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どうやって人類はここまで発展したのか?①

他の動物に比べて、人間は著しく文化を発展させました。

現代において、人間と他の動物を比較することはないでしょう。他の動物はスマホも使わないし、SNSで他人と交流することもありません。

しかし、ここで1つの大きな疑問が生まれます。


「なぜ、人間だけがここまで進歩したのだろうか?」


その理由として、おそらく多くの人がそれなりに正しそうな理由を思いつくでしょう。例えば、「火を発明したから」「道具を使えたから」「脳が大きいから」とかですね。

体重に対する脳の大きさの比率が他の動物と異なるというのは事実です。道具や火を使える動物が人間のほかにほとんどいないというのも事実です。

しかしこれらの理由では、人類の発展を説明するには充分ではありません。

これらの特徴は昔からあったからです。10万年前頃の、類人猿やアウストラロピテクスの時から脳は充分に大きかったのです。しかし、その時代から文明が急速に発展したわけではありません。文明の発展はここ1万年~数千年の話なのです。


つまり、ここで大きな疑問がもう1つ生まれます。それは、「なぜその頃に産業革命が生まれなかったのか?」ということです。

実際に世界には、まだ狩猟採集民として生きている部族が存在していますが、それらの民族が脳がとても小さいといったことはありません。集中力等の能力が劣るわけでもありません。しかし、同じ時間があったのにも関わらず、その民族においては産業革命にまで達していないのです。


それでは今回の本題に入りましょう。

産業革命を起こすまでに至った原因とは何だったのでしょうか?

全てを説明可能である「専門化」

専門化とは、一人が一つの作業に取り組み、チームで分業することです。専門化の逆は、自給自足に当たります。

専門化こそが文明をここまで発展させたのです。今の時代では、誰かの作った服・スマホなどを使って生きています。これこそが人類を大きく発展させるきっかけとなった出来事なのです。

専門化によって、それぞれがノウハウを積み上げることができ、その集合知によって、個人で取り組むのに比べて莫大な成果が得られます。

例えば、魚を釣る人と針を作る人で分業することで、それぞれがスキルを高めることができます。その結果、自給自足することに比べて、成果は大きくなります。

つまり、自給自足環境を脱した時、専門化が促進され、世の中が大きく変わったのです。

物々交換

わかりやすい特徴として、人類は物々交換が自然に行えるようになりました。しかし、他の動物では物々交換のような行為は行われません。

チンパンジーの実験では、お金のような自分に価値のないものは食べ物に交換するのに対して、自分の好きなもの(野菜)をさらに好きな物(ブドウ等)に交換することはしません。つまり、物々交換という考え方がないのです。

他の動物が例え脳が大きく、火が使えたとしても、物々交換をしない限りは生産性は高まりません。一日を狩猟・調理・寝床の確保に充ててしまうからです。

物々交換の出来ない生き物は、例えどんな能力があっても、現在の人間には追いつくことはできないです。


今回は長くなってきたのでここらへんで区切りにしましょう。まだこれで全て解決ではありません。次回は、「なぜ脳は大きいのに、物々交換が急速に広まらなかったのか?」についてお話ししましょう。

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