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【医療保険】生活習慣病に備える医療保険は必要か?

医療保険を検討するとき、
『生活習慣病』に対する保障や
『三大疾病』の保障などの言葉を見たことはありませんか?

生活習慣病は、現代人がかかりやすい病気であり、
治療が長期化したり、慢性化しやすい病気です。
そのため、生活習慣病に備える医療保険は
非常に重要であると考えられます。

今回は、生活習慣病に備える保険の種類や
どのような保障があるかなどを詳しくお伝えします。


■そもそも生活習慣病ってどんな病気?

生活習慣病という名称の病気があるわけではありません。
これは、食事や運動、ストレス、飲酒、喫煙などの
「生活習慣」が原因となって
引き起こしやすいと言われる病気の総称です。

厚生労働省により策定された『健康日本21』では、
生活習慣病の一次予防に重点が置かれ、
以下の9分野において数値目標を定めて
健康づくりが推進されています。

【9つの分野】
・食生活、栄養
・身体活動、運動
・休養、心の健康づくり
・喫煙
・飲酒
・歯の健康
・糖尿病
・循環器病
・がん
(厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/top.html)

【生活習慣病の疾患】
高血圧症、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、
心筋梗塞、脳卒中、脂肪肝、肝硬変、
大腸がん、肺がん、慢性気管支炎

これらの病名を見ると
良く耳にする病気や
治療が長期化する病気が多いことに気付くのではないでしょうか?


■生活習慣病にかかる人はどのくらいいるのか?

では、実際に生活習慣病とされる病気にかかる人は
どのくらいいるのかを統計データで見てみましょう。

厚生労働省による2017年の主な傷病の総患者数から
患者数が多かった順に見ると

高血圧性疾患 約993万人
歯肉炎及び歯周疾患 約398万人
糖尿病 約329万人
脂質異常症(高脂血症) 221万人

という結果でした。

その他
悪性新生物<腫瘍>(がん) 約178万人
心疾患(高血圧性のものを除く) 約173万人
脳血管疾患 約112万人
という結果になっており、
生活習慣病に挙げられる疾患に罹患する人が
非常に多いことがわかるデータになっています。

(参照:主な傷病の総患者数(厚生労働省:平成29年(2017)患者調査の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/dl/05.pdf)


2020年に死亡した方の原因別のデータによると
1)悪性新生物<腫瘍>(がん) 死亡総数に占める割合 27.6%
2)心疾患 死亡総数に占める割合 15.0%
3)老衰 死亡総数に占める割合 9.6%
4)脳血管疾患 死亡総数に占める割合 7.5%
5)肺炎 死亡総数に占める割合 5.7%
となっていました。

(厚生労働省:「令和2年(2020)人口動態統計」 性別にみた死因順位
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei20/dl/10_h6.pdf)

生活習慣病とされている病気の
「がん」「心疾患」「脳血管疾患」を合計すると
全体の50.1%にのぼります。

これらのデータを踏まえて
まずは、生活習慣を見直して生活習慣病を予防することが大切です。

そして、いざというときのために
治療の費用やご家族の生活を守るための費用を
しっかりと備えることも必要性が高いと考えられます。


■生活習慣病に対応した保障にはどんなものがあるのか?

生活習慣病に関して手厚い保障を用意している保険には、
保障範囲の病気の数によって
『三大疾病』や『七大疾病』などがあります。

『三大疾病型』の保険では、
がん、急性心筋梗塞、脳血管疾病の
3つの生活習慣病のリスクに備えることができます。
先に挙げた患者総数や死亡原因のデータからも、
この3つの生活習慣病のリスクが高いため
この3つの疾病に特化した保障が用意されています。

『七大疾病型』の保険では、
三大疾病型のがん、急性心筋梗塞、脳血管疾病に加え、
高血圧性疾患、糖尿病、肝疾患、腎疾患という
7つの病気に対して幅広い保障がある保険です。


では、次に『三大疾病型』と『七大疾病型』
それぞれの特徴を見ていきましょう。


■三大疾病型の保険の特徴

大きく4つの給付金タイプがあります。

1)一時金タイプ
該当する病気にかかったとき一時金を受け取れるタイプです。
一時金の給付が一度だけと限定されているタイプと
再発などで同じ病気にかかった場合にも給付される
複数回タイプがあります。
給付の条件をチェックしておくと良いでしょう。

2)年金タイプ(就労不能)
仕事ができない状態(就労不能)が継続した場合
医師による診断内容と併せて給付が判断され、
毎月給付金が支払われるタイプのものです。
後遺症などで仕事復帰が難しい病気や
治療に時間がかかる病気にかかった場合に
治療や生活面での費用などに充てることができます。

3)入院日数、手術、通院日数タイプ
入院日数×給付額
手術1回に対する給付金
通院日数×給付額
このように計算して給付金が支払われるタイプです。

4)治療月支給タイプ
入院・通院問わず治療に対して給付されるタイプです。

それぞれの疾病における保障の範囲や条件が違うため
どのような内容なのかをチェックするようにしましょう。


■七大疾病型の保険の特徴

大きな特徴は、保障範囲の病気に対して
複数回の一時金を受け取れることです。

生活習慣病では、
治療が長期化したり
慢性化したりするケースがあります。

そのため、まとまったお金を複数回受け取れるのは
治療や治療後の生活において
非常に心強い保障だといえるでしょう。

ただし、保障が七大疾病に限定されているため、
それ以外の病気やケガにも備えたい場合は
・がん保険+六大疾病特約
・医療保険+七大疾病特約
という形で組み合わせて
幅広い保障を担保すると良いでしょう。


■なぜ生活習慣病の保障が必要なのか?

生活習慣病は罹患率が高く
死亡原因の上位にあります。

そして、生活習慣病にかかった場合
・治療費が高額になる
・治療が長期間にわたる
・仕事への復帰が困難になる
といったリスクが考えられます。

保険の種類によっては
持病があると加入できない場合もあるため、
生活習慣病に対応する保険への加入を検討している場合は
早い時期に加入することをおすすめします。

ただし、持病があっても条件によって
加入できる保険もあります。
ご希望の保障範囲や支払う保険料、
ご自身の状況などにより適した保険を選んでください。


■まとめ

生活習慣病は、わたしたちにとって身近であり
治療にかかる費用も高くなる傾向があります。

しかし、複数の疾病に対応していることから
保障範囲が複雑でわかりづらいという一面もあります。

また、持病があっても加入できる保険もありますが
その審査基準も色々あります。

どうしたらいいのかわからない場合や
今の保険の保障内容を見直したい場合には
一人で悩まず、
気軽に担当者に相談してください。