2020年に絶対伸びる「CG業界」の基礎
テクノロジーの発達は人々を豊かにしました。家電が便利になったおかげで、家事をほとんどしなくて済むようになりましたし、パソコンが便利になったおかげで仕事中はパソコンを手放せません。
一方でテクノロジーのもたらす恩恵は便利さだけに留まりません。娯楽も徐々にテクノロジーが支配し始めました。デジタルアートやVR、プロジェクションマッピング等、これらは最近できたばかりなのにすぐに世の中に溶け込みました。
そんな中で著しく成長しているのが、CGです。映画業界で使われることがほとんどですが、その市場規模の大きさから、映画用CGも著しい成長を遂げています。
スターウォーズなどの昔のCGを見直してみると、やはり違和感があります。しかし、最近のCGは現実との区別がつかないくらいにリアルになっています。例えば、最近で言うと「名探偵ピカチュウ」や「アラジン」等は、まるで現実のような映像が見られます。映画を見た人は、CGかどうかなんて気にならないで映画を楽しめたはずです。
そこで今回お話するのは、CGの作り方の工程に関してです。日常で使うことはありませんが、CGを始めたい人や映画の裏側に興味があれば最後まで読んで頂ければと思います。
CG映像の作り方【CG&映像しくみ辞典】
例えばCGというと、急にパソコンに向かって作成するイメージがありますが、作る流れはアニメと同じく、絵コンテから始まります。
絵コンテができたら、モデリングを行います。形状を作る行程ですね。リギングと呼ばれるキャラクターに骨組みを持たせる工程もこの辺りですね。その次がアニメーションで、作ったものを動かします。ここまでは、想像しやすいですね。
ただ、実はこの後もたくさんの行程があります。ここからはあまり想像しにくい部分ですが、作業の中でも大きな部分を占めています。
エフェクト(効果)
アニメーションを作成したら、エフェクトや物理シミュレーションを作っていきます。例えば、髪の毛や服が風でなびくのは、この部分の処理によるおかげです。歩いた時に砂が舞ったり、水が跳ねたりするのも全てこの部分です。細かいですが、リアルさを出すためには非常に重要な部分です。
ライティング(光を当てる)
次がライティングです。どこから光を出すかを決めます。例えば、太陽光以外に光源があると、2か所からライトを当てる必要があります。あまり目立たない作業ですが、実はここは時代とともに急速に発達した分野でもあります。
その理由は、CPU性能の上昇です。光を当てたモデルの解析に時間がかかるのはもちろん必要ですが、現実では光の当たった面から反射して他の面にも光が届きます。これを計算すると莫大な計算時間が必要になります。それをCPU性能の上昇が解決してくれたので、現代のCGでは自然な光の当たった映像が見れるんですね。
レンダリング(映像への変換)
最後がレンダリングになります。カメラからの映像に変換する作業ですね。これは作業自体は多くなく、とにかくPCの計算依存です。まとめて画像にするため、特殊効果をつければつけるほど重くなるんですね。
以上が、CG制作の流れになります。意外と知らない作業があったと同時に、なぜCGがきれいになっていっているかの理由もなんとなくわかっていただけたと思います。ぜひ今後はいつもと違う目線で映画を見てみてください。
参考 CG&映像しくみ辞典