
自己紹介のつもりで『私は映画が好きなんだよっ!』っていうことを伝えるはずが映画紹介のほうに頭を使ってしまって、つい前文がおざなりになってしまいました。
今回はこの間見た映画の紹介・感想です。
公開時期が地方によって全然違うので参考になるかわからないですが性懲りなくお付き合いくださるとうれしいです。
結構あけすけに内容に触れているので、中身を1mmたりとも知りたくない方は読まないでくださいね。


『How to have sex』(2023) 91分
監督 モリー・マニング・ウォーカー
脚本 モリー・マニング・ウォーカー
出演 ミア・マッケンナ=ブルース、ララ・ブルース、サミュエル・ボ   
   トムリー 他

ティーン3人組が卒業旅行で訪れたギリシャ・クレタ島。クラブイベントが盛んなこの島で羽目をはずそうとテンションぶち上がりの3人だが、一人だけバージンでこの島でもしかしたら…という思いを秘めるを持っているタラ。そんな気持ちを知ってか知らずか囃し立てるスカイとエム。泊まったホテルで隣室になったパディーとバジャー、ペイジと知り合い、お互いの部屋を行き来し、行動を共にするようになる。ちょっとお調子者ではあるが優しさを見せるバジャーにほのかに好意を持つタラであったが……


誰しもに刺さりそうな何かがある映画かなって思いました。
ティーンにありがちな謎のテンション爆上がりと友達に対する謎イキりと、かましてくるあの感じと、それに調子を合わせてしまって内心焦っちゃうあの感じとか身に覚えがありすぎてぞわぞわしちゃったりなんかして。
多分ここがあるから感情移入しやすいのかなとも後々思いましたけど。

それでもこの映画はかなり切ないというか悲しいというかなんというか。
少し引きずりましたね。
望んでいたもの(?)が思わぬ形で身に迫ってきてしまって、それまでの憧れがぶち壊された感覚をつぶさに表現していて、めちゃくちゃ引き込まれました。
この映画のハイライト的シーンとして、主人公であるタラが、バジャーに好意を持っていたのにバジャーのある行為で幻滅してしまい、一人でいるところにパディが声をかけてきて言葉巧みに、なし崩し的にビーチで同意"させられて"性行為をしてしまう場面があります。
性行為に対して同意してしまったこと。
そして性行為をしてしまったこと。
本当は嫌だったのに。
っていうの表情や自暴自棄になるところとか本当につらい。心苦しい。
あくまで私男性だから軽々しくいうのもあれですけど。
この場面まだまだ中盤なんですよ。
男のほうはプレイボーイを気取ってるのか「あれ良かったよね」みたいなこと言ったり、友達2人も「あんたヤったの?良かったじゃん!」みたいなこと言ったり。
それなのに嫌だったことを言えない弱さというか、若さゆえの空気読んじゃう感じというか。
この一連のシークエンスが見ててめちゃくちゃ心痛かった。

それから、
バジャーは多分悪いやつではないと思うんです。
終盤、パーティに行く気持ちになれないパディに一晩中付き合って笑い話してくれるし、決してタラが嫌がることをしないし。
悪いやつではないのはわかるけど、タラが傷ついていることに気付いて「パディと幼馴染だからけどあいつひどいやつだろ」って言う場面があるんです。
わかってるならそこは友達を止めてくれよ!みたいな。
仲間だから切り捨てられないというところもあるのはわかるけど仲間だからこそ止めてあげなきゃみたいな、ね。
自分も気をつけないといけないところだと思いました。
まぁ友達いないんですけど。

最後の最後。
この島を離れる空港で友人のエムにやっと自分の気持ちを打ち明けることが出来た後の場面。
搭乗時間ぎりぎりになってしまって搭乗口まで走っていくのに、途中で立ち止まってしまうんですよね。
だけどエムが手を引っ張って「大丈夫、私がついてるから」みたいなこと言ったら、タラが笑顔を取り戻してまた駆け出して「ロンドンに帰るぞーっ」みたいなこと言いながら飛行機に乗ってエンドロールになるんですよ。
これ、空元気にも見えるけど、でもある種吹っ切れた表情を見られたことがすごく観客として嬉しかった。
完全に立ち直った訳ではないんだろうけど少なくともタラには支えてくれる人がいて良かったねって感じで。
このラストシーンのおかげでただの胸糞悪い映画にならずに済んでいて、タラはまだ素敵な出会いを見つけられるかもしれないという希望を持てました。

さて、とりあえずこの映画のストーリーをなぞりながら自分の感想を殴り書きしましたがいかがでしたでしょうか。
特に若い世代の方々には見てほしい映画かな、とは思うんですけど。
この映画の監督も今回描かれたようなことを実際に体験したことがあったみたいでそれを元に脚本を書いたそうです。
how to have sex をもっと考えられるようになるとお互い嫌な思いをすることも減るのかなあなんて。
この映画は一応清涼感のある終わり方にはなっている(と思う)のですが個人的にはかなり喰らってしまって、見終わってから思いのたけを吐き出さないとやってられないほどでした。
機会があれば見ていただければ幸いです。

あと今回のnoteとは全然関係ないんですけど本当はちゃんと週に一回のペースでアップしようと思って始めたんですけど、早速一週飛ばしてしまいました。
というのも自分が好きなものの一つにラジオ・ポッドキャストがあるんですけど、それを出会いから影響を受けた番組やらを書いてたらあっという間に収拾がつかなくなって初回よりもとっ散らかってしまったので初めてのボツにしました。
本当に文章書くって難しいですね。
ただリンクの埋め込みをすることが出来たことは今回の進歩です。
これからもできる限り書いていきたいので何卒よろしくお願いします。
それでは。


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